perhapsの意味は?たぶんのmaybeやprobablyとの違い&使い分け
perhapsを中学で習ったという方は多いのではないでしょうか。
韓国ドラマ『宮(クン)』オリジナルサウンドトラックの楽曲”Perhaps Love”を思い出す方もいるかもしれませんね。
今回の記事ではperhapsをテーマに、maybeやprobablyとの違いやその使い分けについて詳しくご紹介します。
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英語の副詞perhapsの意味
英語の副詞perhapsはビジネス英語にもよく登場する英単語です。
この機会にその意味と使い方をおさらいしておきましょう。
発音はアメリカ英語が【pɚhˈæps】、イギリス英語は【pəhˈæps】です。カタカナ表記ではパハァップスが近いでしょうか。実際の音声を聞いてみましょう。
perhaps(アメリカ英語)
perhaps(イギリス英語)
それでは意味について詳しく見ていきましょう。
たぶん、ことによると、あるいは
perhapsには、たぶん、ことによると、あるいはといった意味があり、可能性はあるもののその確率はさほど高くなく、確信が持てない場面で使える単語です。
日本人は断定表現に抵抗がある人が多いので、曖昧さを表したいときにはperhapsを使いましょう。
おおよそ
確実性のない可能性というイメージから、perhapsはおおよそという意味で使われることもあります。
概算でどのくらいと見積もった数値の前に置きますが、あくまで副詞なので数値を修飾しているというより、文章全体を修飾しているということになります。
もしかして、可能でしたら
不確実な可能性を表すperhapsは、婉曲表現としても使えます。
何かを尋ねたりお願いしたりする際、Perhapsとつけることで、もしかして~ですか?、可能でしたら~してくれませんか?といった柔らかい丁寧表現になるのです。つまり英語における敬語表現ですね。
ビジネスシーンではPerhaps we could ~.もよく使われます。疑問文ではありませんが、~してはどうでしょう?と提案する際に用いられるフレーズです。直訳すると、もしかして私たちは~できますよねという意味で、そういう可能性があるけどどうでしょう、といった提案になるのです。
ご存じの方も多いかもしれませんが、英語の敬語表現では過去形を用います。
現在形だとどうしても断定的になり、押しつけがましく聞こえてしまうからです。
何かを依頼するとき、相手が快諾してくれれば依頼内容は現実のものとなるため、断定しても差し支えはありませんし、相手も不快に思うことはないでしょう。しかし、相手には拒否する権利もあります。拒否された場合、依頼内容は実現しないため、現在形では表現できません。つまり現在形で表現すること自体が、依頼を引き受けてもらえることが前提となっているので、押しつけがましいと感じられるわけです。
日本語でいうと何かを取ってほしい時、あなたはそれを私に渡すと現在形で言っている感じで、これでは、そうすべきと強制しているように聞こえてしまいますよね。あなたには私の依頼を拒否する権利もあるよというニュアンスを持たせるためには、現在形は避けた方がよく、そのために時制をずらして過去形を使うことが相手への敬意の表現になるのです。
日常英会話よりも、ビジネス英会話で敬語表現が求められる場面が多いです。perhapsの使い方とともに、過去形を使った仮定法の使い方もおさらいしておきましょう。
perhaps notの意味
perhapsに否定のnotをつけたperhaps notという表現もあります。
他人の主張や意見に対して、そんなことはないと思いますよとやんわりと反対したいときや、相手の誘いや勧めに対して、遠慮しておきますと辞退したいときに使える便利なフレーズです。
もっとも注意したいのは、相手の主張が否定形だった場合、perhaps notは同意になるという点です。
そんなことないよねという相手に対して、perhaps notといえば、あなたの言う通りそんなことはないと思います、と賛成していることになってしまうわけですね。
真逆の意味になってしまうので注意しましょう。
名詞での意味
頻度はそれほど高くはありませんが、perhapsは名詞として使われることもあります。
不確実なことや偶然という意味で、複数形はperhapsesです。
perhapsとの違いは?たぶんを意味する類義語と使い分け
perhaps以外にもたぶんを意味する単語はいろいろあります。
いずれも不確実性を表していますが、実現する可能性の確率や使い方は異なります。
ここでは類義語とperhapsとの違い、使い分けを紹介します。
maybe
perhapsとほぼ同じ確率の可能性を表すのがmaybeです。
maybe
maybeは口語で使われることが多いという特徴があります。perhapsとどちらが実現の可能性が高いかというのは見解が分かれるところです。
両者は使い方が異なり、maybeは文頭と文末に置くのに対し、perhapsは文頭・文中・文末のどこにでも置くことができます。ちなみにperhapsを文中に置く場合は、一般動詞の前か助動詞・be動詞の後です。
possibly
possiblyもperhapsとほぼ同じで、それほど可能性が高くないときに使います。
possibly
実現の可能性はperhapsよりもpossiblyの方が若干低いイメージですが、そこまで大きな差はありません。
英語で可能性といえばpossibilityなので、なんだか可能性が高いように思ってしまいますが、実際には可能性はなくはないといった程度のニュアンスです。
probably
可能性が高いときに使うのがprobablyです。
probably
十中八九と訳されることもあるように、80%くらいの高確率で可能性があるときに使います。
名詞形probabilityは見込み・蓋然性という意味で、possibility同様、可能性を表す単語ですが、確実性はprobabilityの方が断然高いです。
確信度が高い時はPerhapsではなく、Probablyを使いましょう。
likely
確率がperhapsより高く、probablyより低いのが、likelyです。
likeといえば、~が好きという動詞を思い浮かべますが、この場合は~のように・~と類似のという形容詞からの派生語になります。類似性があるから見込みがある・ありそうだという意味になるわけです。
確率としては五分五分か、それよりも若干高いイメージです。
likely
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perhapsの使い方例文
いつもの英文にperhapsを挿入することで、微妙なニュアンスを伝えられるようになる場合があります。言いたいことをより的確に表すため、用法をチェックしてみてくださいね。
最後に、perhapsの使い方を例文とともに見ていきましょう。
1.もしかすると1週間後に雪が降るかもしれない。
Perhaps it will snow in a week.
