「きっかけ」の英語フレーズ6選|日本に興味を持った理由を外国人に聞きたい時やビジネスシーンで役立つ例文
きっかけという日本語は、会話のきっかけ、きっかけ作りなど、私達の日常生活で何気なく使われています。
このきっかけという言葉を、あなたは英語で言えますか?単語だけで表そうとするとパッと思い浮かばないのではないでしょうか。実はこのきっかけという言葉は、直訳が難しい表現です。
そこで今回は、相手に何かのきっかけを尋ねたい時や、自分が何かを始めたきっかけを説明する時に使える言い回しを学習します。
外国人とのたわいない会話だけでなく、ビジネスシーンでも役立つフォーマルなフレーズも見ていきます。
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きっかけをずばり表す英単語は?
きっかけという意味を改めて考えると、物事を始める動機となるもの、つまり理由や原因のことです。
この点から予測できる最も易しい英単語はreasonですが、その他にもcause(要因)、motive(動機)、chance(機会)、opportunity(機会)などの基礎単語が挙げられます。
例えば日本語を勉強している外国人に、あなたが日本語を学び始めたきっかけはなんですか?と尋ねたい時、
What was the reason that you started to learn Japanese?
と聞くこともできますが、直球過ぎて、質問された相手の気分を少し害してしまう可能性もあります。そうならないために、次の章でもっとナチュラルに尋ねられるフレーズを学習していきましょう。
また、単語レベルできっかけを意味する少し難易度の高い英語には、下記のようなものがあります。
きっかけ/はずみ/動機
impetus
例)
私にとって父の死が、医者になるきっかけとなった。
The death of my father was the impetus for me to be a doctor.
きっかけ/手がかり
cue
例)
私がギターを弾き始めるきっかけとなったのは、ロックのライブです。
It was a live rock concert that was cue for me to start playing guitar.
きっかけを表す英語表現6選
前の章で勉強したように、きっかけという言葉を1単語だけで表すことはできるものの、文脈によってはやや違和感があります。そこでここでは、熟語で表せるきっかけの英語を紹介します。
How did you〜?(be動詞を使ったHow were you〜?もOK)
質問文にだけ使える言い回しです。
どのように、どうやってという意味を持つhowを使うことで、どういう経緯でそうなったの?つまりきっかけは何?と尋ねることが可能です。
例1)
彼氏に出会ったきっかけは?
How did you meet your bf?
bfはboyfriendの略で、gfは(恋人としての)彼女を意味するgirlfriendの略です。
最近では、相手の性別に関係なく使用できるpartnerという用語を使う人が増えています。
例えば、
I relaxed at home with my partner last weekend.
先週末はパートナーとのんびり過ごしました。
といった形です。
例2)
海外旅行が好きになったきっかけはなんですか?
How did you get into overseas trip?
※get intoは〜に乗り込む、到着する、身につけるなど様々な意味を持ちますが、ここでは夢中になる、ハマるというニュアンスで使われています。
How did you get into+趣味?のようにセットで覚えておくと良いです。
例3)
あなたが日本の文化に興味を持ったきっかけはなんですか?
How were you interested in Japanese culture?
make+人できっかけを表現
中学英語で習う文型make+人(もの)+形容詞か動詞(〜を〜させる)を覚えていますか?
具体例ではmake you study abroad(あなたを海外で勉強させる)、make it broken(それを壊す)などが挙げられます。
きっかけの表現として使う場合は、何があなたを〜させたのか?つまりあなたが〜したきっかけは何?というように、その結果に至った理由を尋ねることができます。
例1)
どんなきっかけで留学したのですか?
What made you study abroad?
※理由を尋ねているため、上記はなぜを表すwhyを使って、Why did you study abroad?と置き換えることも可能ですが、少し唐突すぎる印象があるため、makeを使うか、もしくはWhy did you decide to study abroad?とdecideを付け加える方が丁寧です。
また、study abroadは留学するを意味するお決まりの言い方ですが、アメリカで留学したというように特定の情報を加えたい場合はstudy abroad in the Statesと言うことができます。
なお、アメリカのことをAmericaと言っても通じますが、アメリカ人は自分の国をthe Statesもしくはthe U.S.と呼ぶことの方が一般的で、これは正式名称のthe United States of Americaに由来します。
もちろん、アメリカ国籍以外の人がこの呼び名を使っても大丈夫です。
例2)
あなたがプログラマーになったきっかけはなんですか?
What made you to become a programmer?
※同じ文型make+人(もの)を使った可愛らしい表現があります。
triggerできっかけを表現
日本語にも何かのきっかけを表すトリガーという語彙がありますね。英語のtrigger(名詞)は、引き金という意味も持ちます。
動詞のtriggerの意味は、辞書上で(出来事や反応などを)引き起こす、もたらすと掲載されています。先ほど勉強したmakeと似ていますね。
しかしこのtriggerは比較的カジュアルな単語なので、ビジネスシーンでは使わない方が良いです。
きっかけについてtriggerを使う時は、主にマイナスでネガティブなニュアンスが出ます。
例1)
その銃乱射事件のきっかけは何でしたか?
What triggered the mass shooting?
