オノマトペは英語でどう使う?擬音語や擬態語の英語一覧と日本語との違いを説明
犬がワンワンと吠える
外はサクサク、中はもっちり
風がビュンビュン吹いている
このように状態や音を別の言葉で表す表現は、どんな状況かがイメージしやすく、日本語ではよく使われていますよね。「ワンワン」「サクサク」というような状況を表す擬音語・擬態語(オノマトペ)は、英語にもそれらに相当する言葉が使われます。
そこで今回は、オノマトペの英語表現について紹介します。
この記事を読めば、日本語との表現の違いや英語でのオノマトペの表現がわかるようになります。英語での表現方法を増やしたいと思う方はぜひ参考にしてみてください。
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オノマトペとは?
「サクサク・カシャカシャ・ワンワン」という表現は聞きなれていても、オノマトペという言葉は聞きなれていない人も多いのではないでしょうか。
オノマトペとは、物事の状態を表す擬態語(サクサク、もっちりなど)、音を言葉で表した擬音語(カシャカシャ、ズドンなど)、人間や動物の発する声を表した擬声語(ギャーギャー、ワンワンなど)を総称したもの。オノマトペの語源は古代ギリシア語の「onoma(名前)」とpoiein(作る)を組み合わせたonomatopolia(オノマトポイーア)に由来し、英語ではonomatopeia(オノマトペア)と呼ばれています。
オノマトペを使うことで、自分の気持ちや状況を効果的に伝えたり、記憶に残りやすかったりするなど、コミュニケーションをするうえで多くのメリットがあります。
例えば、「パラパラと雨が降っている」と伝えるとき、「パラパラ」というフレーズを一切使わずに表現するとどうなるでしょう?
「雨が小さい音を立てて、弱々しく降っている」と表現すべきでしょうか・・・?
しかしこれでは、文字数が多くなってしまいますし、伝わるのに時間がかかってしまいますよね。
そんな時にオノマトペを使えば、たった一言で状況を伝えられるというわけです。特に視覚情報だけで伝える漫画などでは頻繁にオノマトペが使われています。
日本語と英語のオノマトペの違い
日本語と英語ではオノマトペの表現が違うのはもちろんですが、使い方や種類も異なります。オノマトペの英語表現を覚える前に知っておくと役に立つので、ぜひ違いを理解しておきましょう。
英語のオノマトペは少ない
日本語は他の言語と比較しても圧倒的にオノマトペの種類が多く、約4000~5000もの数があります。その理由として考えられるのは、日本語には動詞が少ないため、オノマトペを代わりに使用しているからです。また、「シーンとする」など、音がないものにも音を使って表現しているのも日本語独特の表現であり、海外の人には理解されません。
それに対し英語のオノマトペの数は約150種類です。オノマトペの代わりに形容詞や動詞として表現するため、日本語と比べると数は少ないのです。
英語はオノマトペを単独では使わない
日本語のオノマトペは独立した単語として存在しているのに対し、英語の場合は動詞や形容詞から派生してオノマトペになっています。
例えばpourという単語はもともと「注ぐ・(水を)注ぐ」という動詞の意味ですが、それが「ザーザー雨が降る」というふうに、オノマトペとして派生して使われているのです。
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英語のオノマトペ表現
ここからは、英語のオノマトペ表現を紹介します。頭の中でイメージしながら単語を見れば、より英語のオノマトペ表現が覚えやすくなりますよ。
擬音語
擬音語とは、物質的に響いた音を言葉として表した言葉。英語の擬音語には以下のようなものがあります。
・雨が勢いよくふる音
ザーザー→pouring(プーリング)
・雷が鳴る音
ゴロゴロ→rumbling(ランブリング)
・衝撃音
ドカン→bang (バン)
・電子レンジの鳴る音
チン→zap (ザップ)
・物が壊れる音
ガシャン→smash (スマッシュ)
・自転車の鈴の音
チリンチリン→tinkle (ティンクル)
・心臓が早く鼓動を打つ音
ドキドキ→pound (パウンド)
・液体が少しずつ落ちる音
ポトポト→drip (ドリップ)
・はさみで切る音
チョキチョキ→clip (クリップ)
擬態語
擬態語とは、音とは関係なく物事の状態を表すときに用いられる言葉。英語での擬音語には以下のようなものがあります。
・光り輝いている状態
ピカピカ→shiny (シャイニー)
・表面が滑りやすい状態
ツルツル→slippery (スリッパリー)
・流れが速い状態
サラサラ→smooth(スムース)
・取っ散らかっている状態
グチャグチャ→messy (メッシー)
・空気や色合いが濁っている状態
どんより→gloomy (グルーミー)
・気弱な状態
なよなよ→wimpy (ウィンピー)
・心身が楽である状態
のんびり→relax (リラックス)
・ 焼きたて、蒸したての状態
ほかほか→steaming (スティーミング)
・隙間なく埋められている状態
ぎっしり→jam packed (ジャムパックド)
擬声語
擬声語とは、人間や動物などの生き物の声を言語として表した言葉です。
英語での擬声語には以下のようなものがあります。
・犬の鳴き声
ワンワン→bowwow (バウワウ)
・猫の鳴き声
ニャー→meow (ミャウ)
・ニワトリの鳴き声
コケコッコー→cock a doodle doo (カカドゥドゥルドゥ)
・牛の鳴き声
モー→moo (ムー)
・人の笑い声
ゲラゲラ→guffaw (ガッファウ)
・小声でささやく声
ぼそぼそ→murmur (マーマー)
・文句を言う声
ブーブー→grunt (グラント)
・人の鳴き声
しくしく→sob (ソブ)
・騒ぐ声
きゃー→ scream(スクリーム)
オノマトペを使った例文
オノマトペの英語表現をいくつか覚えたところで、今度はオノマトペを使った例文を紹介します。日本語との使い方の違いに注目しながら、参考にしてみてください。
「ワンワン!」とその白い犬は吠えた。
Bowwow! barked the white dog.
バタバタと足音を立てて、彼はエントランスへと駆け抜けていく。
With a pitter-patter of footsteps he runs off to the entrance.
このクッキーは軽くてサクサクしています。
This cookie is light and crispy.
テストの結果にどきどきしていた。
My heart began pounding when the test result was announced.
温泉でゆったりお風呂につかる。
Take a deep and relaxing bath at a hot spring.
電車はガタンゴトンと音を立てて通り過ぎて行った。
The train rattled past clickety-clack.
彼はブーブー文句を言った。
He grunted an apology.
私のお気に入りのチームが第一戦で敗退してがっかりしている。
I am disappointed that my favorite team was eliminated by the very first game.
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まとめ
今回は、オノマトペの英語表現を紹介しました。普段、意識せずにつかっている日本語のオノマトペですが実は優れモノだった、ということにお気づきいただけたでしょうか?
英語のオノマトペは日本語とは使い方が大きく違いますが、動詞や形容詞から派生しているのでイメージしやすいですよね。
オノマトペを使うことで、表現の幅が広がり、より相手に臨場感を持って伝えることができます。英語と日本語でのオノマトペの使い方をしっかりと理解して、より豊かな表現が使えるようになりましょう!