concernの意味と使い方|類義語のworryやproblemとの違いを覚えて英語力アップ
英語学習の中で、ある程度の英語力がついてくると、自分の言いたいことをもっとスムーズに表現できるようになりたいと思いますよね。そんな時に大切なのが、英語のボキャブラリーを増やすこと。
基本的な英単語に加えて、ちょっと背伸びした英単語やフレーズを使えるようになると、普段の会話やビジネスシーンで、場面に合わせた柔軟なコミュニケーションが取れるようになります。
今回のテーマは、ちょっと背伸びした英単語concernの使い方。ビジネスシーンなどのフォーマルな場面で大活躍の英単語concernを習得して、一歩上の英会話を目指しましょう!
また、concernと似た意味で使われることの多い類義語のworryやproblemとの違いもご紹介。それぞれのニュアンスの違いを知れば、文脈によって一番適切な単語を使えるようになり、英語力が各段に向上しますよ!
>英語が上達する1日3分の無料メール講座<
concernの読み方
最初に、concernの読み方を確認しましょう。カタカナで書くとコンサーンですが、実は、日本語にはない音が含まれるため、発音が難しい単語です。下記のポイントに気を付けて、発音の練習をしましょう!
concern
アメリカ英語の発音
イギリス英語の発音
音節: con・cern
発音: (US) kənsə́ːrn (UK) kənsə́ːn
※アメリカ英語とイギリス英語では [r] の音が入るか入らないかの違いがあります。
発音のポイント
1. 後半cernの部分にアクセントを置きます。
2. 後半cernの c は [s] の音です。
3. 日本語にない [ə] の音は、口をあまり開けずに、弱く曖昧に「ア」と言うようにします。
動詞のconcern
では、動詞のconcernの使い方を見ていきましょう。concernは他動詞で、基本の意味は以下の3つ。
1.(~にとって) 重要である
2.~を心配させる
3.〜に関係する
他動詞なので、concernは目的語と一緒に使われます。次の例文では、us all(私たちみんな)やme(私)がconcernの目的語です。
環境汚染は私たち全ての人にとって重要な問題であり、すぐに対応しなければならない。
Environmental pollution concerns us all, so we need to take action immediately.
このことがとても気がかりです。
This matter concerns me a lot.
前置詞に要注意のbe concerned
concernは受け身の形で使われることが多い単語で、aboutやwithなどの前置詞とよく一緒に使われます。ただし、一緒に使われる前置詞によって意味が異なりますので、注意してくださいね。
be concerned about (for) ~
be concernedがaboutやforと一緒に使われる時には、「〜について心配する」という意味になります。
あなたの安全が心配よ。
I am concerned about your safety.
ボブは気候変動について非常に心配している。そのため、環境学を専攻することに決めた。
Bob is very concerned about climate change. That’s why he decided to major in environmental studies.
be concerned with~
一方、be concernedがwithと一緒に使われる場合には、「〜について関係がある/関心がある」という意味になります。
この書類はこの会社のコンプライアンスに関連します。
This document is concerned with this company’s compliance policy.
クレアはパーティでどのドレスを着るかの方にもっと関心がある。
Clair is more concerned with which dress to wear at the party.
concernedとworriedの違いは?
「〜について心配する」と言えば、be worried aboutも一般的によく使われる表現ですね。でも、concernedとworriedは少しニュアンスが異なる単語です。
worriedは個人的な感情に支配されている心の状態を表し、あることについて不安があり、ストレスになったり、パニック状態にあることを示します。他方、concernedは不安が起こる状況があり、その状況を改善するために行動するなどの、建設的な場面に使われることが多い単語です。
あなたのことが心配で最近よく眠れないの。
I cannot sleep well recently because I’m worried about you.
息子の将来のことが心配です。だから、息子にはよい教育を与えたいと思っています。
I am concerned about the future of my son. So, I want to give him a good education.
