前置詞atには4つの意味がある!onやforなどとの違いも解説
英語の文法を勉強しているときや英文を読んでいるときによく見かける単語at。
スロット用語のAT(アシストタイム)や電気関連用語のAT(アンペアトリップ)、単位記号のAT(アンペアターン)、医療関連用語のAT(アスレティックトレーナー)など略語で使われる場合もありますが、今回は前置詞のatの用法について詳しく解説します。
前置詞はatだけではないので、どうしてatが使われているの?なぜinではダメなの?と疑問を抱いたことがある人は多いかもしれません。前置詞は使い方を間違えやすいのです。
atの意味や使い方をきちんと習得すれば、英語力は格段にアップします。このページで正しい使い方を学んでいきましょう。
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点を表すatの使い方や意味は?
前置詞atの意味を解説する前に、まずatの持つイメージを共有しましょう。
基本情報として、前置詞atのイメージは点や地点です。そのあたりというようなぼんやりとしたイメージではなく、ピンポイントでここ、これというように、明確な点や地点を指すイメージです。
atには大きく分けて4つ意味があります。
1.時間を表すat
2.目標や方向などを表すat
3.場所を表すat
4.行動・能力を表すat
それではatの持つ意味について詳しくご紹介します。
時間を表す
1つ目は時間を表すatです。他の前置詞でも時間を表現するものはありますが、atは時間軸上の特定の瞬間を表す際に使用します。
例えば、以下のような表現です。
彼は6時30分にここに来るだろう。
He will come here at 6:30.
3時に会いましょう。
See you at 3 o’clock.
例外として、at night(夜に)やat lunch time(昼食時に)などのように、ざっくりとした時間帯を表す際に前置詞atを使用するケースがあります。試験問題にも出題される間違いやすいフレーズなので気をつけましょう。
目標や方向を表す
2つ目は、方向や目標の対象を表すatです。方向や目標を点として捉えるイメージで考えてみましょう。
・物理的な目標
ケンは東京を指さした。(東京という目標物を点で表現)
Ken pointed at Tokyo.
・電話番号やメールアドレス
000-0000-0000に電話してください。(電話番号を目標と定める比喩的イメージ)
Please call me at 000-0000-0000.
なお、目標や方向を表すatを使わなくても、文意が伝わることもあります。しかし、前置詞atの有無によって、意味が異なる場合もあるので注意が必要です。
次の文章を参考にみていきましょう。
彼はイノシシを撃った。
1.He shot a boar.
2.He shot at a boar.
和訳は同じですが、1が撃った玉がイノシシに命中した状況を表すのに対し、2のようにatを使用すると、イノシシを目がけて撃ったものの命中したかどうかまではわからない文章になります。atを入れることによってイノシシを目標にしたという意味を持ち、文意が変わるわけです。
このように、atを使うことでニュアンスの違いが生まれるケースがあることを覚えておきましょう。
場所を表す
3つ目は場所を表すatです。
例文のようにピンポイントの場所や地点、位置を示す際に使います。
私たちは駅で会った。
We met at the station.
富士山の頂上で日の出を見た。
We saw the sunrise at the top of Mt. Fuji.
場所を表す前置詞として使い方を間違いやすいのがinやonです。ニュアンスの違いについては後ほど詳しくご紹介します。
行動・能力を表す
4つめの意味は、行動(動作の最中の一点のイメージ)・ピンポイントの能力を表すat。
・行動
私は今仕事で忙しいです。
I’m busy at work now.
・能力
私はピアノが得意です。
I’m good at playing the piano.
