これも和製英語なの?日本でしか伝わらない面白すぎる和製英語28選
普段何気なく使っていて英語だと思っているカタカナの単語が、実は海外(日本以外)では通じない「和製英語」だったら?
英語圏の人に伝えようとしても、そのままだと伝わりません。
日本には実にたくさんの「和製英語」があります。
海外から取り入れた文化や言葉を日本で独自に発展させていき、広く認知され、使用されるようになりました。
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そもそも「和製英語」とは?
「本当は英語じゃない日本で作られた英語っぽい言葉」という漠然とした認識をお持ちの方が多いのではないでしょうか?
まずは「和製英語」の定義を明確にしていきましょう。
一般に「本来英語としては通じない 英語風の日本語」のことです。
英語を元にしている言葉が多いですが、あくまでも日本人の発想によって人工的に作られた言葉。そのまま英語のスペルにしても英語圏では通じないものを指します。
「和製英語」は大きく4つのパターンがあります。
- 日本で短縮された
- 複数の英単語をくっつけて新しい言葉になった
- 日本では別の意味で使われている
- 語源が英語以外
日常使われている「和製英語」をパターン別に紹介します。
パターン1:日本では短縮されて使われるようになった
語源は英語ですが、日本に伝わってから短縮して使われるようになった言葉。海外では全く通じません。
アポ、アポイント(appo, appoint):予約、約束するの意味
→(英※)“appointment”
※英語表現の意味。和製英語が持つ日本語の意味と同じ意味の、海外で通じる英語表現。
ミス(miss):間違いや失敗の意味
→(英)“mistake”
英語で“miss”は「見逃す」などの意味で、「失敗」という意味では使われません。
ファックス(fax)
→(英)“facsimile”
“fax”は海外の人には”fucks”と聞こえてしまいます。日頃から”facsimile”を使うとよいですね。
デパート(depart)
→(英)“department store”
英語の“department”は会社の「部門」や「部」と言う意味で使われます。
“department store”と言わないと百貨店の意味にはなりません。
スーパー(super)
→(英)“supermarket”
日本では食料品などを売っている大型店舗を「スーパー」と呼びますが、日本独自の呼び方です。
アパート(apart)
→(英)“apartment house”
「アパート」は集合住宅を指す言葉ですが、英語では“apartment house”で初めて集合住宅という意味になります。
エアコン(air-con)
→(英)”an air-conditioner”
空調機のことですが、「エアコン」は日本独自の呼び方です。
パターン2:複数の英単語をくっつけて新しい「和製英語」が出来上がった
各単語の意味だけをくっつけて作られている言葉。
このパターンで作られた「和製英語」が一番多く存在します。
それぞれの単語は英語ですが、文法や用法などは全く無視しているので、日本語とも言えますね。
海外で通じないのはもちろん、別の意味になってしまうものがありますので、気をつけて使いましょう。
サラリーマン=(salary)「給料」+(man)「人」:給料をもらう人
→(英)“a salaried worker”と言うか具体的な職業名を言います。
例えば“an engineer”,
“a computer programmer”,
“a bank employee”などです。
オーエル=(office)「オフィス」+(lady)「女性」:オフィスで働く女性
→(英)“an office worker”
女性だけではなく、男性も含めオフィスで働く人を指します。
ガソリンスタンド=(gasoline)+(stand):ガソリンを給油してくれるお店
→(英)“a gas station”(米国)
“a petrol station”(英国)
そもそも英語ではガソリンのことを”gasoline”とは言いません。
キャンピングカー=(camping)+(car):宿泊することができる車
→(英)“camper”
日本の「キャンピングカー」は独自の呼び方です。
コインロッカー=(coin)+(locker)
→(英)“coin-operated locker”
ただし長いので単に”locker”ということが多いです。
コインランドリー=(coin)+(laundry)
→(英)“a coin-operated laundry”
なお、“laundry”は「水を使った洗濯」を指し、“dry cleaning”は
「石油系洗剤を使い、水を使わない洗濯」と区別します。
デコレーションケーキ=(decoration)+(cake)
→(英)“a decorated cake”
日本ではホール状のケーキのことを一般にデコレーションケーキと言いますが、そのまま英語にすると「装飾用のケーキ」?となってしまいます。
ブックカバー=(book)+(cover)
→(英)“a book jacket”
“book cover”は「本の装丁」「表紙」を指します。
シャープペンシル=(sharp)+(pencil)
→(英)“mechanical pencil”
ちなみにボールペンは“ballpoint pen”と言い、「ボールペン」も和製英語です。
ホットケーキ=(hot)+(cake)
→(英)”pancake”
“pan”で作る“cake”、フライパンで作るケーキ、ですね。
焼きたてを温かいうちに食べるということから、“hot cake”と名付けた説がありますが、海外ではあまり使われません。
テイクアウト=(take)+(out):食べ物の持ち帰り
→(アメリカ)“to go”
(イギリス)“take away”
例えばアメリカの場合「こちらでお召し上がりですか?お持ち帰りですか?」に対して
“For here or to go?”
