adhereの意味・読み方・使い方!adhere toの使える英語例文

ビジネスシーンによく登場する英単語の1つにadhereがあります。英文契約書ではadhere toというフレーズがお馴染みですが、実はadhereには日常的に使える意味もあります。
今回はadhereの意味や読み方、使い方について詳しくご説明します。
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meaning of word adhere in english and pronunciation
adhereはしっかりとくっついていることを表す際に用いられる英単語です。
発音記号はアメリカ英語ではædhíɚ、イギリス英語ではædhíəです。それでは実際に音声を聞いてみましょう。
adhere(アメリカ英語:ædhíɚ)
adhere(イギリス英語:ædhíə)
カタカナで表記するとアドゥヒアに近い発音で、最後にr音が残るのがわかります。
発音の仕方は覚えられたでしょうか?繰り返し聞いて真似してみてくださいね。
続いて言葉の意味を見ていきましょう。
adhereの語源とは
adhereの基本にはくっつくイメージがあります。まずはここを押さえておきましょう。
スペルを見るとad+hereです。最初のadは~の方へ向かってという意味の接頭辞です。後半のhereのスペルはここを意味する英単語hereと全く同じですが、実は両者の語源は異なります。場所を意味するhereがhe(彼)+r(副詞語尾)から来ているのに対し、adhereのhereはラテン語のhaereo(くっつく)から来ています。
つまり、adhereは語幹となるhere自体にくっつくという意味があるというわけですね。
adhereの覚え方
英単語を覚えるのに苦労するという方は語呂合わせを活用しましょう。
adhereはあっと、ここにくっついた!と覚えてみてはいかがでしょうか。hereはここではないと説明したばかりですが、語呂合わせの際にはhere(ここ)との類似性を活用して意味も一緒に覚えてくださいね。
adhere synonym
adhereには複数の意味があり、意味ごとに異なる同義語があります。
くっつくという意味では、attach、bond、stickなどが類義語となります。
しっかりくっつくことから派生したのが、執着する、固執するという意味で、この場合の同義語にはobey、protect、respectなどが挙げられます。
adhereの名詞
adhereの名詞形は2つあります。
1つはadhesiveで接着剤や粘着性のあるものを意味します。もう1つがadherenceで順守、忠実、固守といった意味です。
物理的にくっつくという意味から執着や順守といった意味が派生し、それぞれ別の名詞となっているわけですね。
adhesive
adherence
どちらもあまり聞き慣れない言葉だと思いますが、接着剤は日常英会話に出てくることもあります。この機会に覚えてしまいましょう。
adhere to standards meaning
adhere to~は~に付着(ふちゃく)することを意味する言葉です。そのためテープや糊、接着剤など粘着性を持つものが何かにくっつくさまを表す際に使われます。
くっつくというイメージから派生したのが執着する、固執するといった意味です。ルールや規則を順守する、従う、執着するといった場面でもadhere toは使えます。つまりadhere toは物理的に付着する場合と、精神的に執着する場合の2つのシチュエーションで使えるのです。
日常英会話の中にadhere toが出てきたら、前後の単語に接着剤になるような単語がないか探してみましょう。もし会話がルールや規則、意見などに関するものであれば、順守や固執の意味で使われている可能性が高いです。
adhere toにまつわる表現の意味・使い方
adhereは自動詞のため、前置詞toとともに用いられることが多いです。
adhere toを用いた表現には以下のようなものがあります。
adhere to rules
意味:規則を順守する
rulesはルールですね。具体的な規則内容を説明したい場合はrules of~とすれば、~の規則と表現できます。
1.adhere rigidly to the rules
意味:規則を厳守する
堅く、頑固にを意味するrigidlyが加わると、より厳格に規則を守るという意味になります。ここでは厳守すると訳されていますね。
2.strictly adhere to rules
意味:規則を厳守する
strictlyは厳密に、断然という意味です。こちらも規則をきちんと守るという意味ですから、同じく厳守と訳されています。
3.rigid adherence to rules
意味:杓子定規に規則を当てはめる
rigidは副詞rigidlyの形容詞形です。意味は同じで、融通が利かない、堅苦しいという意味です。
adhere to an opinion
意味:主張を通す
opinionはカタカナ表記オピニオンでお馴染みですね。意見という意味です。
adhere to forms
意味:形式にこだわる
formはフォームです。formにはいろいろな意味がありますが、この場合は形式、型という意味になります。
adhere meaning in english with example
adhereの意味について説明してきましたが、最後に具体的な使い方を例文とともに見ていきましょう。
1.その大きなシールは、どんな壁にもしっかりと付着しなかった。
The big sticker did not adhere to any wall firmly.
