wonderの意味と使い方は?wonderにまつわる英語表現も覚えて使いこなそう
wonderという英単語を聞いたことがありますか。
世界的にも有名な児童文学書、不思議の国のアリスの原題はAlice’s Adventures in Wonderlandで、wonderという言葉が使われているのがわかります。wonderという英単語は聞いたことがあっても、詳しい意味や用法は知らない人が多いかもしれません。
今回は、そんな英単語wonderに着目して意味や使い方、英語表現などを紹介します。
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英単語wonderの意味と使い方
wonderの意味と使い方を見ていく前に、注意したいポイントをお伝えします。
wonderには、wanderという非常にスペルの似た単語があります。
2文字目のアルファベットがoかaかの違いしかないので、うっかり間違えてしまう人が多くいるのです。もちろん今回紹介するwonderとは別の単語ですので、間違えないように注意しましょう。
それでは、さっそくwonderの意味と使い方を品詞ごとに見ていきましょう。
動詞
wonderは、主に動詞として使われます。
自動詞、他動詞、それぞれの意味がありますので順に説明していきますね。
・自動詞
自動詞とは、その単語ひとつだけで意味が成立する動詞のことを指します。
~を、~にといった目的語がなくとも成り立つ動詞、というと分かりやすいかもしれませんね。
自動詞のwonderには、驚嘆・感嘆する、思いを巡らせる、あれこれ考える、知りたいと思う、不思議に思うといった意味があります。
・他動詞
他動詞とは自動詞とは違いひとつだけでは意味が成立せず、目的語をとる必要がある動詞を指します。
他動詞のwonderは、~かどうかと思う、~を知りたいと思う、感嘆・驚嘆するという意味があります。
ほかにも、~かと不審に思う、~かなと思うといった意味もあるので併せて覚えましょう。
このような意味から、動詞のwonderには驚きや不思議に思うといったニュアンスや意味を含む言葉が多いことが分かりますね。
wonder
名詞
wonderは名詞として使われる場合もあります。
その場合は、感嘆すべきや驚くべきこと、不思議なこと、奇跡、疑い、戸惑い、驚異といった意味で使われます。
不可算名詞と、可算名詞、どちらの意味もあるので間違えないようにしましょう。
具体的には、驚異といった意味のときは不可算名詞として、驚くべきこと、奇跡や疑いなど意味の場合は可算名詞として使われます。
可算名詞の場合は、複数形の場合wondersとなるのでスペルミスに注意が必要です。
wonders
形容詞
限定用法の形容詞として使われるwonderには、驚異の、すばらしい、魔力の、(今までになく)極めて優れた、といった意味があります。
限定用法とは形容詞の種類のひとつで、名詞の前においてその名詞を修飾する形容詞のことを指します。名詞の前にwonderが置かれていた場合は、形容詞であると捉えましょう。
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wonderを使った英語表現11選
wonderの意味や品詞を理解したところで、ここからはwonderを使った英語表現を見ていきましょう。
3>wonder+疑問詞
wonderのあとに疑問詞を伴うことで、疑問のニュアンスを含んだ表現ができます。
この表現は日本語でいうと、~かな?といった言葉に近いものです。
それでは疑問詞ごとの意味を一覧表で確認しましょう。
原文 | 和訳 |
wonder what~ | ~はなんだろうかと思う |
wonder why~ | なぜ~なのかと思う |
wonder who~ | 誰が~なのかと思う |
wonder where~ | どこで~なんだろうと思う |
wonder when~ | いつ~なのかと思う |
wonder how~ | どうやって~なのかと思う |
文章の中に疑問詞が入る形となるので、英文法としては関節疑問文の形となります。この場合のwonderは動詞(他動詞)なので、目的語が必要になりますよね。
実は間接疑問文の場合、疑問詞の文節自体が目的語となりますので、今回の場合は疑問詞+以下の文章がwonderの目的語です。
間接疑問文が分からなかった、忘れていたという方は、英会話でも頻出表現なのでこの機会にぜひ覚えましょう。
ちなみに、wonder+疑問詞形の類似表現にはthink aboutやask oneselfなどがありますよ。
彼女は今頃なにをしているのだろう。
I wonder what she is doing now.
I wonder if+主語+動詞
I wonder if+主語+動詞で、~かな、~かしらといった軽い疑問を表せます。
ifというと、もし、といった仮定用法を思い浮かべるでしょう。
しかしここでのifは、~かどうかという意味で使われるので注意が必要です。ここでのifは、~かどうかという意味があるwhetherと言い換えることもできますよ。
I wonder ifでは、不思議に思っているから知りたいという控えめな願望のニュアンスを表現できます。
疑問文を使って直接相手に聞くのではなく、wonderを使うことで表現が柔らかになるのです。覚えておくと、ネイティブスピーカーとの会話シーンで役立つ可能性があるフレーズですよ。
このフレーズを使うときに注意点してほしいポイントがひとつあります。ifを使う場合、もし、という意味のwillは使えないという文法上の決まりがあります。
しかし、~かどうか、という意味で使う場合は、willをif節のなかに入れることができるのです。
例文を使って確認しましょう。
母は喜んでくれるかな。
I wonder if my mother will be happy.