「持ち帰りでお願いします」
“To go,please.”
と答えます。ちなみに、和製英語っぽい印象を受けるけど実は英語、という言葉もあります。もちろん海外でも通じます。
ドライブスルー→(英)“drive thru”
そのままです。
ファーストフード→(英)“fast food”
短時間で調理、あるいは注文してからすぐ食べられる手軽な食品や食事の意味で使われます。日本と同じですね。
パターン3:日本では英語とは別の意味で使われている
もともと英単語として存在していますが、言葉の意味が異なります。
そのまま伝えようとすると全く違う意味にとられてしまいますので、正しい英語の表現を覚えておくとよいでしょう。
ドキュメント(document):ドキュメント番組の意味
→(英)“documentary film”
英語で“document”は「書類」のことを指します。
クレーム(claim):苦情を言うことを指します
→(英)”complaint”
“claim”の本来の意味は「強く主張すること」、法律的な意味で使われます。
サイン(sign):サイン欄に名前を記載すること
→(英)“signature”
“sign”は動詞として使う場合、書類や契約書などに署名をするという意味です。
また”sign”の名詞としての意味は「信号」、「符号」、「記号」といった意味になります。
パスポートやチェックアウトの際のサイン欄には“signature”と記載されています。
ハーフ(half):日本では混血の人の意味
→(英)“Eurasian”(欧亜混血),
“African-Asian”(アフリカ系アジア人),
“part-Chinese”(中国人の混血),
“part-English”(英国人との混血)
などと表現します。
“half”という言葉を使った英語表現は、混血種の人に対する差別的な意味合いが強くなります。決して使わないようにしましょう。
パターン4:英語以外の言語で、日本で広まった言葉
フランス語やドイツ語、スペイン語、ポルトガル語などが起源になっている外来語は、カタカナ単語なので英語と間違えやすいです。
アルバイト(arbeit):非正規雇用の仕事
“arbeit”はドイツ語の「仕事」という単語が語源です。
→(英)“part-time job”
“part-time job”は日本語ではパートとも訳されアルバイトと区別されていますが、英語ではアルバイトとパートは同じ言葉になります。
オードブル(hors d’oeuvre):食事の前菜やおつまみ
フランスからの外来語として定着しました。
→(英)“appetizer”
レストランの英語のメニューには“Appetizer”と記載されています。
ペンション(pension):旅行者が宿泊する、山や避暑地の家、中小ホテル
フランス語の“pension”(ポンション)が語源という説があります。
→(英)“cottage”
英語で“pension”は定年後に受けとる年金の意味になります。
ランドセル(ransel):小学生が使う鞄
オランダ語の”lansel”がなまったものです。
→(英)”school knapsack”
まとめ
普段の会話に中には、たくさんの「和製英語」が出てきていることを実感されたのではないでしょうか?
「和製英語」と同じ意味を指す「英語表現」を紹介しましたが、言われてみると、聞いたことがある言葉がいくつもありましたね。
それぞれの文化の意味や良さを尊重しつつ、正しい表現を使って、気持ちのよいコミュニケーションを心がけたいものです。