「やりがいがある」自然な英語訳と関連フレーズ10選
暑い夏が来る頃には新入社員もすっかり職場になじむ季節。
「やりがいのある仕事を与えてくださって、ありがとうございます!」
「最近は、ますますこの仕事にやりがいを感じています。」
後輩から、そんな言葉が聞けたらうれしいですね。でも逆に…
「何だかやりがいのない仕事ばかりで、退屈だなぁ~」なんて言われてしまったら大変です。
さて、今回のテーマはやりがいです。
やりがいを感じるときや、やりがいのある仕事はどんな表現ができるでしょうか?関連する10の表現を、例文も交えながら紹介していきます。
>英語が上達する1日3分の無料メール講座<
worthを使ってやりがいを表現
やりがいと聞いてまず浮かぶのはやりがいがある=その行為をする価値があると捉えて、名詞のworth(価値)を使った表現です。ではさっそく見ていきましょう。
①worth doing
このworth doingは、doingの部分を各動詞に入れ替えて~をする価値があるとできる表現です。文法的に応用範囲が広く、試験などでも頻出項目なので覚えておくと便利です。
この仕事はやりがいがあると思う。
I think this job is worth doing.
ローマは訪れる価値のある都市です。
Rome is a city worth visiting.
②worthwhile
やりがいがあるを機械翻訳にかけると、まず最初に表示されそうなのがこのworthwhileです。
worthの後ろについたwhileは時間的な期間を表す接続詞などで使われますから、このworthwhileはまさに時間や手間をかけるだけの価値がある=やりがいがあるとして使うことができます。
やりがいのある役割
a worthwhile role
③worthless
反対に、やりがいのないときはどうでしょうか?やりがいの文を否定文にすれば伝わりますが、このworthlessを使っても表現できそうですね。ただしworthlessだと、無益な、価値のないのニュアンスが強くなります。
やりがいのない(無益な)仕事
a worthless job
あわせて読みたい。
身近な形容詞でやりがいを表現
やりがいを表現したいとき、先ほど紹介したworthwhileは確かに便利です。しかし、worthwhileはやや上級者向けの単語なので、とっさの場面で使えるか心配になるかもしれませんね。そんなときは身近な形容詞でやりがいを表現することを考えてみましょう。
使い方のコツは、日本語ではどのような意味合いで使われるのかをよく考えることです。ニュアンスをうまく選べば、worthwhileより自然な訳ができるときもあります。
④rewarding
rewardingはちょっとマイナーな単語ですが、reward(報酬・報酬を与える)は有名なので難しくありませんね。やりがいがある=報酬が期待できてやる価値があると捉えているなら、このrewardingが訳にピッタリです。
やりがいのある仕事
a rewarding task
⑤challenging
やりがいがある=挑戦してみる価値がある、難しいが達成する価値があると捉えているならchallengingを使うとよいでしょう。困難を前向きにとらえているイメージもあり、使いやすい単語です。
やりがいのある役割
a challenging role
⑥satisfying
やりがいがある=気持ち的に満足できる、納得できると捉えているならsatisfy(満足させる)の変化形であるsatisfyingでも表現できます。
やりがいのある仕事
a satisfying job
⑦meaningful
これまで挙げてきた単語とは少しニュアンスも変わってきますが【やりがいがある=意味が深くて価値が高い、意義が大きい存在】と見るのであればmeaningfulでもよいでしょう。
有意義でやりがいのある仕事
a meaningful work
⑧fulfilling
やりがいがある=充実して満たされる気分と捉えてfulfillingを用います。先ほどのsatisfyingにも近いかもしれません。
やりがいがあって充実した仕事
fulfilling tasks
⑨tough
このtoughだけでは、困難な、しんどいの意味となってしまいやりがいを直接は表現できません。
ただし、他の単語と組み合わせると、やりがいの持つ意味的ニュアンスをより際立てて表現できます。
大変だがやりがいのある仕事
a tough but rewarding job
⑩juicy
juicy(果汁たっぷりでおいしい=うまみの多い)を使うのがピッタリのときもあるでしょう。
ただし、このjuicyに関しては、正式ではなく、ややスラング寄りの表現です。
おいしい役割
a jucy role
あわせて読みたい。
おまけ・やりがい搾取!?
アニメ制作現場や遊園地などのエンタメスタッフ、はたまた教師の部活指導や保育士さんたちのサービス残業まで、近年のニュースではやりがい搾取というキーワードを目にすることも増えましたね。やりがいを勉強したついでに、関連ワードを集めてみました。
サービス残業
サービス残業という言い方は日本独特ですが、残業(規定時間外の労働)はovertime workまたはもっとシンプルにovertimeで表現できます。
サービス残業は給与が支払われない残業と捉えてovertime without payやunpayed overtimeなどとすれば伝わります。
持ち帰り残業
働き方改革で過度な残業が規制される中、コロナでテレワーク化も進み、在宅勤務が増えた人もいるでしょう。結果的に、オフィスで終えきれなかった仕事を自宅で済ます、などという例も増えているはずです。こうしたいわゆる持ち帰り残業は、overtime at homeで表現できます。
やりがい搾取
実は、やりがい搾取にはぴったりな訳語が見当たりません。機械的に直訳するより、きちんと日本語としてのニュアンスをかみ砕いて伝えたほうが誤解されずにすみそうです。
日本の経営者の中には、従業員たちに彼らの仕事は困難なだけでなくやりがいもあると、思いこませている者もいる。しかし実際のところ、それは従業員を搾取する手段になっている。
Some Japanese employers deceive their employees into thinking that their job is not only challenging but also rewarding. But, as a matter of fact, it’s their way to exploit their employees.
やりがい搾取とは搾取の一種で、雇用主が労働者の仕事への熱意を利用して、その低待遇を正当化することである。
Yarigai sakusyu is a kind of exploitation in which an employer takes advantage of their worker’s passion for their work to justify the poor treatment of them.
あわせて読みたい。
まとめ
今回のテーマ「やりがい」は、いかがでしたか?
最後のおまけではやりがい搾取なんて、ちょっとネガティブな話題もしてしまいましたが、やりがいという言葉自体は、いろいろな場面で使えるので、覚えておくと役立ちそうです。
知っている表現なら使い方の確認をしておく、知らなかった表現に出会えたら例文を何度か聞いて、頭のかたすみに残しておく、そんな勉強法がおすすめです。
さて、この記事を読んでいる時間も、あなたにとってやりがいを感じる時間になったなら光栄です!
最後までお付き合い、ありがとうございました。