default(デフォルト)の意味は?ネット用語と金融ビジネス用語で異なる意味を解説!

デフォルト(default)といって何が思い浮かびますか?
スマホの設定?エクセルの仕様?支払いの遅延?経済破綻?
デフォルトはもともと英語のdefaultからきていますが、今ではすっかり日本語として定着したカタカナ語。
ただ、デフォルト(default)の持つ1つの意味しか知らないと、えっ?スマホ?支払い?何のこと????という感じになってしまいます。
実は、デフォルト(default)は4つの異なる意味を持ち、なかなか理解しにくい単語でもあるのです。
そこで今回は、このデフォルト(default)という言葉の意味と使い方について、分野別にわかりやすく紹介していきます。
デフォルト(default)の意味と使い方をマスターして会話の幅を広げましょう!
デフォルト(default)には全く異なる4つの意味がある?!
冒頭で記したように、デフォルトという言葉は、defaultという英語が日本語化した、いわゆるカタカナ語です。そうであれば既に使っているあの意味だから簡単だ!と思いがちですが、実はdefaultには、4つも意味があるのです。
まずは、デフォルト(default)の4つの意味を一覧で紹介します。
default |
意味①借金を返済できないという意味の債務不履行(さいむふりこう)、怠慢 ⇒金融や経済分野のビジネスシーンで使われる |
意味②初期値、既定値 ⇒スマホやパソコンなどコンピュータ関連用語として使われる |
意味③普通、標準、定番 ⇒日本語でのデフォルトの意味として最も使われる |
意味④欠場、(法廷への)欠席 ⇒スポーツや裁判関連で使われる |
なお、defaultは名詞も動詞も同じくdefaultです。
それでは、ここから、一つ一つの意味をしっかりと確認していきましょう。
デフォルト(default)の意味と使い方①金融・経済分野で使う債務不履行や怠慢ー
まずは金融や経済の分野で使われる債務不履行、怠慢の意味と使い方を確認していきましょう。
defaultには、義務を怠ること、特に経済的または法律的な場面での債務不履行や怠慢という意味があります。
英語のdefaultとしては、債務不履行や怠慢が最もよく使われ、defaultの根本を成している義務を怠ることという意味でもあります。海外のニュースなどでは、企業などの債務不履行といった内容の際に必ず使われる表現ですよ。
例文で使い方を確認しましょう。
あの企業は3億円の債務の履行を怠った。
That company defaulted on 300 million in loans.
=That company was in default on 300 million in loans.
※default on a loanまたはbe in default on a loanで債務不履行(借金を返済できない)という意味になります。
債務不履行にならない為にも?支払いに関する英語表現を知っておきましょう!
デフォルト(default)の意味と使い方②初期値や既定値ーコンピュータ関連
defaultは、コンピュータ関連用語では初期設定や初期値という意味を持っています。
スマホやパソコンの設定やエクセルの仕様などについて話する際には、この意味のデフォルトを使っていますよね。
このコンピュータに詳しくないので、初期設定で使っています。
I’m using the default settings as I’m not familiar with this computer.
デフォルト(default)の意味と使い方③普通や標準、定番
②の初期値、既定値という意味から派生し、デフォルト(default)は、普通、標準という意味でも使われます。日本語(カタカナ語)でいうところのデフォルトはこの意味で使われることが最も多いですよね。
長時間待つことはこのレストランの定番です。
A long wait is a default for this restaurant.
※waitは待つという動詞で使うことが多いですが、待ちと言う意味で名詞としても使います。
デフォルト(default)の意味と使い方④スポーツや法廷で使われる欠場や棄権
最後に紹介するデフォルト(default)の意味は、欠場や棄権です。これは意外と知らない人が多いのではないでしょうか。スポーツ関連での話題では大会の欠場や棄権、法廷関連の話題では法廷の欠席を意味します。
被告人は法廷を欠席した。
The defendant was in default.
※defendantは被告人という意味。
もし君が試合を逃したら、不戦敗になるってことだよ。
If you miss the game, it means you’ll lose by default.
※lose by defaultで不戦敗という意味になります。反意語はwin by defaultで不戦勝。
判定するという言葉もスポーツ関連と法廷関連には共通していますね!判定するの英語表現を知りたい方にはこちらの記事もおすすめ。
defaultを使った表現
これまでの例文にも出てきましたが、defaultは熟語としてさまざまな形で使われています。defaultを使いこなすために、これら定番の表現も覚えましょう!
既定値として設定する
set as default
※Amazonなどのオンラインショッピングサイトでは、特定のクレジットカードをメインの支払い方法として登録する際のメッセージとしてset as default payment methodという文言が使われていますよ。
(法律用語)契約不履行事由、債務不履行事由
event of default
※事由とは理由や原因、出来事のわけのことです。
(裁判を)欠席する
make a default
make default
登録されている住所
default address
※default shipping addressやdefault mailing addressといった表現で、登録されている送付先を表現することもあります。
デフォルトモードネットワーク
default mode network
※なんらかの思考や関心、注意を伴わない、ぼんやりと安静状態にある脳が示す神経活動のことです。日本では、茂木健一郎さんの著書、脳を鍛える茂木式マインドフルネス(世界文化社)で紹介され注目を集めた言葉です。
ネットでよくみかけるデフォはデフォルト(default)と同じ意味?ーデフォの意味と使い方
最後にオマケの気になる話をお届けします。
〇〇はデフォだから。などのようにデフォという言葉を見聞きしたことがある人も多いでしょう。実はデフォとは、デフォルトを略した言葉。
デフォルト(default)には4つの意味がありましたね。
しかし、カタカナ語で短縮形のこのデフォは、日本では日常会話で、②の初期設定または標準値、③の定番または普通のことといった意味でのみ使われています。
実際に例文をみて確認してみましょう。
設定がおかしくなっちゃったから、デフォに戻してやり直そう。
この設定は変更できないデフォだね。
このように、パソコンやスマホといったコンピュータやソフトウェアの分野では、初期設定や標準値という意味。
パソコンを購入したときの、工場から出荷された何も設定されていない状態がデフォルトで、この状態をデフォルト値(既定値)と言うこともあります。
食パンにいちごジャムはデフォだよ。
テスト前の一夜漬けはデフォだよね。
これらのデフォは、日本では日常会話において、定番または普通のことという意味で使われます。
どうですか?もうサラリと使えそうですよね!
まとめ
default(デフォルト)の意味と使い方、いかがでしたか?
元は英語のdefaultからきたカタカナ語のデフォルト。今ではデフォと短縮され、ネットや日常会話で広く使われています。
ただ、default(デフォルト)には4つもの意味があり、英語のdefaultでは義務を怠ることという意味が根本で、最も広く使われていることは意外に知らなかったのではないでしょうか?
是非この機会にdefault(デフォルト)の4つの意味と使い方をマスターしましょう。
今回紹介した意味と使い方をしっかりとおさえれば、英語でも日本語でもdefault(デフォルト)を使いこなせますよ!