besidesの意味|~以外の使い方とbesideとの違いを徹底解説
besidesといえば、~以外という意味が思い出されますが、他にもさまざまな場面で使える便利な言葉です。ぜひマスターして使ってみましょう。
発音は米国と英国とで異なります。
bəsὰɪdz(米国英語)
bi:ˈsaɪdz(英国英語)
今回の記事ではbesidesについて徹底解説します。
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前置詞のbesidesの意味と使い方
besidesは前置詞としても副詞としても使えます。
まずは前置詞のbesidesの意味とその使い方について見てみましょう。
~のほかに、~以外に、~に加えて
besidesには~以外だけでなく、~のほかに、~に加えてといった意味もあります。
イメージとしては、対象Aのほかに言及される対象Bがあると考えるとわかりやすいでしょう。
英会話や英文でbesidesが出てきたら、対象はひとつじゃないんだなと考えてみてくださいね。
疑問文や否定文では~を除いてという意味
疑問文や否定文の場合は、~を除いてという意味になります。
besidesは対象Aの他に対象Bがあるイメージだと説明しました。つまり、肯定文では対象はAプラスBです。
これが疑問になると、AにプラスするBはありますか?否定になると、AにプラスするBはないという意味になります。
対象Aはあることが前提になるわけですね。
そのため、疑問文では(Aを除いて)ほかにありますか?否定文ではAを除いて他にはないと訳されます。
なんとなくイメージはつかめたでしょうか?
exceptやin addition toよりもカジュアル
~のほかに、~以外にという意味を持つ英語表現には、exceptやin addition toがあります。
besidesはこれらよりもカジュアルな場面で使われます。
また、besidesは対象がプラスされるイメージですが、exceptは逆に取り除くイメージが強いといったニュアンスのちがいもあります。
in addition toは、追加するという意味を持つaddが使われていることからもわかる通り、besides同様プラスするイメージです。
except(~以外)の英語表現ならこちらの記事も参考になります
副詞のbesidesの意味と使い方
つづいて副詞でのbesidesの意味と使い方についても見てみましょう。
その上、さらに
副詞のbesidesは、その上、さらにといった意味で使われます。
前置詞同様、比較的カジュアルな場面で使われることが多く、理由や状況などを追加して伝えたい時に便利です。
moreoverやfurthermoreよりもカジュアル
同様の意味を持つ副詞にmoreoverとfurthermoreがありますが、これらはフォーマルシーンで使われることが多いです。
普段の日常英会話ではカジュアルなbesides、改まった席ではmoreoverやfurthermoreといった具合に使い分けるといいでしょう。
副詞についてはこちらの記事もおすすめです
besideとの違い
スペルが似ている英単語にbesideがあります。中学校で習ったという方も多いのではないでしょうか。
違いは最後のsだけですが、意味や使い方は違います。
ここでは両者の違いについて見てみましょう。
besideは~のそばにという意味
besideは、~のそばにという意味を持つ前置詞です。
be+sideで、sideには側面、横といった意味があり、横に並んでいるイメージを表します。日本語でもサイドミラーなどといいますよね。
前置詞なのでbesideの後には名詞が続きます。
カジュアルにいうならnext to
同様の意味を持つ表現にnext toがありますが、こちらの方がbesideよりもカジュアルなイメージです。
日常英会話ではnext toの方が使われる頻度は高いようです。
besidesを使った例文
前置詞や副詞として使われるbesidesですが、その使い方を例文とともに見てみましょう。
ユキはピアノのほかにギターもプロ並みに弾けます。
Besides Piano, Yuki can play the guitar like a pro.
~のほかにという意味でbesidesを使った例文です。
besidesには対象Aのほかに対象Bがプラスされると説明しましたが、この場合は、対象A=ピアノ、対象B=ギターです。Besides Aと出てきた時点で、対象Bへの言及があるだろうということが予測できますね。
like a proのlikeは~のようにという意味です。likeといえば、好き、好むといった動詞の意味を思い浮かべる人も多いでしょうが、同じくらい頻繁に前置詞としても使われます。
前後の文脈で動詞か前置詞か判断するようにしましょう。
proはprofessionalの短縮形で、日本語でもプロというカタカナ表記で馴染みのある言葉です。
like a proはプロのようにという意味で、ここではプロ並みにと訳されていますね。
高校生の頃、接客業以外にどんな仕事をしたことがありますか?
What other kind of work have you done besides customer service jobs in high school?
