謙虚は英語で?humbleとmodestの意味の違いやことわざまで例文解説
日本人は世界からみると、謙虚な人が多いといわれています。
「謙虚さ」とは、人の性格や態度を表す言葉で、控えめでつつましやかな様子を指します。
では「謙虚な様子」を英語でなんと表したら良いのでしょうか?
この記事では謙虚さを表現する英単語や、謙虚さの重要性を伝える英語のことわざなども紹介していきますよ。
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謙虚を英語で表すとなんという?代表的な2つの形容詞
謙虚な様子を表す英語の形容詞は、代表的なもので2つあります。
それは、modestとhumbleです。一つずつ紹介していきますね。
modest
modestは形容詞で、(人や態度が)謙虚な、控えめな、という意味です。他にも、(物事が)大きくない、質素な、という意味もあります。
読み方はカタカナで表すと「マデスト」で、発音するときに「マ」に強いアクセントがきます。
彼は実績があっても、いつも謙虚です。
He is always modest about his achievements.
彼女はとても控えめな目標を立てた。
She has set very modest goals.
名詞はmodestyで、謙虚さという意味です。副詞はmodestlyで、謙遜して、謙虚に、控えめに、適度にという意味で使われます。
私は謙虚に生きる。
I live modestly.
humble
humbleは形容詞で、(人や態度が)謙遜した、控えめな、という意味と、(地位や身分)が低い、大したことのない、つまらない という意味があります。
humbleの読み方は、「ハムブル」で、「ハ」に強い発音のアクセントがきます。
彼女は有名人だったが、謙虚だった。
I thought she was famous, but she had a humble manner.
彼はとても謙虚な人で、いつも他人を優先する。
He is a very humble person and always puts others first.
humbleは動詞だと謙虚とは違う意味になるので注意してください。動詞のhumbleは、(自尊心地位など)おとしめる、人を卑しめるという意味になります。
また「謙虚」以外の意味で使われることもあるので気をつけてくださいね。
副詞はhumblyで、謙遜して、謙虚に、卑しくという意味があります。
彼は謙虚に賞を受け取った。
He humbly accepted the prize.
メールやコメントなどで「IMHO」という略語をみたことがありませんか?
これは「in my humble opinion」の略語で「 私のつたない意見では」という意味になります。
modestとhumbleの使い分け方
modestとhumbleを使って「謙虚さ」を表現したいとき、少しニュアンスが異なるので気をつけましょう。
modestは、自分の能力を「控えめ」に評価する場合に使います。性格や態度が、つつましく控えめであるという表現にも最適です。次の会話文でみてみましょう。
A:あなたがこれを作ったの?すごいね。
You made this? It’s amazing.
B:そんなの大したことないよ。
Oh, it’s nothing. It’s not a big deal.
A:君はいつも謙虚なんだね。
You are always modest.
自分の能力を見せびらかさない、つつましい様子が伝わりますね。
一方humbleは、人の内面の心や感情を「謙虚」として表現するときに使います。
素直に相手の意見を受け入れたり、自分が相手より上だと思わずにどんな時も尊重する「謙虚な心や内面」を表現する場合は、humbleを使いましょう。
A:ジョンが一緒に事務作業を手伝ってくれるって。
John said he would help us with the paperwork.
B:ほんとに?彼も忙しいのに。
Really? He must be busy too.
A:彼はいつも謙虚で尊敬できるよ。
He is always humble, so I respect him a lot.
形容詞のhumbleは名詞にするとhumilityです。humilityの意味は、謙虚、謙遜、卑下です。
humilityの謙虚さは、自分の短所を分かっていて、そのことを認めることを恐れません。
初心の謙虚さを忘れるな。
Don’t forget the beginner’s humility.
modestは能力や成功を自慢しない、目にみえる態度を指す「謙虚さ」を表現します。この謙虚さは、自分の才能や成功を控えめに評価しています。
humbleは自分が人に対し優れていると思わない、内面やおごらない性格を指す「謙虚さ」を表しますよ。
それぞれのニュアンスを理解して、場面によって使い分けてくださいね。
「謙虚さの大切さ」を伝えるフレーズや使える英語のことわざ
相手に対して英語で謙虚な姿勢の大切さを伝えたいとき、あなたならどんな言葉で伝えますか?
そんな時に活躍する英語のフレーズや謙虚さが伝わる英語のことわざをみてみましょう。
ここでは、内面や心の謙虚さを表したいので、humbleを使いますよ。
相手に対して謙虚でいなさいと格言のように伝えたいときは、「謙虚になりなさい」という意味で、be humbleを使うと簡単です。
stay humbleの意味も同じように「謙虚であれ」という英訳ができます。
謙虚さを忘れないで。
Remember to be humble.
では、謙虚に関する英語のことわざを3つ紹介します。覚えやすいフレーズなので、ぜひ必要な場面で活用してくださいね。
①傲慢さ(ごうまんさ)は滅びに先立つ/驕れるもの久しからず
Pride goes before a fall.
上記のことわざの意味は、傲慢な人ほど長くは続かないという意味合いです。謙虚な姿勢の大切さが身に染みますね。
②実るほど頭をたれる稲穂かな。(1番実のなっている枝が一番低くたれ下がる)
The boughs that bear most hang lowest.
これは日本のことわざを英語に直訳したものですが、意味は「学問や技能が深まった人ほど、他人に対して謙虚である」ということ。
日本人の精神を表す言葉とも言えますね。同じような意味で以下のことわざもおすすめです。
③偉い人ほど、謙虚である。(人格者ほど謙虚である)
The more noble, the more humble.
英語の謙虚な言い方ってどうしたらいいの?
英語圏には、基本的に敬語というものはありません。しかし相手に配慮した丁寧な言い方や控えめな言い方はもちろんあります。
相手に日本人らしい謙虚な姿勢が伝わるようにするためにはどのような英語を使ったら良いでしょうか。
そんな時は、may/mightを使うのがおすすめです。推量や可能性、許可を表す助動詞mayですが、配慮の行き届いた言い回しをする場合にはもってこいです。
例えば職場などで、何かを確認したい時などにはこういう言い回しができます。
お名前をいただけませんか?
May I have your name please.
あなたの車を借りても良いですか?
May I use your car?
ルールや禁止事項を説明するときも、配慮のある言い回しが好まれます。
日本では公共の場所ではうるさくしてはいけない。
In Japan, you may not speak louder in public places.
このフレーズは同僚や上司、もしくは友人に何かを指摘する場面では、might want to~を使って「~した方が良いかもね」という言い方ができます。
新しく専門スタッフを雇用した方が良いかもしれませんね。
We might want to hire a new professional staff.
明日はパーティに行くのやめておいた方が良いんじゃないかな。
You might not want to go to the party tomorrow night.
英語を使う際に、場面によってハッキリ意見をいう必要があると思います。しかし、時には角が立たない言い方のほうがしっくりくる場合もあるかもしれませんね。
まとめ
謙虚を表す、modestとhumbleの意味や違いについて紹介しました。
会話の中で、自分の性格や他人の性格について話す場面があると思います。
相手を英語で「謙虚な人」と紹介するときや、人の謙虚な態度について表現するときに活用してみてくださいね。