※massには大きな、密集したという意味があり、mass shootingは銃乱射だけでなく、銃乱射事件という意味でも使えます。
手当たり次第、ランダムのを表すrandomを使ったrandom shootingでも銃乱射を表現することができます。
例2)
あるドライバーがスピードを出しすぎたことが、事故のきっかけになった。
The speeding of a driver triggered the accident.
※speedingという1語だけで、スピード超過やスピード違反を表せます。
inspireとmotivateできっかけを表現
英語のinspireは鼓舞する、ひらめきや刺激を与えるという意味を持ちます。トリガーと同様、他人をインスパイアできる人などのポジティブな使い方において、インスパイアという日本語も存在します。
何かにinspireされた結果がきっかけとなり、何かの行動を起こすというイメージで考えてみてください。このinspireを使った実例を見てみます。
inspire+人(影響を受けた人) to〜という文型をセットで覚えましょう。
例1)
大学受験をするきっかけは何だったのですか?
What inspired you to take entrance exams for university?
例2)
母が私に、美容師として働くきっかけをくれました。というのも、彼女も美容師だったからです。
My mother inspired me to work as a beautician, because she also used to be a beautician.
※美容師という英単語は、主に使われるものが3つあります。
このbeauticianの他にhairstylistとhairdresserを覚えておきましょう。これらは女性の髪を切る人、男性の髪を切る人の両方に使えます。ちなみに床屋(男性の髪やヒゲを手入れする人)はbarberです。
美容師のように、自分の職業を英語で伝えたい時に役立つ記事はこちら。
もう1つのmotivateもinspireとほぼ同義語で、動機を与える、〜する気にさせる、興味を起こさせるといった意味があります。きっかけを表す時に使う文型もinspireと同じです。
例3)
何がきっかけで自分のビジネスを始めたのですか?
What motivated you to start your own business?
※仕事の経験を積んだ後に自分のビジネスを始めることを、日本語では独立するとも言いますね。
英語も同じで、上記の英文は独立するの直訳be independentを使って下記のように表すこともできます。
What motivated you to be independent?
ただindependentには、親から独立するなど、広義で使える独立という意味もあるので、independentを使う時は文脈で判断しましょう。
bring+人+toできっかけを表現
bringの持ってくる、連れてくるというお馴染みの意味からも想像できるように、引っ越しや転勤など、場所の移動を伴う状況に対して、きっかけを尋ねたり述べたりする時に使われます。
また、bringの過去形はbringedではなくbroughtなので、スペルを含め注意しましょう。
例)
大阪へ来たきっかけは何でしたか?
What brought you to Osaka?
その他きっかけに関連するフレーズ
きっかけについての英語表現を一気に見てきました。最後に、出会いのきっかけや小さなきっかけなど、私達が普段よく口にしているきっかけに関する文の英語バージョンを紹介します。
1)出会いのきっかけ
あなた達の出会いのきっかけはなんですか?
How did you guys meet?
※もっと丁寧に言いたい場合はHow did you two get to know each other?と言ってみましょう。
ある共通の知り合いが紹介してくれたのがきっかけです。
I met him because we were introduced by a mutual friend.
※理由を後に付け加える基本表現becauseを使っても、きっかけを説明できます。
2)きっかけ作り(きっかけを作る)
恋愛するためのきっかけ作りとして、最近は外出しています。
I’ve been going out lately to experience love.
※〜するためにを意味するtoが使われていますが、この例文の場合、恋愛するという目的を達成するために外出するというニュアンスなので、上記のように訳すことができます。
私は息子にコンピュータに触れるきっかけを作った。
I created an opportunity for my son to have contact with computer.
※have contact with〜は、使うを意味するuseよりも、より触れるというニュアンスに近い英語になります。例えば、英語に触れるだったらhave contact with Englishになります。
3)小さな(ささいな)きっかけ
ささいなきっかけで(ささいなことで)パートナーと喧嘩した。
I and my partner fought over little things.
※foughtの原型fightを使ったfight over〜という熟語には、〜のことで言い争うという意味があります。日本人の感覚だと〜について争うと言いたくなり、つい前置詞にaboutを入れてしまいそうになりますが、fight overとセットで記憶しましょう。
4)会話のきっかけ
気になる相手を見つけたので、その人との会話のきっかけを探している。
I found someone special, so I am looking for a chance to talk to the person.
※気になる人というのは、好きな相手、告白しようか悩んでいる人と言い換えることができます。
上記のfind someone specialの他に、have a crush on someoneという表現もあります。
crushの本来の意味はつぶすですが、スラングでは好きな人を表すことができます。
4)考えるきっかけ
ガンと診断されたことが、自分の人生について考えるきっかけになった。
I started to think about my life seriously, because I was diagnosed with cancer.
※〜と診断されるを表す英語の慣用句は、be diagnosed with+病名となります。
まとめ
きっかけに関する英語表現、いかがでしたか?inspireやmotivate、triggerなどは中級レベルですが、How did you〜?、make+人など、易しめの英語を使った言い回しも結構あります。
まずは覚えやすいものから始めて、徐々に知っている表現を増やしていきましょう。
また今回学んで来た内容は、訪日外国人や在日外国人に日本に来たきっかけを尋ねるなど、実践的に練習することができます。
はじめは勇気がいるかもしれませんが、英会話のきっかけを掴むチャンスでもあります。積極的にコミュニケーションを取りながら、英語力を伸ばしていきましょう!