jealousの意味はenvyと違う?嫉妬orうらやましい!での使い方
曲名や歌詞に英単語jealousを含むmusicはたくさんあります。ざっと並べると以下の通りです。
・Jealous Guy(1971年に発表されたJohn Lennonの楽曲)
・JEALOUS(1998年に発売された日本のヴィジュアル系ロックバンドDIR EN GREYのインディーズで最初のシングル曲
・Jealous Of My Boogie(2009年に発表されたRuPaulの楽曲)
・Jealous(2014年に発表されたLabrinthの楽曲)
・Jealous(2014年に発表されたNick Jonasのシングル曲)
・Jealous guy(2018年に発売されたHey! Say! JUMPのオリジナルアルバム『SENSE or LOVE』収録曲)
・Jealous(2019年に発表されたDJ Khaledの楽曲)
洋楽・邦楽を問わず時代を越えてjealousが音楽のテーマとして愛され続けていることがわかります。
今回の記事ではjealousの意味と使い方、あわせて似た意味を持つ英単語envyとの違いについて詳しくご説明します。
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jealousの意味・使い方
曲タイトルでお馴染みのjealousですが、英語ではどのような意味を持つ単語なのでしょうか。まずはjealousの意味と使い方について見てみましょう。
jealousは形容詞、名詞はjealousy
jealousは形容詞ですが、日本人には名詞形の方がお馴染みかもしれません。名詞形はjealousyで、カタカナ表記はジェラシーです。日本語でもよく見聞きする単語ですよね。
その語源は古代ギリシア語までさかのぼるといわれ、もともと張り合う相手への熱意という意味だったようです。ちなみに同じ語源を持つ形容詞zealousは熱心な、熱狂的なという意味があります。
jealousの発音はアメリカ英語が【dʒéləs】、イギリス英語が【ˈdʒelʌs】です。
jealous(アメリカ英語)
jealous(イギリス英語)
jealousはネガティブな意味でもポジティブな意味でも使える用語です。
それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。
ネガティブなjealousは嫉妬の意味
jealousは、嫉妬(しっと)深い、嫉妬してというネガティブな意味を持ちます。
日本語で使われるジェラシーも嫉妬、ヤキモチという意味ですから、日本で知られているのはネガティブな意味ということですね。
ポジティブなjealousはうらやましいの意味
jealousには、うらやましいというポジティブな意味もあります。
I’m so jealous!は、いいなあ!うらやましい!といった意味のポジティブ表現の定番です。
もっともネガティブな意味もある単語なので、うらやましい理由を付け加えて述べるなど、何がうらやましいかを明確にした方がポジティブなニュアンスが伝わりやすい場面もあります。
油断がないという意味もある
jealousには、油断がない、用意周到といった意味もあります。
jealousの語源として相手への熱意という意味があったことを先に述べましたが、その熱心さが周到さにつながるようです。嫉妬深さも用心深さもどちらも熱意を持って深く思う基本イメージでつながっているというわけですね。
もし日常英会話などでjealousが出てきて、嫉妬深いと訳しても意味が通じない場合は、用心深いという意味を疑ってみてくださいね。
jealousのスラング表現
jealousのスラング表現としてjellyが使われることもあります。
jellyとはゼリー状のという意味ですが、スペルや発音が似ているため使われるようになったのです。
jealousの代用として、I’m jelly.(うらやましいよ。)といった感じで使います。
envy/enviousとの違い
妬むという意味を持つ英単語にはenvyがあります。envyは動詞でうらやむ・うらやましいと思う、形容詞はenviousで嫉妬深いという意味です。
envy
envious
envyもenviousもjealousと似た意味を持ちますが、どちらかといえばうらやましいよりも、妬ましいといったニュアンスがあり、jealousよりややネガティブに受け止められる可能性があります。
また、両者は嫉妬するシチュエーションでの使われ方が微妙に異なります。
ほしいものを持っていなくて妬む気持ちがenvyとenviousで、自分が持っているものを奪われて妬む気持ちがjealousです。
そのため友人関係や恋愛関係では、嫉妬する人間と嫉妬される人間の2人によって生じるのがenvyやenviousの感情で、3人以上が関係して生じる嫉妬がjealousとなります。
例えば、友達にだけ恋人ができて嫉妬すればenvyあるいはenviousですが、彼氏が他の女性に奪われそうで、その女性に嫉妬するのはjealousです。友達にだけ恋人ができたのなら、恋人も含めて関係者は3人いるじゃないかと思うかもしれませんが、欲しいもの(恋人がいるというステイタス)を持っているという嫉妬の感情を友達に向けているだけであって、友達の恋人は関係ありません。これがもし2人とも同じ相手に片思いをしていて、どちらかがその人とうまくいきそう、つまり自分の好きな相手を奪われそうというならjealousになるわけです。ということは、恋人ができた友達に嫉妬しているときに間違えてjealousを使うと、友達の恋人に片思いしていたのかと誤解される可能性があるということですね。
もっとも英語あるあるですが、両者を区別せずに使うネイティブもいて、必ずしも綺麗に使い分けられているわけではありません。しかし、使い方を間違えると誤った受け取り方をされるリスクが高いため、ニュアンスの違いは知っておいて損はないでしょう。
green with envyはどういう意味?
