【sucks】使い方注意!頻出の英語スラング|suckの読み方と意味

学校の授業や英会話スクールでは習う機会がほとんどない英語スラングですが、ネイティブとの会話で頻繁に使われるものもあり、suck、sucksもそのひとつです。洋画や海外ドラマで耳にしたことがある方もいるかもしれませんね。
このページでは使い方に注意が必要な頻出の英語スラングsuckの読み方と意味についてご紹介します。
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suckの意味と読み方
suckはスラングとしてだけでなく、日常英会話でもよく使われます。まずはsuckの基本の意味と読み方を見ていきましょう。
吸う
suckには吸うという意味があり、赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸ったり、掃除機がゴミを吸い込んだりといった場面で使われます。読み方はサックです。
発音を聞いてみましょう。
suck
インターネットに詳しい人ならインターネットサービスプロバイダーの株式会社インターリンクが.sucksという新ドメインの一般登録受付を開始したというプレスリリースを思い出すかもしれませんね。
Vox Populiが運営するこのドメインは、企業に向けての消費者の声を吸い上げる場の提供が目的といいますから、suckという単語はまさにそのイメージにぴったりだったというわけですね。
しゃぶる
suckはしゃぶる、舐めるという意味でも使われます。子どもの指しゃぶりはfinger sucking、または親指しゃぶりはthumb suckingです。thumbは親指です。
finger sucking
thumb sucking
舐める、しゃぶるといった意味から、suckは性的な意味合いでも使われることがあります。
巻き込む
巻き込むという意味でもsuckは使われます。竜巻などがあらゆるものを吸い込むようなイメージで、受け身で使われることが多いです。
日本語の場合もそうですが、いい意味で使われることはあまりなく、厄介ごとや悪いことに関わってしまったという際にもよく用いられる単語です。
搾取する
suck+目的語+inで、~を搾取するという意味になります。吸い尽くすというわけですね。利益を得る、吸収するという意味でも使われます。
おもねる・おべっかを使う
suck upには飲み干す、吸い上げるという意味がありますが、おもねる、おべっかを使うといった場面でも使われます。suck-upはご機嫌取り、追従者、おべっか使いという意味です。
我慢する
suck upは我慢すると言いたい時にも使われます。おもねるという意味について先述しましたが、相手のご機嫌を取る時には自分の言いたいことを我慢して相手に合わせますよね。
セットで覚えてしまいましょう。
sucksを含むスラング表現の使い方
suckがスラングとして用いられる場合、ネガティブな意味であることが多いです。
sucksを含むスラング表現の使い方について見てみましょう。
最悪、つまらない、ひどい
suckはスラングでは、最悪、つまらない、ひどいといった意味で使われます。
That sucks!といえば、それはひどいと言っているわけですね。suckは動詞なので主語がthatの場合、suckの末尾にsがついてsucksとなります。もし主語がYouなら、You suck!です。日本語でいえば、お前最悪だなといったニュアンスです。
もっともあくまでスラングですから、オフィシャルな場面やビジネスシーンで使ってよい表現ではありません。使う場面を選ぶフレーズであることを忘れないようにしましょう。
下手、苦手
suck at~のフレーズだと、~が下手、~が苦手という意味になります。英語の授業でbe poor at~、be bad at〜というフレーズを習った人もいるかもしれませんね。poorやbadと同じようにsuckが使われるわけです。もっともsuckは動詞なのでbe動詞は不要です。例えば、英語苦手なんだよと言いたい時は、I suck at English.となります。彼が主語ならHe sucks at English.ですね。
suckやsucksを使った例文
suckの意味と使い方はおわかりいただけたでしょうか。最後にsuck、sucksを使った例文をご紹介します。
1.彼は太いストローを使ってタピオカミルクティーを吸って飲んだ。
He used a thick straw to suck up the tapioca milk tea.
