英語のリスニングを向上させる3ステップ!聞き流すだけじゃ効果なし
リスニングに関するツールや教材はたくさんありますが、その中でも根強い人気があるのが聞くだけで英語力が伸びる!と言われる聞き流し英語勉強法です。
この種の英語を聞くだけで覚えられるという勉強法は、昔からいろいろな広告媒体で宣伝されているため、一度は見かけたことがあるのではないでしょうか?
あちこちで見かけるため、本当に有効なのでは?と思いがちですが、本当にただ英語を聞き流すだけで英語力を上げることは非常に難しいです。
今回は聞き流し勉強法がリスニング力向上につながらない理由と、リスニング力を鍛えるための3ステップを紹介します。
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英語を聞くだけはリスニング力UPに効果なし
特に聞き流し勉強法では、家事や仕事、勉強をするBGMとして英語を流して耳を慣らすというメソッドが多いですが、英語を聞いて理解するには、集中して英語を聞く必要があります。
何か作業をしている最中に、誰かが隣にやってきて話し始める、というシチュエーションを想像してみてください。
作業の手を止めて聞くのであればきちんと理解できるでしょう。
ですが、もし作業の手を止めずに聞き流す場合、どんな話だったのかは半分も覚えていないいのではないでしょうか。
集中している対象外の音や言葉を、脳は自動的に環境音や雑音として処理します。
そのため、聞こえてきた話の内容を、その時は理解しているように感じますが、後から振り返るとほとんど覚えていない、という事がおきるのです。
母国語である日本語でもそんな感じなのですから、学習中の英語ともなれば理解度はもっと低いです。
集中して英語を聞いて、聞き取れた単語やフレーズが正しいかを確認することで単語力や表現力を上げることができます。
また、聞き取った内容が実際の英文と違っていた場合は、繰り返し聞き直してきちんと聞き取れるように練習しましょう。
聞き取れる単語やフレーズが増えれば、初めて聞く英文であっても部分的に理解できるようになります。
そして聞き取れなかった部分を調べたり聞き直したりすることで、リスニング力や英語力がアップしていくのです。
英語初心者にとって、ただ聞くだけで英語を理解できるようになるというのはとても心惹かれるフレーズです。
ですがある程度のリスニング力がつくまでは、英語をただ聞くだけで理解したり英語力が上がったりということはありません。
では、リスニング力をアップさせるためのコツにはどんなものがあるのでしょうか?
ステップ1 テキストを見ながら英語を聞く
リスニングの練習の際には、まずテキストを見ずに英語を聞いて理解度を確認するのが定石とされています。
ですがこのやり方は、そこそこ英語が聞き取れるレベルであることが前提です。
耳が英語に慣れていない状態で英語を聞いたところで、聞き取れる単語はほとんどありません。
そんな状態で何も見ずに英語を聞いて理解度を確認しようとしても、「全然聞き取れなかった……」と小さな挫折を経験するはめになります。
せっかくやる気を出してリスニングの訓練をしようとしているのに、はじめからマイナスではやる気も続きませんよね。
そのため英語初心者やまだリスニングに自信のない人は、はじめからテキストを見ながらのリスニングをオススメします。
ここでのポイントは、テキストを読みながら英語を聞くのではなく、英語にあわせてテキストを追いかける事です。
もちろん最初の頃は、英語の速度に合わせて目で文字をなぞるだけになるかもしれませんが、それでかまいません。
なぜなら、目で見る単語と耳から聞こえてくる音が関連するものであると脳に認識させることで、見ている単語の音を耳が拾うようになるのです。
これを何度か繰り返すうちに、音声に耳が慣れて目にした単語が少しずつ聞き取れるようになってきます。
この訓練を繰り返し、初めて聞く音声でもテキストの半分ぐらいを聞き取れるようになってきたところで、次のステップに移りましょう。
ステップ2 興味のある分野のプレゼンを字幕付きで見てみよう
テキストを見ながらのリスニングに慣れてきたら、今度は字幕付きの動画を見てみましょう。
無料で使えるオススメリスニング教材にはYoutubeがよく挙げられますが、Youtubeにはいくつか致命的な欠点があります。
