書籍レビュー:have do getで英語は9割伝わります!とっさの英語に強くなる!魔法の万能3動詞|ジュリアーノ能代

中学・高校の英語の授業で、山のような英単語の暗記にうんざりした人はきっと多いでしょう。
社会人になった今、英語は話せるようになりたいけれど、学生時代の暗記学習を思い出して英語学習への一歩を踏み出せない…。そのような方の味方になってくれる本が、この「have do getで英語は9割伝わります!とっさの英語に強くなる!魔法の万能3動詞」です。
本書の著者は、ヤマトイングリッシュ代表のジュリアーノ能代先生。ブラジルと日本のハーフで、見た目は完全に外国人でありながらも、生まれも育ちも純日本のジュリアーノ先生は、元々まったく英語が話せなかったと言います。
英語の授業が大の苦手で、学生時代は赤点を取っていたという先生には親近感が湧いてきますね。
本書を通じて英文の基礎をおさらいし、最低限必要な英単語と表現を覚えておけば、日常英会話がスムーズにできるようになるでしょう。
いずれも中学レベルの英文法で、久しぶりに英語学習を始めるという方は懐かしく思い出すのではないでしょうか。学生時代英語が苦手で、文法なんてきれいさっぱり忘れてしまったという方も安心。すぐに役立つ基本文法から始まりますので、すんなりとジュリアーノ先生のレッスンに入っています。
一体どのような構成になっているのか、本当に3語の動詞だけで英語が話せるようになるのか、気になっている方も多いかと思います。そのような方のために、本書の構成について紹介していきす。
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本書の構成
本書は
Lesson1.まずは語順の感覚をインストール
Lesson2.初心者でも実践が怖くなくなる3つのコツ
Lesson3.会話のキャッチボールを楽しもう!
Lesson4.いまさらのbe動詞と現在進行形
Lesson5.気持ちを伝える3つの言葉
Lesson6.時制の表現を広げよう!
Lesson7.時制の表現をさらに広げよう!
Lesson8.ここまでくれば上級者!関係代名詞
と8つの章で構成されています。
それぞれの章のタイトルを見ると、英語の知識というよりは伝え方を学べる書籍であることがわかります。
3つの力不足
Lessonに入る前に、英語がなかなか話せない原因とされる
・実践力
・語彙力
・文法力
の3つの力をアップする方法について触れています。
こちらを読むだけで、自分の英語力向上に欠かせない要素がわかってくるはずです。
Lesson1.まずは語順の感覚をインストール
このページからもわかるように、本書は全編にわたってジュリアーノ先生とカタコト英語から抜け出せない34歳会社員・ゆかりさんの対話形式で話が進みます。
教科書のように英語がびっしり!ということもなく、とても読みやすいところが特徴です。
この章では本書のタイトルである「have」「do」「get」の3つの使い方を詳細に説明しています。それぞれの単語を使いこなすコツがわかれば、英語マスターへと一歩前進できるでしょう。
Lesson2.初心者でも実践が怖くなくなる3つのコツ
第二章では楽しく英会話できるようになる「First」「Fun」「Friend」の3つのFを紹介。
英会話に慣れていないとガチガチに緊張してしまいそうですが、それでも楽しむ心を忘れずに、友達感覚で自分から話を切り出すのが効果的だとわかります。
Lesson3.会話のキャッチボールを楽しもう!
ん。本章ではWhat/Who/Which/Where/When/Why/Howの7つの疑問詞の使い方について説明しています。
Lesson4.いまさらのbe動詞と現在進行形
英語を学習するうえで避けては通れないbe動詞。しかし、正しい使い方を説明できる人は実はそんなに多くはありません。この章ではbe動詞の本当の役割から、be動詞と一般動詞をつなげて使う現在進行形を復習できます。
Lesson5.気持ちを伝える3つの言葉
自分の気持ちをより伝えるためには、canやmustといった助動詞もやはり必要です。
この章では基本的な助動詞の使い方から、意外と知られていない意味の違い、また使い分けが難しい前置詞についてもわかりやすく解説しています。
Lesson6.時制の表現を広げよう!
後半に入り、少し複雑な文法も入ってきますが、いずれも中学校で習う英語表現ですので、構える必要はありません。過去進行形から始まり、接続詞・whenの使い方、There isについてさらっと学び直すことができます。
Lesson7.時制の表現をさらに広げよう!
この章の肝になってくるのは、現在完了形。
英語学習でつまずく学生が多いセクションです。
継続・完了・経験は、どのように使い分けたら良いのでしょうか。この章を読めばすべてがわかります。
Lesson8.ここまでくれば上級者!関係代名詞
最後は関係代名詞です。現在完了形と同じく苦手としている人が多い関係代名詞を、ゆかりさんと一緒にビギナー編からじっくりひとつずつ習得することをおすすめします。
Amazonではトラベル英会話部門で1位を獲得している、優秀な英語学習書。
日本人はとにかく英語が苦手と言われがちですが、「実は世界一英語に向いている」というジュリアーノ先生の言葉に励まされます。
まとめ
日本人の英語力が先進国のなかでも大きく後れを取っている理由として、「完璧な英語を話さなければならない」という強迫観念ともいえる心情が挙げられます。
「少しでも発音がおかしければ笑われてしまう」「間違った単語や文法を使うのは恥ずかしい」と生真面目に考えて、根詰めて勉強をしてしまうとのことです。
私自身にも思い当たる部分が多々ありました。
「たくさんの英単語を知っている=英語ができること」だと思い込み、ひたすら分厚い単語帳を覚える日々を送っていました。
しかし、それで知識量を増やすことはできても、まったく実践に活かすことはできないのです。
いざ、英語で話しかけられても頭のなかがパニックになって、懸命に覚えたはずの英語が全然出てこないという苦い経験がありました。
それも本書を読んだことで、これからは英語を詰め込んで覚える必要はなく、まずは中学時代に習った「have」「do」「get」の3語をフル回転して使いこなせるようになれば良いのだと、考え方を改められました。
もちろん、この3つの単語だけでは会話は成り立ちません。
日本語がそうであるように、英語にも当然のことながら、主語や形容詞、前置詞など、動詞以外の単語が存在します。それらをどのように組み合わせれば会話ができるようになるのか、段階別にわかりやすく説明されています。
英検1級を取得し、これまで1,000名以上の生徒を直接教えるなかで確立したジュリアーノ先生の独自メソッド「ヤマトイングリッシュ」の世界に触れられる一冊。ぜひお手に取って、カタコト英語からの脱出を図りませんか?