吸うという意味でsuckが使われている例文です。飲み物をストローで吸う場合もsuckを使うことができます。
タピオカミルクティーはそのままthe tapioca milk teaです。しかし、タピオカは実は和製英語なんです。海外でタピオカはbubble、boba、pearlと呼ばれ、bubble tea、boba tea、pearl teaといえばタピオカティーのことです。
bubbleは泡、pearlは真珠ですが、bobaは英語ではなく台湾由来の言葉です。厳密にいえば通常のタピオカよりも大粒のものがbobaですが、ほぼタピオカと同義で使われることが多いです。
2.彼女の家は竜巻に巻き込まれた。
Her house was sucked into the tornado.
suck intoを使った例文です。受け身で使うことが多いと説明しましたが、ここでも受け身になっていますね。
3.こんなホテルに泊まりたくない、あのスタッフがひどい!
I don’t want to stay at a hotel like this, that staff sucks!
こちらはスラング表現のsuckを使った例文です。主語のthat staffが三人称ですから、三単現のsがついてsucksとなっていますね。
日常英会話でよく使われる表現ですが、あくまでスラングなのでフォーマルな場で使うのは避けましょう。
4.彼氏に3時間も待たされるなんて信じられない。ほんと、ないわ。
I can’t believe my boyfriend made me wait for 3 hours. That sucks.
That sucks.もよく使われるフレーズで、マジないわ、そりゃ残念、ひどいなといったニュアンスの言葉です。相手に同情したい時にも使えてとても便利ですが、深刻な事態やオフィシャルな場面ではかなり失礼な物言いになってしまいます。ビジネス相手にマジないわとは言いませんよね。それと同じです。
make 〜 waitは〜を待たせるです。makeは作るという意味の単語ですが、ここでは使役動詞として使われています。使役とはある行為を他人に実行させることです。make me waitで、私を待たせるとなるわけですね。
5.私、マジでスピーチ苦手なんだよね。いつも噛み噛みになる。
I really suck at speech. I always stutter terribly.
suck at~は、〜が苦手という意味でしたね。reallyを使って本当に、マジでと強調しています。stutterは言葉につっかえながら話す、どもりながら話す、terriblyは怖ろしく、ものすごくという意味で、ここでは嚙み噛みになると翻訳されています。
stutterと似た意味を持つ単語にstammerがあります。基本イメージは異なりますが、現在では両者の使い分けは特にされていません。アメリカやオーストラリアではstutter、イギリスではstammerを使うことが多いようです。
まとめ
ネイティブとの日常英会話にはスラング英語をはじめ、スペイン語訛りや中国語訛り、あるいはニュージーランド英語など英語方言も登場することがあります。
親しくなればなるほどラフな英語表現は増えていきますから、自分は使わないにせよ、登場する機会の多い言い回しは覚えておくようにしましょう。
とはいえ、くだけた表現しか知らなければ、ビジネスやオフィシャルな場での英会話は理解できなくなってしまいます。ラフな表現を学ぶ際には、同時に単語の基本の意味と使い方もマスターするようにしましょう。
研究社のルミナスやリーダーズなど、学生時代に使っていた英和辞典が今も手元にあるなら、大いに活用しましょう。古い版であっても英検対策も兼ねて単語の基本を学ぶには十分に役立ちます。
スマホやタブレットを使っているなら、辞書サイトや辞書アプリがおすすめです。
外出先でもすきま時間を活用して英語の勉強ができますし、紙の辞書と比べて更新も容易なので、スラングなど最新情報に対応している場合も多いです。検索履歴を参考によく引く表現をピックアップして単語リスト化しておけば、自分に必要な表現を効率よく復習することもできます。同意語もあわせてまとめておくと、表現の幅も広がります。英辞郎on the WEB ProやEDR日英対訳辞書、ハイパー英語辞書、英日専門用語辞書など種類も豊富なので、自分に合ったものを見つけましょう。
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覚えた単語はレッスンなどで実際に使ってみるのがおすすめです。最近はオンライン英会話も充実していますから、忙しくて英会話スクールに通えない人でも英会話に親しむことができるはずです。ネイティブの講師であればスラングについて質問してみるのもいいかもしれませんね。微妙なニュアンスを教えてもらえるはずです。
言葉は生き物ですから、辞書の説明を読むだけではわからないこともたくさんあります。生きた会話の中でラフな表現にも触れていってくださいね!