また、そのニュアンスの違いから、worriedはカジュアルな会話で、concernedはよりフォーマルな場面でそれぞれよく使われます。
そのため、上記でご紹介した例文のように気候変動などの社会的な懸念事項について話をする場合などにはconcernが使われるのです。
あわせて読みたい。
名詞のconcern
では、次に名詞のconcernについて見ていきましょう。名詞のconcernの主な意味は、関心事、懸念、心配、関連です。
これはあなたが心配することではないよ。
This is not your concern.
私が心配しているのは、その会議を一週間で準備しないといけないことだ。
My concern is that we need to organize the meeting in one week.
concernedとproblemの違いは?
ここで、上記の例文と同じような場面で使える単語として、problemを思い出す方も多いのではないでしょうか。ここでもニュアンスの違いに注目しましょう!
problemは感情は抜きにして、単純に解決しなければならない問題を表すのに対して、concernは何か問題があって、その問題が不安材料となっているということを示します。
彼は健康に問題がある。
He has a problem with his health.
彼は健康に懸念がある。
He has a concern with his health.
上記例文ではproblemは客観的な事実として「健康に問題がある」と指摘しています。対照的に、concernを使用すると、「健康面の問題が不安材料である」と言う意味になります。こちらも、文脈によって使い分けられるようにしていきましょうね!
ビジネスシーンで活用できるconcernのフレーズ集
これまでにご紹介したように、concernはよりフォーマルな場面で使われることが多いため、ビジネスシーンで使える様々なフレーズがあります。これらのフレーズを覚えておくと、英語の幅が広がります。ぜひ使ってみてくださいね!
Thank you for your concern.
お気遣い、ありがとうございます。
Thank you for your concern.
これはよく使われる表現で、少しフォーマルに感謝を表現したい時に便利です。ここでのconcernは名詞で「気遣い」という意味です。また、同じ意味で、下記のようにも表現できます。
お気遣い、ありがとうございます。
I appreciate your concern.
To whom it may concern
これは、フォーマルな手紙やメールの宛先に使われる表現です。動詞のconcern(関係する)から「関係する方へ」、つまり「担当者様へ」という意味になります。
担当者が不明な場合に使える便利な表現ですが、最近では古い表現として受け止められることもあり、To hiring manager(人事採用担当者様)などと、具体的な部署名や担当者を宛先とする方がよいとされる傾向もあります。実際に使用する際には、状況に合わせて使用してください。
関係者各位
To whom it may concern
concerning ~
concerning〜は「〜に関しては」という意味の前置詞で、名詞の前に置かれます。aboutよりもフォーマルな表現で、ビジネスシーンで使われることが多い表現です。また、同じようにフォーマルな場面で、regarding〜(〜に関しては)もよく使われます。
サステナビリティ施策に関する別のファイルもあります。
There is another file concerning sustainability policy.
as far as ~ is concerned
as far as ~ is concernedはas(so) far as~(~に限り)と動詞のconcern(関係する)が組み合わさったもので、「~に関しては、~としては」という意味になります。
何かの話題を持ち出したい時や、自分の意見を述べたい時に使える表現です。ちょっとかしこまって、これから自分の意見を述べますよと強調したい時に使います。こちらもフォーマルな場面で使われることの多い表現です。
お金に関しては、問題はありません。
As far as money is concerned, there is no problem.
私の考えとしては、あなたの決定に従います。
As far as I’m concerned, I will follow your decision.
あわせて読みたい。
まとめ
今回はconcernを取り上げ、その意味や使い方をご紹介しました。フォーマルな場面やビジネスシーンで大活躍のconcernを習得して、ぜひ、ワンランク上の英語力を目指しましょう!
カジュアルな場面で使われる単語に加えて、少し背伸びした単語が使えるようになると、会話の幅が広がり、もっと英語学習や英語でのコミュニケーションが楽しくなりますよ。
ボキャブラリーの習得には、文脈で覚えるのがベストです。ぜひ、上記にご紹介した例文を場面を想像しながら、練習してみてください!