書籍レビュー:使える動詞だけ覚えなさい!英会話フレーズ700
2025年、万博が大阪で開催されることが決まりました。
2020年には東京オリンピックと、英語の必要性がどんどん高まってきています。
ボランティアで道案内などができればいいなと思いつつ、英語力には自信がなくて二の足を踏んでしまう方もいるのではないでしょうか。
英語力には自信がないけれども高めてみたい、そんなあなたにおすすめなのが「使える動詞だけ覚えなさい!英会話フレーズ700」です。
はじめてこの書籍のタイトルを目にしたとき「使える動詞だけ」という部分に惹かれました。
英語学習をしていると、覚えなければいけないことがたくさんありすぎて、そこで挫折してしまいがちです。
文法はもちろんですが、動詞もたくさんありますよね。
それなら、本当に使う動詞や、必要な動詞だけでもまず覚えたいものです。
しかし、ひとつひっかかったのが「フレーズ700」の700という数字。
覚えることが苦手なのに700ものフレーズが覚えられるのかな、と不安を感じました。
ただその不安は目次を見た瞬間になくなりました。
目次を見てみると、動詞の数はそれほど多くなく全部で40ほどです。
700というのはフレーズのことで、それぞれの動詞にいくつかのフレーズがありそれを合わせると「700フレーズ」になるという形です。
覚える動詞の部分についても、makeやsay、keepなど中学校で習った基本の動詞ばかり。
そんな基本の単語が40語あるだけです。
これならそれほどハードルは高くないなと安心させてくれます。
気になる中身ですが、ひとつの動詞に対してその動詞の中心・核になるイメージが説明されています。
たとえばmakeという単語は「作る」と覚えがちですよね。
You can make it!というフレーズを「作る」で直訳すると「あなたならそれを作ることができる」となります。
でも、このフレーズを自然な形に訳すのであれば「君ならできる」となります。
そのように訳すためには、make=作るではなく、「新しいモノや状態を作りだす」というイメージで覚えるといいのだと本書では紹介しているのです。
この部分だけ読むとわかったようなわからないような気になる方もいるかと思います。
しかし、本書ではそれぞれの動詞に対して、数パターンのフレーズが書かれています。
それらを読むうちに、このイメージこそが捉えるべき本当の日本語訳であることがよく分かる構成になっています。
また本書は特典として、音声データをダウンロードすることができます。
英文を読み上げた後に日本語訳を読み上げてくれます。
英会話学習をするのであれば、やはり英語を話せるようになりたいですよね。
でも、本を読んで動詞やフレーズを覚えるだけでは正しい発音なのかどうかを知ることはできません。
読めない単語があるたびに、インターネットで調べては発音を聞くという作業は時間のかかる作業で、それがゆえに挫折してしまうこともあるでしょう。
そんなときに音声データがあれば、そのわずらわしさから解放され、スムーズに学習を進めることができますよね。
また、英語を聞き取る練習にも一役かってくれます。
英語が聞き取れるようになるには、リスニングの練習が必要不可欠ともいえます。
その初めのステップとして、英語を一語一句聞き取る練習をするという方法もよく実践されます。
具体的には、聞こえてくる英語がどの単語を言い表しているのかを隅々まで理解していく作業です。
本書の音声データは、短い文が丁寧に読み上げられているので、この練習にもぴったりです。
覚えないといけないことが多いのはわかっているけれども、それでもなるべく覚えることを減らしたい、発音も同時に覚えたいという方に、「使える動詞だけ覚えなさい!英会話フレーズ700」はとくにおすすめの一冊です。