「責める」は英語で?10の単語とイディオムで場面別に表現する非難の言い方
大きなミスをした人や何らかの不手際があった人に強く物申す時、「責める」「非難する」の言葉が使われますよね。
代表的な英単語は「blame」ですが、他にもさまざまな表現方法があります。
今回は「責める」の英語表現について、単語やイディオムを紹介していきます。あまり人を責めたり非難する状況には陥りたくないですが、ぜひ最後まで読んで知識として覚えておいてくださいね。
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「責める」を意味する動詞
「責める」を意味する動詞には、「blame」以外にもいくつか存在します。
感情的な責め方や冷静な批判、もしくは政治や宗教に関わることなど、実に多種多様です。状況や場面に応じて、使い分けていきましょう。
①blame
責めるを表す英語表現で一般的に使われているblame。悪いことが起こった原因を他のものや人のせいにして非難する、過ちや失敗を咎めるというような行動を表します。blameの名詞形は責任です。
上司はその事故の責任は私にあるとして責めた。
My boss blamed me for the accident.
私のせいじゃないのに、責めるのはやめて。
Stop blaming me for it, because it’s not my fault.
②criticize
criticizeは、感情的に言葉を投げつけるというよりも、冷静に落ち着いて人に注意するイメージ。あくまでも、責める側が客観的に物事を考えて相手に対して物を言う、苦言するようなときに使われます。
彼女はいつも友達を利己的だと批判している。
She is always criticizing her friends for being selfish.
その大学教授は学生の論文がしっかりとしていないことを責めた。
The university professor criticized the student’s poorly written thesis.
③condemn
condemnは、criticizeと似たような意味を持っています。
冷静ではありながらも、誰かを強く批判・非難するイメージです。
頭ごなしに相手を乱暴な言葉で批判するよりも、責める側にとって正当な理論がある上で相手を非難する時に使われます。
私は戦争を悪だと非難する。
I condemn war as evil.
最近の大きな失敗で彼は上司から強く責められている。
He has been heavily condemned by his boss for his recent big mistakes.
④accuse
accuseには「告発する」「訴える」の意味があります。
「会社に損害を与えるほどの問題を起こした人を責める」というように、誰か大きな失敗をした人に対して、強く訴えかけるというイメージで使うと分かりやすいですよ。
彼は臆病だと非難された。
He was accused of cowardice.
会社のルールを破ったといって上司は私を責めた。
My boss accused me of breaking company rules.
⑤press
pressは、せきたてる、強要する、言い張る、迫るなどの意味の他に厳しい要求の意味合いがあります。「誰かが相手に物事を厳しく訴える」もしくは「事実について言及する」といったイメージで使われる動詞です。
彼をせきたてても無駄だ。
It’s no good pressing him.
私は彼に金を払えと責められた。
I was pressed to pay money by him.
⑥denounce
denounce (発音:ディナウンス)は、何かを公然と責めたてているという意味。
「大勢の人が見ている中で、正々堂々と何かを責めている、弾圧(弾劾)する」というイメージでの使い方が一般的です。
日常会話ではあまり耳にすることのない単語ですが、ニュースや新聞など、社会的な事例で目や耳にすることがあります。
彼女は戦争を悪だと言って非難した。
She denounced war, calling it evil.
その政治家は異教を弾劾した。
The politician denounced paganism.
⑦reproach
reproachは、悲しみや哀れみの感情を持ちながらも誰かを責める時に使用される動詞です。「相手を責めるのは忍びないけれど、何かの目的のためには責めたり叱ったりしなければならない」という背景が込められています。
下記の例文は、学校の先生が指導のために生徒の遅刻を叱る場面です。
その教師は学校に遅刻した生徒を叱った。
The teacher reproached a student for coming to school late.
彼は生徒たちを不勉強だと言ってしかった。
He reproached his pupils with laziness.
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「責める」を意味するイディオム
2語以上の単語を用いて「責める」を使う場合は、特に下記のような表現が使われます。イディオムでの表現を知っておけば、さらに「責める」の使い方のバリエーションが広くなりますよ。
⑧point a/the finger (at someone)
直訳すると「指をさす」の意味となります。そのため、「誰かをピンポイントで責める」というシチュエーションで使用するのが最適です。
しかし、実際に指をさして人を責めるのは、あまりマナーがいい行いとは言えませんので気をつけましょう。
上司は彼の見落としを責めた。
The boss pointed his finger at his oversight.
彼女は誰のせいでもないと言いますが、心の中では私を責めているのだと思います。
She’ll say that she doesn’t blame anyone, but I know that, in her heart, she points the finger at me.
⑨find fault with
直訳すると「誰かの欠点を見つける」の意味となります。
人の悪い点はどこか、いつも探しているようなイメージです。真正面から誰かを責めるよりも、「こそこそとずるがしこく責める」といった意味合いがあります。
私の同僚は後輩の失敗を責めるのが好きだ。
My colleague likes to find faults with his juniors.
クリステンは一生独身だろう、付き合う男の欠点を見つけ続けるなら。
Kristen will be single forever if she keeps finding fault with every man she dates.
⑩take somebody to task
take somebody to taskは、「誰かに責任を問う」というイディオム。人同士の大切な約束を破ったり、大きな仕事の失敗をしたりした人を責める際に使用されます。
彼女は彼の約束不履行の責任を責めた。
She took him to task for breaking his promise.
母が私のひどい成績を責めてきた。
Mom took me to task over my terrible report card.
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まとめ
今回は「責める」や「非難する」の9つの英語表現を紹介しました。責めるという一つの単語だけでも、多種多様な言い方ができますよね。
あまりポジティブな意味で用いる単語ではありませんが、これらの表現を状況や場面に合わせて臨機応変に使い分けられるといいでしょう。