would like toは丁寧な表現?wouldの意味や使い方
学生時代、助動詞
will
の過去形として
would
を習ったことを記憶している方も多いと思います。
しかし、実際の会話においてwouldは単純なwillの過去形というだけでなく、さまざまなニュアンスを伝えられる単語です。
今回の記事では、
wouldを含んだ言い回しや使い方のポイントについて詳しく解説します。
ぜひ、英語学習の参考にしてみてください。
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wouldの意味は?
wouldといえばwillの過去形、というのがもっとも基本的な用法です。
ところが、wouldにはこれ以外にもいくつかの用法や意味があります。
まずは基本となるwouldの英語表現について見ていきましょう。
willの過去形
助動詞willは未来を表すときに使います。
この過去形が助動詞wouldです。
(例)あなたはここに戻ってくると言う。
You say you will come back here.
→あなたはここに戻ってくると言った。
You said you would come back here.
文中の動詞
say
が過去形になったため、その後に続くwillも過去形にする必要があります。
これは、一つの文章の中では時制を一致させることが英語表現のルールだからです。
この場合のwouldは、単純にwillの過去形として使われています。
過去の習慣
次の例文を見てみましょう。
(例1)I played piano when I was a child.
(例2)I would play piano when I was a child.
どちらの文も子供の頃にピアノを弾いたことを述べています。
しかし、例1ではピアノを弾いたのが一度きりなのか、習慣的に弾いていたのかを判断することはできません。
例2のように主語+would+動詞の原形を使うことで、何度か弾いたことがある、つまり過去の習慣であったことを表現することができます。
この場合のwouldは、
often
や
always
とほぼ同じ意味です。
ちなみに、同じく過去の習慣を表す表現として
used to+動詞
があります。
こちらはwouldよりも現在は行っていない習慣としてのニュアンスが強いです。
また、wouldが動作を示す動詞にしか使えないのに対し、used toは状態動詞(be/have/like など)が使えるため、
(昔はバナナが好きだった。)
I used to like banana.
などと、過去の状態を表せます。
想像上のものに対して
仮定の話や想像上のものに対してwouldを使うことがあります。
たとえば~したい(けれども、実際には実現不可能なこと)の表現としてです。
また、もしも~ならというif節からはじまる仮定法にもwouldが使われます。
こちらも同様に、実現の可能性が低い事柄を仮定したもの、つまり想像上の話だからです。
【仮定法帰結節】
(例)もしお金が手に入ったら、その家を買うのに。
If I got money, I would buy the house.
ifで始まる条件節に対し、帰結節に使われるのがwouldです。
wouldを使うことで、実現の可能性が低いことを示します。
【仮定法条件節】
(例)もし彼にその気があるなら、ケーキを作ることができるだろう。
If he would, he could cook cake.
条件節でwouldを使うことで、主語の気持ちが仮定表現になります。
推量
wouldには~かもしれないという推量の意味があります。
must
will
would
の順で確信度が低くなります。
(例)彼は恐らく彼女に怒っているだろう。
He would get angry at her.
依頼
~してほしいという依頼の意味でもwouldを使います。
willよりも確信度が低い、つまり相手の意志はわからないけれどお願いする、というニュアンスを含むため、丁寧な言い回しになります。
(例)助けていただけませんか?
Would you help me?
wouldのさまざまな使い方
続いてwouldのより具体的な活用法について解説します。
would like to~(~したい)
自分の希望を控えめに述べるときのフレーズです。
前述したとおり、確信度が低い場合にwouldは使われます。
叶えられるかはわからないけれどというニュアンスがあるため
want to~
よりも言い方は丁寧です。
また
like
の代わりに
love
を使うこともあります。
loveを使うことで、より自分の実現したら嬉しいという気持ちを含められます。
would you mind~(~していただけませんか)
would you mind opening(動名詞)
で開けていただけませんか?と尋ねる表現になります。
mindには気にする、嫌がるという意味があるため、相手に迷惑ではないか尋ねるニュアンスを含む丁寧な依頼になるのです。
(例)ドアを開けていただけませんか?
Would you mind opening the door?
また、動名詞ingの前に所有格を付けることで、誰々が~してもよいですか?という許可を求める言い回しにもなります。
(例)ドアを開けてもよろしいでしょうか?
Would you mind my opening the door?
Would you like to~(~しませんか)
誘い文句として、ネイティブの会話ではポピュラーな言い回しです。
堅苦しくはなく、家族や友人間で普通に使われる表現です。
また、日本人の感覚では誘い文句といえば、
Shall we~?
を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、この表現は非常に古典的なため、現在はほとんど使われていません。
would have been~(もし~だったら)
過去の事実とは反することを述べる時に使う、いわゆる仮定法過去完了の文法表現です。
実際は違ったけれど、仮にそうだったならという過去の出来事を仮定して話す場合に使うフレーズです。
(例)あなたが甘いおやつが好きだって知っていたら、イチゴタルトを作ったのに。
If I had known that you liked sweet treats, I would have made a strawberry tart.
wouldを使った例文
wouldを使った実践的な例文をご紹介します。
よく使われる言い回しばかりなので、覚えておけば、さらに英会話の可能性を広げることができます。
それはどうでしょう。
I wouldn’t be so sure about that.
I wouldn’t~で私なら~しないというやんわりとした否定の表現になります。
この例文の場合はそれについて確信していることをwouldn’tで否定しているので、相手の見解にそれとなく反対意見を述べる時に使うことができます。
私は将来イギリスに住みたいと思う。
I would like to live in UK in the future.
可能性の低い、ぼんやりとした希望を述べるときにはwould like to~を使います。
以前はwill like to~という未来形の言い回しもありましたが、現在は過去形wouldでの表現のみが使われています。
紅茶を1杯いただけますか。
I would like a cup of tea.
カフェなどでお茶を求める際、wouldを使えば丁寧でスマートな印象を与えられます。
かしこまりました。
That would be fine.
※了解の意味で
了解の意図を示すフレーズです。
Thatで相手の発言を主語に置き、さらにwouldを入れることで丁寧な言い回しになります。
日本語のかしこまりました、承りましたに近いニュアンスです。
入門ビジネス英語として覚えておくと便利です。
もし街にいたなら、その店に行ったのに。
If I had been in town, I would have gone to the shop.
もし~だったらそうしたのに!という実現できなかった過去に対する、後悔の気持ちが表現された言い回しです。
まとめ
英和辞典を開けば、さまざまなwouldの用法が載っています。
しかし、羅列された辞書の文字だけでは、実践的な活用法を理解することは難しいものです。
英会話の中で自然に使えるようになるには、まず基本的な表現パターンを覚えてしまうことをおすすめします。
wouldの代表的な用法は過去・過去の習慣・仮定・推量・依頼の5つです。
どれも日常の会話では欠かせない表現ばかりなので、ぜひ積極的に活用しましょう。
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