物理的に付着していることを表すadhereが用いられている例文です。
シールはstickerです。stick+erですね。先述したとおり、stickはadhereの同義語です。
stickにはいろいろな意味があり、ちょっと混乱しやすい英単語かもしれません。カタカナ表記のスティックは日本語でもお馴染みですよね。細長い棒状のものを表す際に用いられ、ステッキもstickです。スティックのりという商品がありますが、これは棒状であることを表しているだけでなく、スティックにも糊という意味があり、ダブルミーニングになっています。
棒と糊とではかなりイメージが違うように思うかもしれませんが、stickの基本イメージは突き刺すです。突き刺したら固定されますよね。そこからくっつく、糊付けされるといった意味が派生しているわけです。
日本人がシールと呼んでいるものは英語ではstickerとなります。シールも英語でsealという単語がありますが、こちらは封印や封緘紙のことです。欧米では封書を蝋で封印することがありますが、あれもsealです。
日本語のシールとステッカーは、英語のsealとstickerとは微妙にイメージが異なるので意識して使い分けるようにしてくださいね。
2.生徒は学校が決めた規則を守らなければならない。
The students must adhere to the regulations by the school.
adhereが順守するという意味で使われている例文です。regulationは規則です。カタカナ表記のレギュレーションは日本でも使われることが増えてきましたが、まだ耳慣れないという人もいるかもしれません。regulationは名詞ですが、これが形容詞になったらregular、つまりレギュラーとなります。こちらは知っている方が多いのではないでしょうか。regularは規則正しい、規則的な、定期のという意味です。regulationを忘れたらレギュラーを思い出してみてくださいね。
3.滞在中はその国ならではのルールに従ってください。
Please, adhere to the country-specific rules during your stay.
こちらの例文でもadhere toのフレーズが使われています。toの後にrulesが続いていますから、ルールに従うという意味ですね。
specificはあまり見慣れない単語かもしれませんが、具体的な、特定の、固有のという意味の形容詞です。その国固有のという意味で、和訳文ではその国ならではとなっています。
4.彼は自分の意見に固執しすぎるから同僚の信頼を得られない。
He can’t gain his colleague’s confidence, because he adheres to his opinion.
adhere to one’s opinionで、~の意見に固執するという意味です。opinionのカタカナ表記オピニオンは日本語でもお馴染みですね。adhere toの後にruleが来れば順守するとなりますが、opinionが来れば固執するとなります。
gain a person’s confidenceは人の信頼を得る、colleagueは同僚という意味です。
5.あなたは固定観念にとらわれてはならない。
You must not adhere to fixed ideas.
こちらの例文ではadhereがとらわれると訳されています。fixed ideaは固定観念です。fixは固定する、定着させるという意味で、観念は英訳するとidea、アイデアとなります。固定観念にくっつくわけですから、日本語の自然な表現に直せば、固定観念にとらわれるということになります。
まとめ
adhereには糊などがくっつくという意味と規則などを順守するという意味があります。一見全く関連がなさそうに見えますが、どちらも付着するイメージがあることがわかれば、adhereという単語は覚えやすくなります。
英語の覚え方はいろいろありますが、語源などを参考に基本イメージを理解できれば、関連語をまとめて覚えることができて効率的です。
英検やTOEIC対策として頻出単語の意味を知りたいだけなら学生時代に使用していたプログレッシブ英和辞典などでも十分に学べます。ですが、英語学習辞書の中には語源や基本イメージに言及したものもあります。単語の中核をなすコアとイメージが記載されたEゲイト英和辞典や、語根に着目したハイパー英語辞書などは知っている方もいるかもしれませんね。
ビジネスシーンなどで必要な英語表現をすぐに知りたいならEDR日英対訳辞書や、Weblio英和対訳辞書、Weblio専門用語対訳辞書などの対訳辞書が参考になるでしょう。
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オンライン辞書の良いところは用語索引機能がついている点です。検索表示した単語はマイ単語帳などに保存して繰り返し復習すれば定着率もアップします。辞書英語を丸暗記するだけでなく、例文などにも数多く触れ、どのように使われているかをチェックすることも大切です。
もし機会があれば、英会話教室にも積極的に参加しましょう。わからないことがあればすぐに講師に質問できるので、正しい英語表現が身につきやすくなります。
単語の意味と音声を1つずつマスターしていけば、英会話でも意味を拾えるようになります。千里の道も一歩からということわざもあります。毎日1つずつ単語を覚えて英語力の基礎を固めましょう!