同じwillでも、if節のなかで使えるときと使えないときがあるので文脈から判断し間違えないように注意が必要です。
I was wondering if you+could~
お願いや頼み事をするときの丁寧な表現のひとつとして用いられるのが、I was wondering if you+could~というフレーズです。
I was wonderingと過去進行形になっているので、一見すると過去の話をしているかのように思えますがそうではありません。このような表現をすることで、より一層丁寧さが際立つのです。
お願いをするときのフレーズとしては、Can you~、Would・Could you~という表現がよく使われますよね。
これらのフレーズと比較すると、I was wondering if you+could~はCan you~よりは丁寧で、Would・Could you~よりはカジュアルかつ丁寧さのある表現です。丁寧であっても、親しい間柄の人に使う表現なのでビジネスシーンやフォーマルな場での仕様は避けましょう。
私に中国語を教えてくれませんか。
I was wondering if you could teach me Chinese.
I wonder about+名詞
wonderは、皮肉を込めた表現に使われることもしばしば。そのときによく使われるのが、I wonder about+名詞の形です。
この場合は怪しいというニュアンスを含めた疑いの気持ちのある表現となり、~を疑問に思う、怪しむ、~は怪しいものだといった意味になります。aboutをas toに言い換えることもできますよ。
また、I wonder aboutのあとに名詞ではなくing形を伴う表現もあります。
この場合は、怪しいといった疑いのニュアンスではなく興味をもっていて、~したいと思うという意味になるので注意しましょう。
私は彼女の意見が正しいのか疑問に思う。
I wonder about her opinion is correct.
私はその記事を読みたいと思っている。
I wonder about reading this article.
I’m wondering.
I’m wondering.は、短いフレーズですが考え中という意味でよく使われる表現。考え中という意味だけを表現するのであれば、I’m wonder.でも言い換えられます。
しかし、どれを選ぶか迷っているときや何をするか迷っている場合などはwonderingを使いましょう。そうすることで、迷っていることを強調できるだけでなくより丁寧な表現や答え方となります。
私は考え中です。
I’m wondering.
it’s no wonder that~
It is no wonder that~で、(that節以下)というのも不思議ではない、(that節以下だと)疑う余地がない・明らかだ、という意味を表現できます。
thatは省略される場合も多いので、it’s no wonder~という文章があった場合はthat節が省略されている可能性を考えるようにしましょう。
彼が真犯人だというのは明らかだ。
It’s no wonder that He’s the real culprit.
no wonder
一言no wonderというだけでも、主語と動詞を伴った形でも使えるフレーズがno wonderです。no wonderは、なるほど、どうりで、といった意味があります。
wonderには、不思議に思うといった意味があると冒頭でお伝えしましたよね。
そこにnoをつけることで、不思議に思っていたことが解決したというニュアンスとなるのです。相手の返答により疑問が解消されたときには、no wonderと返してみましょう。
続いてno wonder+主語+動詞の形について説明します。
no wonder+主語+動詞で、だから~なんだ、という表現。こちらも、先ほど紹介したno wonderと同じように疑問が解消されたというニュアンスを含んでいますので、使うシーンやタイミングは注意しましょう。
だから画面が表示できなかったんだ。
No wonder I couldn’t display the screen.
sense of wonder
sense of wonderは、曲や映画、本などのタイトルでもよく使われているフレーズ。聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
sense of wonderとは、SF映画を観たり、同種の小説を読んだりしたときに生じる不思議な感覚や感動を伝えられる言葉です。SF作品に関する感想を話すときによく使われるフレーズですよ。
私は不思議な感覚を感じている。
I feel a sense of wonder.
wonder aloud
wonder aloudは、疑問を口にするという意味のフレーズです。
aloudは、声に出して、口に出して、という意味の副詞なので、wonderを伴うことで疑問を口にするとなるのです。
彼女は疑問を口にした。
She was wonder aloud.
do wonders
do wondersは、奇跡的なことをする、素晴らしい仕事をする、驚くほど効果があるといった意味のほか、(薬やサプリなどが)驚くほどよく効くといった意味で使われています。
他にも、不可能なことを成し遂げる、という意味でもdo wondersを用いることがあります。doを、行うといった意味のperformに変えても表現できるので併せて覚えましょう。
彼女は素晴らしい仕事をするだろう。
She will do wonders.
【スラング】one-hit wonder
最後に、wonderを含んだスラングをひとつ紹介します。
one-hit wonderで、日本語でいう一発屋の意味で使われているスラングです。
one-hitの意味は1回のヒット。
one-hit wonderを直訳すると、奇跡的な1回のヒットという意味になりますよね。ここから転じて、1曲だけや1役だけのヒットで、あとは売れることがなかった人たちに使う一発屋という意味になったのです。
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まとめ
今回は、英単語wonderに着目してwonderの意味や使い方、英語表現を紹介しました。
wonderが不思議や奇跡、疑問といったニュアンスや意味があることを理解できたのではないでしょうか。
この記事ではwonderにスポットライトを当てましたが、英語の単語はこれだけではありません。紹介しきれないほどの英単語や細かい文法がたくさんあります。それらのすべてを習得することは難しくとも、継続した英語学習をしながら少しずつ知識量を増やしていくことはできますよね。
例えば好きな洋楽や洋画を観たり聞いたりして、自分の知らない単語やフレーズがでてきたらその都度調べるのもよいでしょう。ネットで検索すれば、無料・有料問わず使える辞書サイトもたくさんあるので、ご自身に合ったサービスを選んで学習するのがおすすめです。
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英語学習は、一朝一夕にはいきません。継続した学習をしていくことで、徐々に力が養われていくものです。諦めずにコツコツと、自分のやりやすいペースで英語学習を進めていってくださいね。