その中のひとつが、Youtubeの動画にはきちんとした英語字幕が登録されていないケースが多いことです。
自動キャプション機能も存在しますが、残念なことに自動キャプションの字幕の品質はあまりよくありませんし、字幕が表示されるタイミングも実際の英文とはズレています。
つまり英語字幕を見ても、正しい字幕でなかったり、聞いてから数秒後に字幕が表示されるという事が多々あるため、あまり使えません。
また、映画やドラマをオススメする人も多いのですが、これも初心者にはあまり向きません。
その理由は、役者によってはあまりはっきり発語しない人もいますし、作品によってはスラングや汚い言葉が多用されるものもあるためです。
どうせ同じ学ぶのであれば、どんな場面でも使えるちゃんとした英語を学びたいですよね。
そこでオススメなのが、TEDというプレゼンテーションを集めたサイトです。
プレゼンの内容は政治や科学、環境問題という難しいものからファッションや生き方についてなど本当に幅広く、どんな人でも最低でも1本は興味のあるスピーチが見つかります。
もちろん出身地によっては訛りのきついスピーカーもいますが、基本的に人前でのプレゼン動画であるため、英語の発音が丁寧ではっきりしており、英語学習者でもとても聞き取りやすいです。
何よりも素晴らしいのが、すべての動画には英語字幕がついている上、日本語字幕が用意されている動画も少なくありません。
なので初回視聴時は日本語字幕を表示して内容を把握し、2回目以降は英語字幕に切り替えてリスニングに集中することで、リスニング力だけでなく英語の表現力も大幅にUPさせることが可能です。
また、人前でのプレゼンテーションやスピーチということで、言葉遣いや言い回しには丁寧なものやフォーマルなものが使われます。
つまりこれらの動画で使われている英語を覚えれば、フォーマルな場でも問題なく使える英語が身につくというわけです。
ちなみにTEDにはスマートフォンやタブレットで使えるアプリが準備されています。
これらのアプリでは気に入ったプレゼン動画を字幕とあわせてダウンロードすることもできるため、ネットのつながらない場所や移動中でも繰り返し動画を見ることができるというのも、移動中などのスキマ時間を有効活用できるのでオススメです。
ステップ3 日本のニュースを英語で見よう
TEDのプレゼン動画にも慣れてきたら、最後はNHKワールドの英語ニュースに挑戦してみましょう。
このNHKワールドの英語ニュースも、リスニング教材としてよく取り上げられます。
オススメされる理由して、訛りの少ないきれいな発音を聞くことができるから、というものがありますが、実はもっと重要な理由があります。
NHKワールドで発信されるニュースは日本のニュースが主なため、すでにテレビや新聞、インターネットなどで見聞きしたものが英語で発信されます。
つまりすでに知っているニュースを英語で見ることができる、というのが重要なのです。
もちろん自分が知っている内容が全て含まれているとは限りませんし、新しい情報があるかもしれません。
ですがざっくりとでもニュースの内容を把握していることで、知らない表現が出てきても、「これはあの事について話しているのかな?」と予測をつけやすくなります。
また、日本語でニュースを見ている時点で「英語だとここはどういう表現になるんだろう?」と考えておくことで、英語でニュースを見た際に答え合わせができるため、英語の表現力が一気に広がります。
スマートフォンやタブレットで番組を見ることのできるアプリも出ているので、旅先や外国でも気軽に見ることができるので、ぜひ一度チェックしてみてください!
まとめ
忙しい毎日の中で時間を作って英語を勉強するのは大変です。
そのため聞き流すだけで英語力がアップ!のような謳い文句を見ると、どうしても心惹かれてしまいがちですが、聞き流すだけでは英語の理解にまで至らないため、リスニング力も英語力も鍛えることはできません。
リスニング力を鍛えるには、今回紹介した
1テキストを見ながら英語を聞く
2字幕付きのプレゼン動画でリスニング力と英語力を底上げする
3すでに知っているニュースを英語で見る
という3ステップで楽しく英語耳を鍛えましょう。
このステップを踏むことで英語力だけでなく知識や話題も広がるため、実際にネイティブと話す時にもとても役に立ちますよ!
動画でおさらい
もう一度、動画でおさらいしてみましょう。