I wishの意味は?未来を表す仮定法やI hopeの使い方など例文解説

I wishは、英語で願望や後悔を表現する便利なフレーズです。ただし、仮定法を伴うことが多いため、文法ルールを正確に理解しないと使い方に迷うこともあるでしょう。
この記事では、「I wish」の基本的な意味から仮定法の使い方、そして定型的な表現や言い換え例までを徹底解説します。
「こうだったらいいのに」「あの時こうしておけばよかった」という気持ちを表現するフレーズを一緒に学びましょう!
基本の意味「I wish」とは?
wishは、英語で「願い」や「希望」を表す名詞または動詞ですが、I wish ~.の形では、現実とは異なる状況を望むときや、過去の出来事を後悔するときに使われます。
「~だったらいいのに」「~していればよかった」という願望や後悔を表現し、仮定法がよく用いられるのが特徴です。中学校の英語の授業で習った記憶がある方もいるでしょう。
たとえば、以下のような場面で使用されます。
願望:
もっと時間があればいいのに。
I wish I had more time.
後悔:
あんなことを言わなければよかった。
I wish I hadn’t said that.
このように、現実の状況に反する気持ちを表現する際に役立つ表現です。また、I wish ~.の形で使われ、I wish.単独で使われることは少ないです。省略される場合は、文脈や会話の流れによって、意味が理解されることが前提です。
wishとhopeの違い
wish | hope |
現実的でない願望や後悔 | 実現可能な希望 |
仮定法を使用 | 通常の現在形や未来形 |
次に、wishとよく比較されるhopeとの違いを見てみましょう。
wishとhopeはいずれも「望む」という意味ですが、上記の点で大きく異なります。
まずは、wishの使い方の例文を紹介します。
飛べたらいいのに。(実現不可能な願望)
I wish I could fly.
鍵を忘れなければよかった。(過去の後悔)
I wish I hadn’t forgotten my keys.
hopeの使い方の例文も確認しておきましょう。
いい一日を過ごせますように。(現実的な期待)
I hope you have a great day.
明日雨が降らないといいな。(未来の希望)
I hope it doesn’t rain tomorrow.
このように、wishが「現実とは異なること」を指すのに対し、hopeは「現実的に実現可能な願望」を表します。
また、hopeの後ろには通常、現在形や未来形が続きますが、wishの場合は仮定法となり文法の違いがあります。
>>仮定法「If…」が分かる英文法解説!どんな時にどんな風に使うのか
仮定法としての「I wish」の使い方
I wishは仮定法を使って、現実とは異なる状況を表現します。
I wishの後に続く動詞の形は、現実の時制に応じて異なるルールが適用されます。ここでは、現在、過去、未来の状況別にその使い方を詳しく見ていきます。
仮定法としての使い方①現在の状況に対する願望
現在の状況が「こうでなければいいのに」「違っていたらいいのに」などと、現実の状況を変えたい時に使います。
文法構造は、
I wish + 主語 + 過去形
です。
I wishの後が現在形になることはありません。過去形を使って現状と異なる仮定を示します。
もっと自由な時間があればいいのに。
I wish I had more free time.
もっと背が高ければいいのに。
I wish I were taller.
※主語が「I」でもwereを使うのが正式な文法です。ただし、日常会話ではwasも一般的です。
また、現在進行中の状況を変えたい、または別のことをしていればいいのにと思うときには、
I wish + 主語 + 過去形進行形
を用います。
今雪が降っていればいいのに。
I wish it were snowing right now.
この形式は、今その瞬間に何かが進行している状態を理想としている場合に使われます。
仮定法としての使い方②過去の後悔を表す場合
過去の出来事について「こうしていればよかった」「ああすべきではなかった」と後悔を表現します。
文法構造は、
I wish + 主語 + 過去完了形(had + 過去分詞)
です。
あんなことを言わなければよかった。
I wish I hadn’t said that.