文頭にperhapsを置いた例文です。snowが動詞として使われていますね。
in a weekはこの場合、1週間後という意味です。inといえば中なので、in a weekというと1週間以内なのでは?とつい考えてしまいますが、~以内の場合はwithinを使います。
注意したいのは起点です。例文のように現在を起点とした場合、1週間後はin a weekですが、起点が過去の場合、1週間後はa week laterとなります。ややこしいですが、違いがわかるととても便利なので、この機会に覚えてしまいましょう。
ちなみにlaterは現在が起点でも使えますが、その場合はa weekのような具体的な時間を伴わず、See you later.のようにlater単体で使います。
2.私は営業部へ異動するべきだろう。
Perhaps I should transfer to the sales department.
こちらも文頭にperhapsを置いて不確実な可能性を表現しています。
transferは異動するという意味です。カタカナ表記のトランスファーは日本では飛行機などの乗り換えという意味で使われることが多いと思いますが、英語では会社の部署異動の際にも使われます。
salesはセールス、departmentはデパートメントです。departmentには職場の部門や課という意味があります。セールスの部門なので営業部というわけですね。
また、英語では(デパートの)売り場という意味もあります。cosmetics departmentで化粧品売り場ですね。
デパート自体を表現するならdepartment storeです。
日本ではdepartment storeを略してデパートと呼びますが、これは和製英語ですのでご注意ください。
3.もしもよろしければ、私のお得意様を飲みに連れて行っていただけないでしょうか。
I was wondering if you could perhaps take my client for dinner.
敬語表現としてperhapsを使った例文です。
I was wondering if~は、もしよろしければ~していただけないでしょうか、という意味の敬語表現です。
動詞wonderには不思議に思う、思案するといった意味があり、wonderを使うことで依頼内容を積極的な要求ではなく、個人的な呟きレベルにトーンダウンさせているわけですね。
さらに過去進行形にすることで、かなり控えめで丁寧な言い回しになっています。
敬語のニュアンスを表すのにとても便利なフレーズなので、このまま覚えてしまいましょう。
お得意様はclientです。clientのカタカナ表記クライアントは日本語でも最近よく使われるようになりましたね。take my client for dinnerで、私の顧客を夕食に連れていくという意味です。アルコールや料理でもてなすという意味では、wine and dineという言い方もあります。文字通りwineはワイン、dineは食事をするです。wine and dine someoneで誰かをアルコールと料理でもてなす、誰かを接待するという意味になります。
4.受付には、おおよそ20名くらいの人がいました。
There were perhaps 20 people at the reception.
概算を意味するperhapsを使った例文です。receptionは受付です。カタカナ表記のレセプションは日本では歓迎会の意味で使われることが多いですが、英語では受付やホテルなどのフロントといった意味でも使われます。
5.その映画観たいの、ひょっとして?
You would like to watch the movie, perhaps?
相手の意向を尋ねるためにひょっとして、もしかしてという意味でperhapsが使われていますね。
would like to~は~したいという意味です。同じ意味の単語にwantがありますが、wantに比べると控えめな表現です。あなたは映画が見たいんだね⁉といった確信を持った言い方ではなく、確信はないけど映画見たいのかな?というニュアンスですね。
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まとめ
学生時代に覚えた簡単な英単語でも、その使い方をマスターすれば、さまざまな場面で使えることが多いものです。新しい単語を覚えるとともに、昔習った英単語も今一度おさらいしてみましょう。
英会話スクールや英会話サロンに参加している人ならレッスン中に単語の使い方についてネイティブ講師に聞いてみるといいでしょう。外出が難しい時にはオンライン英会話を活用するのも手です。
忙しくてなかなか時間が取れず独学したい人は、手持ちの英和辞典や英語教材とあわせて辞書アプリを活用しましょう。
スマホがあれば外出時にも検索できるため、ちょっとした空き時間を使って英語を勉強することができます。英辞郎on the WEB Proをはじめ無料版が用意されているものもあるので、一度使ってみるといいでしょう。
状況に合った英語表現を学びたいならテーマごとに教材を選ぶのがおすすめです。例えば『メール英語例文辞書』や『Weblio Email例文集』ならメールで使える言い回しをすぐに調べることができます。ジャンルごとに教材を用意しておけば、ピンポイントで活用できて便利です。
使える情報が見つかれば、単語リストなどにまとめておくと、復習しやすくなりますよ。
辞書を引くだけでなく、洋画を見たり洋書を読んだりして、生きた英語に触れていくことも大切です。
知らない単語が出てきたらその都度調べていけば、物語とともにマスターできるので記憶に残りやすいでしょう。
何を教材に選ぶべきか迷う人は多いですが、好みは人それぞれです。男性におすすめのものが女性は楽しめないとは限りません。自分が楽しめるものを選ぶのが英語学習を長続きさせるコツです。レビューを参考に自分の好きなジャンルの中から楽しめそうなものをチェックしてみてくださいね。簡単な英語から始めたい人は、子供向け英語絵本やアニメ映画の英語版を字幕で視聴するといいでしょう。
覚えなければと思うと、気持ちにブレーキがかかってしまいます。
楽しもうという気持ちで英語と向き合ってみてくださいね。