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他の前置詞とatとの違い
英語の前置詞は70種類以上あります。中でもよく使用される4つの前置詞in・on・to・forとatの違いについて詳しくご紹介します。
in
前置詞inは〜の中でという意味です。atは空間の中の1点を指すのに対し、inは広がりのある中のどこかにあるものを指しているというイメージの違いがあります。
場所と時間における意味や使い方について詳しくみていきましょう。
【場所】
空間の中のピンポイントな場所を表現するatとは異なり、前置詞inは、広い範囲のどこかにある存在を表現します。
in…〜の中で(に)、〜で(に)
次の例文をもとにatとinの違いについてみていきましょう。
東京のシェラトンホテルにいる。
I’m at the Sheraton Hotel in Tokyo.
atがより具体的な場所(Sheraton Hotel)を表しているのに対し、inは都市や国(Tokyo)といった広いエリアのどこかにあることを指しています。
東京という広範囲の中のどこかにあるシェラトンホテルというピンポイントの場所にいるというわけですね。
【時間】
atは具体的な時刻を表すのに対し、inは月や季節、年など長い時間を表現します。
12時にランチに行こう。
Let’s go for lunch at noon.
ちなみに、in the morning、in the afternoon、in the eveningというように、混同しがちですがこれらの場合はatを使いません。決まり事なのでフレーズとして覚えましょう。
日本では冬に雪が降ります。
In Japan, we have snow in winter.
なお、前置詞inは、期間を表す英文の場合、〜後にという意味になります。以内にと訳したくなりますが、その場合はwithinを使います。
マークは5年後には世界チャンピオンになるだろう。
Mark will be a world champion in five years.
on
前置詞onの基本イメージはどこかや何かに触れている状態です。
【場所】
atは具体的な地点を表すため、住所の前につけられるのに対し、onは面に接している状態、場所関連でいうと、建物がこの通り沿いにある(通りという面に建物が接しているイメージ)と言いたいときなどに使われます。違いを例文で見てみましょう。
私たちの会社は東京都新宿区西新宿7丁目6番9901にあります。
Our company is at 7-6-9901 Nishishinjuku, Shinjuku-ku, Tokyo.
私たちの学校は平和通りにあります。
Our school is on Heiwa street.
【時間】
atは細かい時間を表す際に使用しますが、onは曜日や日にちなどatよりも長い時間を表現する際に使います。
私たちは午前9時に叔母を訪ねるつもりだ。
We’re going to visit my aunt at 9 am.
私たちは金曜日に叔母を訪ねた。
We visited my aunt on Friday.
to
方向を表すatと前置詞toの違いをみていきましょう。atはある一点に狙いを定めるというニュアンスがあるのに対し、toは〜へという方向を表すのみで狙いを定めてという使い方はしません。
彼に向かってクッションを投げた。
I threw the cushion at him.
I threw the cushion to him.
2つとも和訳にすると同じような意味ですが、atを使用した文章は彼に狙いを定めているニュアンスになります。
for
テストなどでatと共にlookと組み合わせてよく出題されるのがforです。
ジェイコブは私の方を見た。
Jacob looked at me.
ジェイコブは私を探した。
Jacob looked for me.
それぞれ熟語として覚えている人は多いでしょう。
atは私という点の方向をピンポイントで見ているイメージですが、forは私を目的にしてそれに向かって視線を動かし探りをいれているニュアンスから探すという意味になっているわけです。
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atを用いた例文一覧
ここからはatを用いた例文をご紹介します。
【時間を表すatを用いた例文】
普段は10時に病院に行く。
I usually go to the hospital at 10 o’clock.
私たちは今夕食中だ。
We are at dinner now.
【目標を表すatを用いた例文】
夫は私の変顔を見て爆笑した。
My husband looked at my silly face and laughed a lot.
なお、atはbe angry atやbe disappointed atなど感情を表現する動詞とセットでも使われます。
そのニュースにとても驚いた。
I was so surprised at that news.
【場所を表すatを用いた例文】
今会議室にいるよ。
I’m at the conference room now.
私たちは去年の結婚パーティで出会った。
We met at the wedding party last year.
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まとめ
前置詞におけるatについてご紹介してきました。
atに限らず前置詞は、中学生のときに学ぶ英語のなかでもつまづきやすい品詞です。
しかし、前置詞を正確に使えるようになれば、自信をもってビジネスシーンにおける英語でのコミュニケーションができるはず。
この記事で紹介したatの使い方を自分のものにして、字幕なしで洋画を観たり、洋書を読んだりしてみてはいかがでしょうか。
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