※I wish I had ~の形は、特に後悔を強調する表現です。
上記の形以外にも、助動詞の過去形(多くの場合はcould) を使って、過去の時点に戻りたい気持ちを表現することもあります。
この場合の文法構造は、
I wish+主語+助動詞の過去形+現在完了形(have+過去分詞)
です。
あのパーティーに行けたらよかったのに。
I wish I could have gone to the party.
I wish I could have ~で、「もし~できていたらよかったのに」という意味を持ちます。上記の例文の場合は、「パーティーに行けたかもしれないけれど、実際には行けなかった」という過去の事実に対する後悔と、「行けたらよかったのに」という過去の時点での願望を表しています。
仮定法としての使い方③未来の願望を表す場合
可能性が低い未来の願望を表現する際にも使われます。
文法構造は、
I wish + 主語 + would + 動詞の原形
です。
雨がすぐに止んでくれたらいいのに。
I wish it would stop raining soon.
彼女が電話をかけ直してくれたらいいのに。
I wish she would call me back.
wouldは他者や状況の変化を望む場合に使い、自分自身に対しては使いません。
X I wish I would be a better student.(誤用)
〇 I wish I could be a better student.(正しい用法:自分の能力や状況を願う場合)
>>英語の現在完了形をシンプルに考えよう!苦手な人がおさえるべきたった1つのポイント
「I wish」の定型表現とフォーマルな用法
I wishは仮定法を用いた表現が多いですが、文脈によっては定型表現やフォーマルな願望表現としても使われます。ここではその具体例を解説します。
「I wish」の定型表現
「I wish you + 名詞」の形で、相手への気持ちを伝える定型的な表現があります。
誕生日おめでとう。
I wish you a happy birthday.
ご多幸をお祈りします。
I wish you all the best.
「I wish」のフォーマルな願望表現
「I wish to + 動詞の原形」の形で、丁寧な願望を表現します。
I want to ~のフォーマル版と考えるとわかりやすいでしょう。ビジネスや公式な場面で好まれる言い回しです。
支配人とお話ししたいのですが。
I wish to speak with the manager.
>>英語でif onlyの意味や使い方|wishやonly ifとの違い・例文
「I wish」の関連表現
I wishと同様に仮定や願望を表現する言い回しはいくつかあります。ここでは、I wishに関連するフレーズをいくつか紹介します。
If only
If onlyは、感情を強調したI wishの言い換え表現として使われます。「もし~だったらなあ」と言ったニュアンスで、I wishに比べて後悔や願望がより感情的で切実な印象を与えます。
明日休みを取れたらなあ。
If only I could take a day off tomorrow.
もっと一生懸命試験勉強をしていたらなあ。
If only I had studied harder for the exam.
It would be nice if
It would be nice ifもI wishの代替表現として使えます。この場合、現実の否定というよりは「できればいいなあ」という控えめな願望を表現します。
I wishよりも柔らかく控えめな表現で、相手に対して柔らかく提案や希望を伝えることができます。
来週休暇に行けたらいいね。
It would be nice if we could go on vacation next week.
夕食に一緒に来てくれたらうれしいな。
It would be nice if you joined us for dinner.
My wish
my wishは「私の願い」を直接的に表す表現。仮定法ではなく、具体的な希望を述べる際に使われます。
私の願いは平和な世界です。
My wish is for a peaceful world.
I wishの意味は?未来を表す仮定法・I hopeの使い方など例文解説まとめ
I wishは、英語で願望や後悔を表現する便利なフレーズで、仮定法を用いることで現実とは異なる状況を描写します。
また、I wish you all the best.(ご多幸をお祈りします)のように、定型表現やフォーマルな願望の表現としても使われます。
英語表現は、文法を理解するだけではなく、実際に使う練習が重要です。この記事で紹介した例文を参考に、日常的なシチュエーションで「I wish」を使ってみましょう。
英語表現をマスターする第一歩は、正しい知識を持ち、それを繰り返し使うことです。I wishを使いこなして、英語コミュニケーションをさらに豊かにしてください!