アルバイトや就職の際の面接で出てきそうな例文ですね。
接客業経験があることを前提として、それ以外の仕事についての就業経験を尋ねています。
この場合、対象A=接客業、対象B=他業種です。
疑問文なので、対象Aを除いて、という意味になり、接客業以外に、と和訳されています。
customer service jobsは接客業という意味です。customerは顧客ですが、カスタマーとして日本語でもよく使われている言葉ですね。
ちなみにclientもクライアントというカタカナ表記でお馴染みですが、同じく顧客という意味があります。
clientは弁護士や銀行、病院などの技術的サービスを受ける場合に使われることが多く、それ以外は広くcustomerが使われているようです。鉄道や飛行機などの乗客の場合はpassengerを使います。
日本語では客という単語ひとつで表現できますが、英語だとそれぞれに違う単語があるのは面白いですね。
祖父は熱海旅行以外に、どこも旅したことがありません。
Besides going on a trip to Atami, my grandfather hasn’t travelled anywhere.
こちらの例文は否定文です。
熱海以外の旅先が否定されてるため、熱海を除いてはどこにも行ったことがない、熱海にしか旅行したことがない、という意味になります。
go on a trip to~は、~に旅行に出かけるという意味です。旅行といえばtravelという英単語もあります。
もともとtripは小旅行を意味し、遠くへ出かける場合はtravelを使っていましたが、今では両者の違いはあまり意識されていません。
anywhereは、どこでもという意味です。否定文では、どこにも~ない、という意味になります。肯定文ではsomewhere、疑問文や否定文ではanywhereと習った人も多いかもしれませんが、「どこか」がある程度イメージできたり、想定できたりする場合は疑問文でもsomewhereが使われることがあります。
逆に場所のイメージが曖昧で漠然としている場合は肯定文でもanywhereが使われます。
anywhereはその場所の存在が不確定というニュアンスがあり、そのため疑問や否定で使われることが多いのだと考えるとわかりやすいかもしれませんね。
彼氏にフラれました。その上、仕事もを失ってしまいました。
I was dumped by my boyfriend. Besides, I lost my job.
こちらの例文では接続詞の代わりにbesidesが使われています。
besidesはあくまで接続副詞で、接続詞そのものではないため、文章を繋ぐ役割はありません。
そのため文章は2文に分かれ、2文目の文頭Besidesの後にコンマがついています。
dumpは本来、投げ捨てる、投げ売りするという意味を持つ言葉ですが、スラングとして厄介払いする、恋人を振るという意味でも使われます。日本語での会話に出てくるダンピングやダンプカーも英語のdumpから来ています。
もっともダンプカーは和製英語でネイティブには通じません。英語ではdump truckといいます。
仕事を失うは、lose one’s jobです。loseは不規則動詞で、過去形も過去分詞もどちらもlostです。
例文中には過去形のlostが使われていますね。
不規則動詞は覚えにくいので、この機会におさらいしておきましょう。
財布を忘れた上に携帯の充電も切れた。なんて日だ!
I forgot to bring a wallet, and besides, my phone died. What a day!
そんな日もあるよ。
That’s life.
こちらの例文も接続副詞として使われています。前の例文と違うのはandを入れて2文を繋いでいる点です。
besidesは接続詞ではないので、1文にするためにはandが必要になります。
My phone died.は直訳すると電話が死んだですが、携帯の充電が切れた時に使われる表現です。
なかなかユニークな言い回しですが、かなりフランクな表現なのでビジネスシーンなどフォーマルな場ではrun out of batteryを使うようにしましょう。
What a day!はワンフレーズで、なんて日だ!という意味です。ここでは悪い意味で使われていますが、良い意味で使われることもあります。
That’s life.は直訳すると、それが人生さ、という意味になります。長い人生そんな日もあるよ、という慰めの言葉として使われるフレーズです。
まとめ
英語を話そうと思っても、つい構文を考えたり英文法を意識したりと、あれこれ考え過ぎてしまって、なかなか言葉が出てこないという方もいるかもしれませんね。
日本語ならまず言いたいことを口にして、後から「それに」「そのうえ」と追加できるのにと思うなら、同じように使えるbesidesを活用してみてください。
これまで以上に自由な英会話表現ができるようになりますよ。
TPOに合った用語や言い回しは普段から意識して増やしていきましょう。
英会話や英文の中に知らない表現が出てきたら、英和辞典をこまめに引くことが大切です。
英辞郎on the WEB Pro、ハイパー英語辞書、EDR日英対訳辞書など、ネット上の辞書もたくさんあります。
スマホでも簡単に辞書サイトを見ることができるので、いつでもどこでも調べる習慣を身につけるといいでしょう。
無料で新規登録すれば検索履歴が表示できる機能付きのサイトもあります。
つまづきやすい辞書英語は専用ページにまとめ、自分だけのマイ単語帳を作ることで効率よく覚えられるようになるはずです。
また、ウィキペディア英語版の翻訳に挑戦するのも英語力アップにつながるでしょう。
ブロークンイングリッシュでもいいので、まずは英語を口に出してみることが大切です。
とりあえず喋って、足りないことはbesidesとともに後から追加すればいいと考えると声に出すハードルを低くできるのではないでしょうか。
英文法も大切ですが、いくら心の中で完璧な英文が作れたとしても、口に出さなければ伝わりません。
おおらかな気持ちでもう一歩前へと踏み出しましょう!