動詞の前にtoをつける時と、動詞の後にingをつける時。動名詞と不定詞について
今回は、~することという意味になる動名詞(動詞のing形)と不定詞(to+動詞の原形)の使い分けについてご紹介します。
日常の英会話において、動詞の後ろの目的語として動名詞と不定詞どちらを置くのか、スムーズに判断できていますか?
どちらを使うのか考えて話そうとすると、とても難しいことのように感じるかもしれません。
どんどん交わされる会話の中で、文法的な正確さを考えていては言葉がすんなり出てこなくなりがちです。
そのため、文法を考える=言葉がスッと出てこない=上手く話せない(会話の流れについていけない)=難しい、という風にイメージがつながり、苦手意識が強まってしまう訳です。
では、それを避けるためには何を覚え、どうすれば良いのでしょうか?早速見ていきましょう。
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使い分けのコツ
動名詞は進行形のニュアンスを持ちつつも、過去に経験したことや習慣的行為、一般的にこうだろうと思われる行為に対してよく用いられます。
対して不定詞の名詞的用法は、これからすること、~することになれば(条件)というニュアンスで良く用いられます。
構文や表現の文法的解釈の説明で、動名詞は過去志向、不定詞は未来志向と述べられることが多いのも、こうした意味・ニュアンスを持つためです。
でも過去志向や未来志向と言われても、すんなり見分け方が身につくことはないですよね。
後ろが動名詞と不定詞のどちらの形になるのか、この判断をスムーズにするポイントは、形が変わる動詞を覚えることです。
- 動名詞と不定詞の 両方使える動詞
- 動名詞だけ使える動詞
- 不定詞だけ使える動詞
- 使い方で意味が変わる動詞
話そうとする前に、これらをとりあえず頭の中に入れてしまいましょう。
深く考えず、まずは覚えて実践を重ねる。
そうすればきっと難しいと感じることはなくなり、スラスラ口から出てくるようになるはずです。
では、それぞれのタイプに該当する動詞をこれから少し紹介しましょう。
動名詞と不定詞の両方使えるもの
動名詞と不定詞の両方で使える代表的なものをいくつか紹介します。
始まる、始める
begin
忘れる
forget
嫌う
hate
~しようと思う
intend
好き
like
覚えている
remember
始まる、始める
start
絶対に動名詞しか使えないもの
避ける
avoid
楽しむ
enjoy
終える
finish
諦める
give up
気にする
mind
高校英語で、動名詞を後ろ(目的語)に置く動詞の覚え方としてmegafeps(メガフェプス)と、先生に言われた人もいるかも知れませんね。
megafeps
=mind
enjoy
give up
avoid
finish
escape
put off
stop
でもこのmegafepsは、絶対に動名詞しか使えないものと両方使えるものが混ざっていますので、注意してください。
絶対に不定詞しか使えないもの
~したい
want
~だったら良いな
hope
決める
decide
期待する
expect
約束する
promise
不定詞だけに使えるのはwantが代表的です。
これらの動詞の後ろに動名詞が来ることはありません。
意味の違いが生まれるもの
動名詞と不定詞のどちらも後ろに置くことができるけど、置くものによって意味が変わる動詞があります。
try:
try~ing(試しに~する)
try to~(~しようとする)
stop:
stop~ing(~するのをやめる)
stop to~(~するために立ち止まる)
forget:
forget~ing(~したのを忘れる)
forget to~(~するのを忘れる)
remember:
remember~ing(~したのを覚えている)
remember to~(~するのを覚えている)
例文を使って具体的に見てみましょう。
He stopped smoking.
この文章では、彼はタバコをやめましたという意味になります。
しかし
He stopped to smoke.
になると、
彼はタバコを吸うために立ち止まったという表現になり、意味がまったく違うものに変わってしまいます。
基本的に意味が変わるものは、しっかりと覚えておいた方がいいでしょう。
そして、両方使えるもの、動名詞だけ使えるもの、不定詞だけ使えるものは、実際に喋っていく中で勉強し、自分で覚えていくのが一番早く良い方法です。
机の上で英文法の練習問題プリントや和訳練習といった英語学習を重ねるよりも、実践が効率的に英会話力をつけるポイントになります。
習うより慣れろの精神で使い方を覚え、身につけていってくださいね。
まとめ
動詞の後ろに動名詞と不定詞どちらを使えばよいかに悩む人も多いですが、先ほども紹介したように動名詞しか使えない動詞や不定詞しか使えない動詞を覚えてしまうことがおすすめです。
そうすることで、日常生活の中で文法を意識することなく会話ができるようになるでしょう。
また、動詞のなかには動名詞と不定詞どちらの後ろに置けるものや、どちらを使うかで意味が変わってしまうものもあります。
表現の中での意味・役割が変わってしまうとコミュニケーションに影響してしまうため、こうした単語は優先して覚えることをおすすめします。
難しそうに思える内容も、考え方次第でスムーズに使えるものになりますよ。
動画でおさらい
動詞の前にtoをつける時と、動詞の後にingをつける時。動名詞と不定詞についてを、もう一度、動画でおさらいしてみましょう。