書籍レビュー:スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング(CDなしバージョン)
英語の勉強をはじめて、少しづつ英語のことがわかってきた方や、次はより実践的に英語を学びたいという方におすすめなのが今回ご紹介する「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」です。
本書の作者は英語教師の森沢洋介氏。
森沢氏は日本国内で英語を習得し、海外の旅行代理店での店長を務めるなどの経歴があります。
現在は英語教室を開設し英語教育を行う側ら、本の執筆業もおこなっています。
ここで注目したいのは、「国内で学習し英語を身につけている」という点。
海外留学などをした人じゃないと、なかなか英語をマスターできないのではないかと感じている人にとっては、日本に居ながらにして英語をマスターできるという情報はうれしい限りですよね。
その森沢氏が「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」に続いて出版したのが本書です。
基本文型の駆使能力を身につけることで、英語は自由に話すことができるようになると語る森沢氏。
短い英文を何度も作ることで、基本文型を駆使する能力は育っていくのだそう。
本書は、まさにその基本文型の短文英作文を作るトレーニングができる本です。
基本とは中学校で習うレベルの英語のこと。
中学3年間で学習するような簡単な英文が使われています。
本書で紹介されている英作文を作るトレーニングの方法は、
- 日本語文を見て英作文を作る
- 英文を見て答え合わせします
- 英文が滑らかに言えるようになるまで何度か読む
というものです。
これを500文でおこない、さらにそれのサイクルを何度か続けていきます。
そうすることで、英文を作る回路ができあがると紹介しているのです。
掲載されている英文はそれほど難しくないだけに、特にトレーニングは必要ないように感じる方もいるかもしれません。
私自身実践してみると、ゆっくりであれば中学時代に習ったことを思い出しつつ英語にすることができました。
でもその程度のレベルでは会話をするには無理がありますよね。
即座に口頭で英文を作ることができなければ、会話は成り立たないのです。
これを、著者も『中学英語が「わかる」から「できる」に移行していない』状態だと表しています。
せっかくわかる状態なのに実践的な場面で使えないのはもったいない。
それをクリアするために、このトレーニングでは日本語をみて瞬時から数秒の間に英文を作るようにしていきます。
すべての英文を作る際にそのことを意識しながらおこなうのです。
そうすることで「わかる」状態から「できる」状態に移行できると著者は紹介しております。
また、本書では使うべき文型の1文ずつに『ワンポイントアドバイス』が示されています。
たとえば、「誰がこれを料理したの?」という文については、疑問詞主語を使うようにアドバイスが書かれています。
疑問詞とは、who(whose)、what、which、why、when、where、howの7つの言葉ですよね。
疑問詞が主語である文ということは「誰が~?」と見てすぐに思い浮かべることができるでしょう。
そこに疑問詞主語と書かれていていると難しく考えてしまうこともあるかもしれません。
でも、さまざまな文型に触れ何度も繰り返し英文を作ることで、文型の種類に慣れて英文を作るときのヒントにしていくことが容易になっていくのです。
何度も繰り返して学習していくことは、時間のない方にとっては難しいことに思えるかもしれません。
ですが、一文一文はとても簡単な基本文のため内容を理解し、スムーズに音読できるようになるのにそれほどの時間がかかるものでもありません。
英語学習にそれほど時間をかけることができないという人にとっても、本書は強い味方となってくれるでしょう。
この機会に「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」を使いこなし、今までわかっていただけだった英語を、会話という実践の場で使うことができる英語にチェンジしてみてはいかがでしょうか?