green with envyという言葉をご存じでしょうか。
これはとってもうらやましいという意味です。英語では緑は嫉妬を表す色と認識されています。
これはシェイクスピアがしばしば嫉妬する人物を the green-eyed monsterやthe green sicknessなどと表現したことが由来と語られますが、その起源はさらに古く、古代ギリシアや古代ローマだとする説もあるようです。
いずれにしても感情が色と紐づいているというのは、とても面白いですね。
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jealousを使った例文
それではjealousを使った例文を見ていきましょう。
1.ケイコは兄がカノジョと話すとやきもちを焼く。
Keiko gets jealous when her brother talks to his girlfriend.
get jealousを使った例文で、やきもちを焼くという意味です。この場合は恋愛感情に近い、兄への独占欲から来る嫉妬でしょうか。
2.ケンはただのご近所さんだから、嫉妬する必要はないよ。
Ken is just a neighbor so there is no need to be jealous.
焼きもち焼きの恋人を諭すシチュエーションの例文です。there is no need to be jealousで、嫉妬する必要はないという意味になります。needといえば動詞を思い浮かべますが、このneedは必要という意味の名詞です。
neighborは聞き慣れないかもしれませんが、隣人のことです。身近な関係性を表す単語には意外と馴染みのないものが多いですが、日常英会話にはよく出てくるので、この機会に覚えておきましょう。
3.生まれつき二重まぶたの姉がうらやましい。
I am jealous of my sister who was born with double eyelids.
ポジティブ寄りなjealousを使った例文です。be jealous of~で~をうらやむという意味です。double eyelidsは二重まぶたです。be born with~は直訳すると~とともに生まれたとなります。それを持って生まれてきたという意味ですから、生まれつき~となるわけですね。
ただ、be jealous of~は~を妬むという意味もあるので、前後の文脈や実際の話し方によっては、こちらの翻訳のほうがしっくりくる場合もあるでしょう。
4.私レディー・ガガのサイン持ってるよ。
I have Lady Gaga’s autograph.
うらやましい!
I’m jealous of you!
こちらもポジティブな意味のjealousですね。
うらやましい理由などを付け加えると、よりポジティブなうらやましい!のニュアンスが出せるでしょう。
autographは有名人のサインのことをいいます。一般人が伝票などにするサインはsignatureです。
5.父は名声を守るのに余念がない。
My father is jealous of his good reputation.
こちらの例文では余念がないという意味で jealousが使われています。reputationは評判、評価です。名声を守るのに余念がないというわけですね。
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使いたくないけど使えるネガティブな単語
jealousやenvyのようにネガティブな意味を持つ単語にもさまざまものがあります。できれば使わずに済ませたいものですが、いざという時に自分の心境を伝えられる単語は覚えておくと便利です。
最後に使いたくないけど使えるネガティブな単語を紹介します。
①がっかりした→discouraged
discourageは落胆させるという意味の動詞で、過去分詞がdiscouragedです。
日本語では人の気持ちは自発的に生まれてくるものと考えますが、英語では感情は外的要因によって引き起こされると考えます。そのため人の心情を表す感情動詞は、感情を抱いた本人が主語の場合は受け身表現になります。
discourageも落胆させるという意味ですから、落胆した本人が主語の場合、be discouragedとなります。
また過去分詞には名詞を修飾する形容詞的用法があり、がっかりした〇〇という形でdiscouragedが使われることもあります。
②おじけづいた→intimidated
intimidatedは動詞intimidateの過去分詞です。
intimidateには怖がらせるという意味があり、受け身になると怖がっているとなりますから、おじけづいたという意味になるわけです。
③追い込まれた→trapped
trappedも過去分詞ですね。動詞trapは~を閉じこめる、追い込むという意味で、カタカナ表記のトラップは日本語でもお馴染みです。受け身になると追い込まれた側になるわけですね。
③恥じている→embarrassed
embarrassは恥ずかしい思いをさせるという意味の動詞です。過去分詞embarrassedは受け身となって、恥じているという意味になります。
④自信がない→insecure
insecureは形容詞で、自信がないという意味で使えます。形容詞secureに否定の接頭辞in-がついた形で、secureには安全な、確実なという意味があります。
まとめ
jealousのように恋愛関連の言葉は楽曲のテーマに選ばれることが多いため、自然と覚えてしまう人も少なくありません。
好きなアーティストのアルバムやCDシングルがリリースされたら、ぜひ歌詞を意識して聴いてみましょう。音楽を楽しみながら英語の勉強ができるはずです。
歌詞カードがついていたら、翻訳に挑戦してみるのもいいですね。
手持ちの英和辞典を活用するのもいいですが、スマホに辞書アプリをダウンロードしたり、WEB上で調べられる辞書を活用したりすれば、外出時でも単語を検索できます。
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あわせてWeblio Email例文集などテーマを絞ったものを活用すれば、表現パターンを効率よく学べるでしょう。
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日本語も読書を楽しむことで自然と語彙力が身に付きますよね。英語、スペイン語、イタリア語、中国語、どんな言語でもそれは一緒です。
好きこそものの上手なれです。楽しみながら英語上達を目指しましょう!