英語の比較級!人(You)と物(that)の比較は可能?
日常の会話の中で、人と人、物と物を比較したりしますよね。そんな時に使うのが比較級です。
人と人、物と物は比較しますが、人と物を比較できるのでしょうか?比較級の基本と応用について例文を示して詳しく紹介します。
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比較対象が省略されている場合
たとえば、You can do better than that.という文章を考えてみましょう。
この文は「もっとできるはずだよね」といった意味合いでよくネイティブの人が使う表現です。また、ドラマなどで使われる表現で、You can run faster (than that).というフレーズもあります。
このthan thatの部分は、実際の会話の中では省略しても大丈夫な部分です。
You can run fasterと言うと、走った後であれば、それよりも(今走ったより)速く走ることはできるよね、ということが伝わります。
You can do better than that.であれば、than thatを省略しても「今のものよりもっとできるよね」というニュアンスは伝わります。
そのため、than thatを省略しても構わないのです。比較級があるのに、比較対象が文章にない場合は比較対象が省略されていると思ってください。
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than thatのthatは物を指す?
上記で紹介したYou can do better (than that).の場合ですと、この “that” は物ではなく、やっている内容のことを指しています。
そしてYou can run faster (than that)の場合のthatはtimeを指しています。
あるいは“time”ではなく、走っている姿を見て「もっと速く走れるだろう」というふうに応援していることを指していることもあるでしょう。ただいずれにしても、2つとも物ではありません。
「比較している対象が that だから物だ」と決めつけてはいけないのです。
この例のように、that であっても物ではなく、やっている内容を指している場合があることに注意してください。
「人」と「物」は実際会話の中では比較しない
比較級の英文で、人と物を比較できるのでしょうか?
文法上は比較することは可能です。ただ、実際には会話の中で人と物を比較するケースは少ないのではないでしょうか。
ヒロは富士山よりも大きい
Hiro is taller than Mt.Fuji.
というように人と山を比較するという文章は実際の会話の中で使われることはあまりないでしょう。人と山では極端すぎるかもしれません。ただそこまで差があるものでなくても、人と物を比べるという機会は意外と少ないのです。
ただし、比喩で「人」と「物」を比較したい時は文法的にはできるということだけ覚えておいてください。
応用編、比較級を強調しよう!
比較級の応用編として、比較した時に「ものすごく大きい」とか、「3倍大きい」など、強調したい時がありますよね。比較の中でどのように強調するかご紹介します。
強調する語句+比較級
比較する内容を「ずっと」、「はるかに」などを使って強調したい場合、
ベンは彼よりも、はるかに魅力的です。
I think Ben is much more attractive than him.
のように、比較級の前に強調する語句をつけます。
強調する語句は「much(はるかに)」のほかに、「far(はるかに)」や「a little(ちょっとだけ)」も、その差を強調したい時に使うことができます。また、
「ただでさえ〇〇なのに、こっちはもっと〇〇なんだよね」のように、あることが結構なレベルに達しているのに、「さらに」その上をいくような場合は、「even」を使います。
昨日よりもさらに暑い。
It’s even hotter than yesterday.
「even」を付けることで、昨日も相当な暑さだったのに、今日はもっと暑いというニュアンスになります。
数量を表す語句+比較級
比較する時に「〇〇個多い」、「〇〇時間長い」などと具体的な数字を入れて比較したい時は、比較級の前に数量を表す語句を入れます。
彼は昨日僕より3時間長く働いた。
He worked three hours longer than I did yesterday.
昨日より多く働いたという比較の文章より、「three hours」を入れることで、具体的に3時間多く働いたことがわかりますよね。
数量を入れるほかに、「〇〇倍大きい」などのように「〇〇倍」という表現もよく使います。「〇〇倍」の場合は、
この茶色いテーブルはあの黒いテーブルの3倍大きいです。
This brown table is three times bigger than that black one.
のように、「times」を使って表現します。
比較級を強調することができるようになると、日常会話はもちろん、ビジネスの場面でもよりスムーズに会話が進むようになります。
まとめ
比較級では、「than that」を省略することもあり、「that」は必ずしも「物」とは限りません。
また、文法上は人(You)と物(That)を 比較することは可能ですが、実際の会話の中では人と物が比較されるケースはあまりありません。このようなことに注意しながら比較の英語表現を利用していきましょう。
また、応用編として比較級を強調する方法もぜひ、覚えてみてください。
動画でおさらい
もう一度、動画でおさらいしてみましょう。