英語表現「種類」使い方の違いは?kind ofの使い分け、例文
英語で種類を表す単語といえばkindを思い出す方が多いのではないでしょうか。
英語のテストに出たという方もいるかもしれませんね。
今回は、「種類」を表す英語表現とその使い方の違いについて説明します。
種類を意味する英単語はkind以外にもいろいろあります。
似た意味を持つ単語は、辞書を引いても明確な違いがわからないような、微妙なニュアンスの違いで使い分けられていることは珍しくありません。
隠れた違いを見つけて、より表現豊かな英会話を楽しみましょう。
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【種類】を表す英単語・類語の違い
あなたは種類と聞いて、どんな単語を思い浮かべますか?
まずは種類を表す単語にどんなものがあるのか見てみましょう。
kind
日本人にとって種類を表す英単語で一番なじみ深いのは、やはりkindでしょう。
kindは比較的幅広く使える単語で、大まかにカテゴライズをするイメージです。
よく使われるフレーズはkind of ~です。
ofの後には名詞もしくは動詞+ingの動名詞を置きましょう。
例文:
彼はそんな種類の音楽をよく聴いていた。
He often listened to that kind of music.
どんな小説が好きなの?
What kind of novel do you like?
type
typeも種類を表す言葉で、kindと同じように使われます。
ただ、様式・型という意味もあり、正確に分類されたものやその種別といったニュアンスも持ちます。
ほかにも手本・模範・典型といった意味でも使われ、
He is my type.
といえば彼、私のタイプだわとなります。
例文:
あなたの血液型は何型?
What is your blood type?
彼はスポーツマンタイプのようだ。
He looks like the type that plays sports.
sort
sortはkindにかなり近い単語で、こちらもsort of ~という形で使われます。
けれども、kindのようにカテゴリを表すというよりも、特徴や性質に注目して、整理したり処理したりするというニュアンスです。
また、まあ、そんな感じのような曖昧表現としても使えます。
例文:
彼はこういう音楽が好きだ。
He likes this sort of music.
あの店にはあらゆる種類の商品がある。
There are all sorts of goods in that shop.
彼女、君のガールフレンドなのか?
Is she your girlfriend?
まあね
sort of.
覚えておきたい基本の英語やニュアンスについてはこちらの記事もおすすめです。
category
ちょっと硬い表現となるのがcategoryです。
日本語でもカテゴリーで定着していますね。
範疇・部門・区分の意味を持ち、正確に分類されたというニュアンスはtypeに近いですが、体系化されたイメージがより強いのがcategoryです。
例文:
それはこのカテゴリーに属する。
It belongs in this category.
彼はその種類の音楽が好きだ。
He likes music in that category.
class
classはcategoryに近い言葉で、体系的な枠組に基づくというニュアンスがあり、種類を意味する言葉としてはより硬い表現といえます。日本では学校のクラスでなじみのある単語ですが、英語ではclassだけで学生を意味する場合もあります。
また、classを1つのまとまった集合体と考える場合、集合名詞として捉えることもできます。
この場合、普通名詞と同様にclassを単数として使用する用法のほか、classに所属する要素も考慮して複数として表す用法もあります。
複数のクラスメートがいても1クラスと単数でカウントする場合はclass is~、複数のクラスメートも考慮する場合はclass areになるという感じです。
例文:
彼は高級ワインを選んだ。
He chose a good class of wine.
彼らは同学年だった。
They were in the same class.
variety
varietyは同種の中での異なる種類を表現する際に使われます。
ほか、生物学的な種類を表すときにも使われ
a new variety of strawberry
はイチゴの新種です。
また、日本でもバラエティを種類豊富という意味で使うように、英語でも多様・変化・様々といったニュアンスで使用します。
例文:
それは珍種だ。
It is a rare variety.
その庭には様々な花があった。
There is a variety of flowers in that garden.
genre
genreは芸術における形式や種類を意味する単語です。
日本でもジャンルはおなじみの言葉なので理解しやすいのではないでしょうか。
スペルが独特なのはもともとフランス語だからで、フランス語でも種類を意味します。
例文:
それは私のお気に入りのジャンルだ。
It is my favorite genre.
彼はそのジャンルの音楽を愛している。
He loves that genre of music.
breed
breedは動植物の品種を表す際に使います。
特に、人為的に交配した種を指すケースが多いです。
ちなみに動詞では養育する・しつけるなどの意味があり、また、breederと人を表す接尾辞erがついた場合は飼育者を意味します。
日本でもブリーダーという言葉はなじみがありますよね。
例文:
スコティッシュフォールドという種類の猫がほしい。
I want a breed of cat called Scottish fold.
