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書籍レビュー:英語多読 すべての悩みは量が解決する!

「英語学習とは辞書を引き、文法をパターンでひたすら暗記するもの。そもそも日本で生活していて、英会話が出来るようになるはずがない。」

英語に関心はあるのに、経験上そう思い込んでいませんか?

タイトル『英語多読 すべての悩みは量が解決する!』を見て、「多読って何?」「やっぱり暗記の量なんだ」と思ったあなたにも、とりあえず読んでみてほしいのがこの一冊。

多読とは、英語本を多く流し読みすればするほど、英語4技能(読む・書く・聞く・話す)が向上するという学習法のこと。

多読の中でもすこぶる簡潔な「多読3原則」(和訳しない・辞書を引かない・面白く無ければ途中で本をなげだす)を、忠実に実践していくのが本書のねらいです。

文字がない絵本でも、ハードカバーのシリアスな長編小説でも、多読に使う教材はなんでも構いません。

あくまで読書として楽しめるか、一冊でも量を多く読めるかどうかが重要です。

この本では、実際の多読経験者の体験談・失敗談も並べて、成功する多読の秘訣を根拠と共に解説しています。

『3カ月でベラベラになるなどと魔法のようなことは言いませんが、少なくとも英語を身に付ける道そのものは、やさしく、楽しいものだということをお伝えしようとしてきました。』(本書 巻末より抜粋)

英語に親しむ面白さに目覚め、多読を試してもらえたら。

万が一つまずいた時は、また拾い読みしてみて欲しい。

という、著者である繁村一義氏の心情がところどころで伝わってきます。

従来の日本の英語教育はツラい暗記作業ばかりで、語学としての実用性がない。

そう述べる繁村氏自身、

  • 高校時代に英語で学年最下位を記録した
  • 成人してから英検3級に落第する

など、英語を話せることに憧れながらも効果的な学習法には出会えず、行き詰まっていた一人だったそうです。

「多読を続けたって、英語が話せるようになる訳がない」

当初は論破するために、否定するために多読を始めた繁村氏。

しかし実際に試していくと、徐々に成果を実感していく自分に気が付きます。

それまでの心のくもりが晴れるように、多読がもたらす手応えに夢中になっていきました。

その感動を、まずは近しい人たちに伝え、現在はより多くの人々へ多読を普及する活動をしています。

ところで、多読(=Tadoku)はあくまで英語に慣れ親しむための手段です。

英語本の読書だけでなく、ラジオや吹き替えなしの洋画でも、何が教材でも構いません。

そこで重宝するがこの本の第6章。

<ネットで出会えるTadoku向け無料コンテンツ>を、リンクつきでひたすら列挙しています。

読者の気分が「じゃあ早速、多読用の本を準備しようかな」と高まる頃合いで、直感的に多読用の教材を開けるのが第6章の利点です。

英語のレベル別で絵本が選べるサイトから、雑学系Youtube、教育系ラジオ番組まで、ジャンルを決めずに推薦しています。

例えばここに掲載された動画のひとつ、

No.1946 リンク53 Youtube動画 『Crosswark the Musical』。

<白昼堂々往来の激しい横断歩道で、青信号の度に飛びだしその場でミュージカルを披露する>という趣旨の、アメリカ発コメディ企画の動画です。

ばかばかしくも真剣に取り組む姿が実に無邪気で、英語が聞き取れない段階でも充分楽しめる映像になっています。

上記の動画は、実写版ディズニー「美女と野獣(2017年)」を題材に、実際の主要キャスト3名が興じたものです。

外国人俳優の見分けに疎い私でも、いつしか集中して見入っていました。

中でも有名コメディアンJames Corden(ジェームズ・コーデン)が、厚めのボディに黄金のドレスをまといベルになりきる場面は格別。

ダイレクトな笑いで、あっという間に10分見切ってしまいます。

子ども向けのアニメ・連続ドラマ・料理・歴史…Youtubeの動画リンクだけでもざくざく、見切れない程紹介されています。

お子さんが英語に興味を抱くきっかけとして、単に自分の気晴らしとしても、特別な準備もなく英語が始められるなんて。

素材選びのポイントも丁寧に解説してあります。

「まずは絵本から、楽しく生活に英語を取り入れよう」と誘う本書ですが、中身は一切挿絵がありません。

しかし、堅苦しい教科書とは異なり、終始朗らかな文体でするすると読めますよ。








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