英語で「かつあげ」を何と言う?お金を盗られた時の2つの表現
今回は、かつあげされたという英語の表現について紹介します。
かつあげの表現方法には次の2つがあります。
He took the money from me.
I got robbed.
これらはどういうニュアンスを持っているのでしょう?
これからそれぞれの表現について、細かく触れていくことにします。
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カツアゲとは?
表現に入る前に、まずは日本語のかつあげという言葉について知っておきましょう。
かつあげとは恐喝の隠語で、おどして金品を奪うことです。
語源由来辞典で検索すると、ヤクザや不良が用いた隠語から一般にも用いられるようになった語として紹介されています。
通常の辞書ではひらがなで記載されている場合もありますが、漢字にすると喝上げです。
読んで字のごとく、恐喝してお金を巻き上げるという意味ですね。
ニュース記事では、カツアゲや恐喝と表記されることが多いようです。
どんな表記の仕方であれ、自分より弱そうな人をおどして小銭などの金品を巻き上げる犯罪行為(恐喝)には違いありません。
ではかつあげが美味しいカツを揚げるのではなく、物騒な意味だと分かったところで、いよいよ英語での表現に入っていきましょう。
お金を盗られたときの2つの英語表現
お金を盗られたときの2つの表現方法は、最初にご紹介しました。
どちらも同じ内容を伝えるものではありますが、実はニュアンスが微妙に違います。
例として、不良の男子高校生に中学生がかつあげをされたと考えて説明していきます。
takeを使った表現
He took the money from me.
彼はぼくからお金を盗っていきました。
かつあげをした男子高校生を主語のheとして、彼(男子高校生)がぼく(かつあげ相手の男子中学生)からお金を盗っていった=かつあげされた、という意味になります。
tookは
take
の過去形です。
このtakeは、人やものを持っていく・連れていく・取る・時間などを必要とするのほか、非常にたくさんの意味を持ちますが、ここでは(勝手に)取っていく・盗むの意味で使われています。
また、take A from B=BからAを取るで、ぼくからお金を取る(盗る)となり、取られた・持っていかれたというニュアンスになります。
盗られたと伝えたいときに、とっさに浮かぶのはこのtakeを使った表現かもしれません。
その他の単語も耳慣れたものばかりなので、take A from Bの表現さえ押さえておけばすぐに英訳をマスターできそうですね。
getを使った表現
I got robbed.
ぼくは強盗に遭いました。
gotは
get
の過去形です。
このgotもtakeと同じく、受ける・得る・着くなど、とても多くの意味を持っています。
またrobbedは
rob、
奪う・強奪する・襲うの意味を持つ動詞の過去分詞です。
get+動詞の過去分詞=~されるという表現を使っているのでget+robbed=強奪される=強盗に遭うという意味になります。
力ずくで奪われるニュアンスを持つため、何らかの被害に遭った場合、英語ではこのフレーズをよく使います。
警察で説明できるように
楽しいはずの海外旅行で、怖い人たちにお金を盗られてしまった!というとき、警察で状況を伝えるのには先述のgotを使った表現が役に立ちます。
I got robbed.
この文は、強盗に遭った、襲われてものを盗られた、ひったくりに遭ったなど、ものを力ずくで奪われたときに使うものでした。
これは実用的なフレーズなので、しっかり覚えて身につけておいて損はないでしょう。
警察からどうしたのか質問されたときには、まずこの文章から会話を始めてくださいね。
また、robbedの部分を違う単語に変えて応用することができます。
例文をいくつか紹介しておきましょう。
私はかつあげに遭いました。
I got mugged.
mug=路上などで襲って金を奪うなので、この場合もかつあげの意味合いになります。
ぼく、スリに遭ったんです。
I got pickpocketed.
私、痴漢に遭ったの!
I got groped!
痴漢は女性が薄着になる夏に多いので、夏場の旅行を計画している女性は覚えておくといいでしょう。
I got groped!とさえ言えば、後は難しいコメントを考えずとも、おまわりさんこいつです!と言わんばかりに指を差すだけで十分な情報を提示できます。
そのほか自分が何かの被害にあったときのために、I get+過去分詞はそのまま覚えておくと便利ですよ。
かつあげにあったときの対処法
日本でもかつあげや強盗には遭いたくないのに、海外旅行で遭うなんて考えるだけでもゾッとしますよね。
でも念には念をで、いざというときのために対処法を紹介しておきます。
命あっての物種、強盗犯には抵抗しない。
旅行者をターゲットとした強盗は、比較的治安が良いとされている地域でも発生しています。
強盗に遭遇した場合、抵抗しないことが重要です。
被害に遭った金品などは、加入している保険会社から補てんを受けることができますが、自分の命を取り返すことはできません。
幸いにして命を取りとめても、一生後遺症に苦しめられる障害を負った方もいます。
こういった強盗事件への対策として、現地の治安状況をあらかじめ確認し、危険な場所には近づかない、夜間は出歩かないなどの対策を講じることはもちろんですが、不幸にして強盗に遭遇してしまった場合には、絶対に抵抗せず、犯人を逆上させないことを第一に心掛け、犯人の要求に従ってください。命あっての物種です。
(外務省:海外安全ホームページより)
アメリカの犯罪もののドラマでは、路地裏でドラッグの取引をしているようなギャングにホームレスや通行人がおどされるシーンをよく見ます。
現実はそこまでいかなくとも、怖い人たちにおどされたときには抵抗・突破の作戦を練ろうとせず、冷静な気持ちを保って財布や紙幣などの要求物を差し出す方が賢明なようです。
相手次第などと考えず、海外旅行を悲しい思い出にしないためにもよく覚えておいてくださいね。
まとめ
今回は、かつあげされたという英語の表現を活用して、海外旅行におけるトラブルシューティングに対応できるフレーズを紹介しました。
本来であれば、こういったことは起きないに越したことはないのですが、実際に海外旅行に行くと何があるか分からないものです。
不幸にも、そういった被害に遭ったのならすぐに警察に行きましょう。
そして、このように伝えるのです。
I got robbed.
しっかり問題は解決されるので、ぜひともこの表現を身に付けて備えておくことが大切です。
動画でおさらい
英語で「かつあげ」を何と言う?お金を盗られた時の2つの表現を、もう一度、動画でおさらいしてみましょう。