研究を英語で?卒業研究や研究室など研究にまつわる表現の仕方
自己紹介や面接などの場面で、自分が今行っている研究や大学・大学院時代に携わった研究内容、専門について英語で話したいと思ったけど、うまく言えなかった。そんな経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
そのような場面は、経歴に関わる部分なので、自分を知ってもらういい機会であり、意外なビジネスのチャンスに繋がることもあるかもしれません。
そこで今回は、研究を英語で伝える表現と、研究にまつわる関連表現について紹介します。
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研究を英語にすると?
日本語の場合、一言で名詞で研究、動詞で研究すると表現することができますね。しかし英語の場合、和英辞典で英訳を確認してみると、言い方がいくつかあることがわかります。
まずは名詞から確認してみましょう。
研究
study
research
investigation
最も頻繁に使われるのはこの3つです。例文もあわせて紹介しますので、発音も一緒に覚えておきましょう。
studyは最も形式ばった言い方です。人文や科学の分野で行う具体的な研究対象に関して話す場合に使われます。可算名詞であるため、冠詞・定冠詞を用います。
例文を見てみましょう。
彼女は孔子論を研究するために日本に行った。
She went to Japan to pursue her study of Confucianism.
この場合、彼女はこのテーマに関して研究を深め、論文にまとめる意志があることが伝わります。その一方で、複数形を用いる場合、ニュアンスが変わります。
彼女はロンドンで研究を続けた。
She pursued her studies at London.
この場合のstudiesは従事している研究科目や課題を幅広く指しています。
勉強や勉学という意味でのstudyは不可算名詞なので、その部分が使いわける際のポイントになります。
researchは、事実や仮説、学説などを解明するためや検証するために行われる科学的な、または学術的な個々の研究や調査、というニュアンスです。
名詞の前に置かれて形容詞的に使われ、研究用の、研究に従事するなどという意味を持つこともあります。不可算名詞であるため、冠詞、不定冠詞は付きません。
では、例文を見てみましょう。
この件に関して学部生のときに研究しました。
I conducted research on this matter when I was an undergraduate.
ゼミで自分の研究課題について発表した。
I proposed my research questions during at the seminar.
investigationは事実を検証するための徹底的な研究、詳細なまたは慎重な調査という意味があるため、studyやresearchよりも幅広い場面で使うことができます。
事件の現場検証が始まった。
They started an on-the-spot investigation of the accident.
研究する
study
examine
research
investigate
scrutinize
あまり耳にしたことがない動詞もあるでしょうか。論文などでよく目にするものをピックアップしました。このように研究するまたはその類義語に当たる吟味する、調査するといった意味を持つ動詞はいくつかあります。目的や動作の原因に応じて動詞を使い分ける必要がありますので、順番に確認しましょう。
studyは物事や人をじっくり観察してなにかを発見する際、そして物事を理解するために慎重に吟味する際に使います。類義語はexamineです。
生命の存在を確かめるために科学者たちは火星の写真を観察(研究)した。
Scientists studied photographs of Mars for the signs of life.
結論を出す前に、彼らは君の修士論文を慎重に吟味するよ。
They will study your Master’s thesis carefully before making a decision.
一方でresearchは、新たな発見をするために~を研究する、調査するというニュアンスです。
彼らはリサイクルにまつわる人々のふるまいを改善するための方法を研究している。
They are researching into ways of improving people’s behavior on recycling.
investigateは、物事の真実やそれが起きた経緯を明らかにするために~を詳細に調べる、調査する、徹底的に研究するというニュアンスです。
もう少し調査をする必要がある。
I need to do more investigating.
scrutinizeは物事や人を慎重に吟味する、綿密に調査するという意味です。こちらもexamineが類義語にあたります。
出版前に、私はその記事を慎重に吟味しました(確認しました)。
I scrutinized the article carefully before publication.
英文では同じ単語を繰り返し使うことは避け、表現に幅を持つことを良しとする傾向があります。これらの動詞を場合によってうまく使い分けることができるといいですね。
さまざまな表現方法の使い分けなら、こちらの記事もおすすめです。
研究関連用語
研究関連の英語表現を紹介します。
実際にはさまざまな言い方がありますので、ここでは代表的なものを見てみましょう。
(化学などの)研究室
a laboratory
※略してlaboと呼ばれることが多いです。
研究所
a research institute
研究論文、修士論文、博士論文
thesis
修士論文はmaster’s thesis、博士論文はdoctoral thesisと言うこともできます。
(学位請求のための)学術論文
dissertation
イギリス英語では学士論文、アメリカ英語では博士論文を指すことが多いです。
卒業研究
a graduation research
a graduation study
研究背景
background
background of research
先行研究
previous research
research to the date
研究対象
the subject of research
研究目的
research aim
aim of this study
purpose of research
研究結果
result
conclusion
研究開発
research and development
略してR&Dと呼ばれることもあります。
研究者
a research worker
a researcher
研究生
a research student
a research worker
研究費
research expenses
英語で学歴などをプロフィールに書くなら、こちらの記事も参考になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
辞書を引いただけではわかりにくい研究の表現の仕方や使い分け方、熟語での表現の仕方などを紹介しました。
大学時代に何について学んだのか、今仕事で何について研究をしているのかなどを英語でスラスラと説明できるようになったらかっこいいですよね。
今回紹介したさまざまな表現の仕方を参考に、ぜひ、自分の経歴を語る英語力を身に付けてみてください。ネイティブとの会話が盛り上がること間違いなしです!