あの犬は雑種だ。
That dog is a mixed breed.
species
speciesは動植物の種類を表す時に使われる単語です。
最後にsがついているので複数形に見えますが、単数形でも使われ、その際は冠詞aがつきます。
a speciesなら単数形、speciesだけなら複数形ということになります。
例文:
彼は新種の蝶を発見した。
He found a new species of butterfly.
鳥にはたくさんの種類がある。
There are many species of birds.
kindをより良く活用するために知っておきたい英語の学習法はこちらの記事もおすすめ。
覚えておくと便利!kind ofの使い分け表現
kindといえば種類の他にもいろいろな意味があります。
普段の会話にもよく使われるフレーズなので、覚えておくと便利です。
ここではkind of~の意味についてまとめてみました。
種類
Kindを種類の意味で使う場合、数えられる可算名詞となります。
前にallやmanyがついたら複数形のsをつけてkindsとしましょう。
1種類ならa kind of~
と冠詞がつきます。
2種類ならtwo kinds of ~
と複数形になります。
ちなみに名詞には、抽象名詞(経済、精神、力 等)や物質名詞(気体、原材料 等)のように、常に単数形で使われるものもあります。
会社などでよく英語を使う場合、名詞一覧でまとめておくとよいでしょう。違いを理解して使い分けられるようにしておくと、英語力アップにつながりますよ。
好み
kind of~の前にmyなどの所有格が来たら〇〇の好みのという意味になります。
my kind of 〜
なら私好みの、
her kind of~
なら彼女が好きなといった感じです。
曖昧な返答
はっきりした返事を避けたい時は副詞句kind of~が役に立ちます。
特に日本人は曖昧な表現を好みます。
どちらかといえば、まあまあ、なんとなくなどのニュアンスを表現したいときはkind of~を使いましょう。
たとえばこんな感じです。
例文:
その映画面白い?
Is that movie fun?
まあね
kind of.
お礼
感謝の言葉はThank youがポピュラーですが、お礼を言う際にはkind of~も使えます。
It’s kind of you to give me a good advice.
といえばよいアドバイスをくださってありがとうございますという意味になります。
kindは名詞で種類の意味を持ちますが、形容詞では優しい・親切なという意味になります。
丁寧にお礼を言いたいときは、ご親切にありがとうございますというニュアンスを表現するkind ofを使いましょう。
【種類】を表す英語例文
種類を表す単語は複数あります。
具体的にどう使うのか、英語例文をまとめました。
適したシーンがあったら積極的に使ってみましょう。
あなたはどんな種類の映画が好きなの?
What kind of movies do you like ?
kind of~の典型的な使い方です。
初対面の相手との会話を広げるのにとても便利なフレーズです。
いろんなシーンで使えますから、What kind of ~do you like?のフレーズを覚えておきましょう。
あなたはどんな種類の映画が好きなの?
What sort of movies do you like ?
kind of~とsort of~はほぼ同じ意味で使えます。
英語では同じ表現の繰り返しを嫌いますから、相手の好みを色々尋ねたい時はWhat sort of ~ Do you like?もあわせて覚えておくとよいでしょう。
いろいろな種類のケーキが好きです
I love almost every variety of cakes.
どんなケーキでも大好き!という気持ちを表現した英文です。
almostはほとんど・たいていという意味です。
Everyはすべて・ことごとくで、varietyは多種多様というニュアンスがありましたね。
よって、あらゆるケーキが大好きだ、という意味になります。
その本のジャンルはなに?
What genre is the book?
芸術分野での種類を表す単語はgenre。
これもいろんな場面で使えるフレーズです。
What genre is ~?で覚えましょう。
あなたはどの種類の猫が好き?
What is your favorite breed of cat ?
動植物の種類についての表現はbreedとspeciesがあるとお話しましたが、ペットの場合は養育するの意味を持つbreedの方が最適です。
speciesの場合、動植物分類上の種というニュアンスが強くなります。
即戦力になりそうな例文を覚えたい方にはこちらの記事もおすすめです。
まとめ
日本人にもおなじみのkind of~はさまざまな使い方ができる便利なフレーズです。
ビジネスでもプライベートでも多くの場面で活用できるので、この機会に覚えましょう。
種類を表す単語は他にもたくさんありますが、それぞれニュアンスが異なる場合があります。
kindとsortは似た場面で使えますが、芸術方面ではgenre、動植物はbreedやspecies、特にペットの場合はbreedが適切です。
英検などの資格試験で高スコアを獲得できても、こうした微妙な違いは身につきにくいものです。
日頃から英和辞典を引くことを習慣づけて単語本来の意味を把握しておくと、いざというときに役立つでしょう。
情報源としてネット検索を活用すれば、もっと手軽に英語表現の幅を広げることもできます。
基本を押さえて使い分けることで、より自然な英会話が楽しめます。
例文一覧を参照しつつ単語ごとのニュアンスの違いも覚えておきましょう。