英語の助動詞11個をまとめて解説|ニュアンスの違いを理解して使い分けよう!
英語を使いこなす上で
鍵を握るのが、
普通の動詞に
色々な意味やニュアンスを
付け加えてくれる
「助動詞」です。
皆さんは助動詞について
どれだけ知っていますか?
また、学校では
同じ意味として習った助動詞
そのものの意味と、
言い換えた表現の
ニュアンスの違いについて、
ちゃんと理解できていますか?
今回の記事では、
よく使われる助動詞についての
紹介だけでなく、
言い換えた場合の表現との
ニュアンスの違いも
合わせて紹介します!
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助動詞の基本
そもそも助動詞とは、
文字通り「動詞」を
「助ける」ものです。
あまりにも
普通に使っているので
うっかり忘れがちですね。
一般動詞を用いた
普通の文章で疑問形や
否定形を作る際に
使用する「do」や
進行形や受動態を
作る際に使う「be」
なども
すべて助動詞の一つです。
基本的に助動詞は、
文章のメインとなる
動詞の直前に、
疑問文の場合は
文章の頭に置きます。
また、
メインの動詞は
主語や時制にかかわらず
基本的に原型を取ります。
ただし特殊なのが
助動詞の「be」で、
メインの動詞は
必ず分詞形(-ing/-ed)を
使います。
それぞれの助動詞について、
次から詳しく見ていきましょう!
Do(do/does/did)
疑問形・否定形をつくる
ネコは好きですか?
Do you like cats?
週末の予定はありません。
I don’t have plans for the weekend.
あの映画をみましたか?
Did you see the movie?
目覚まし時計の音が
聞こえませんでした。
I didn’t hear the alarm clock.
ちなみに、
現在でもイギリスでは
「have」を主語の前に置いて
疑問形を作ったり、
直後に「not」を付けて
否定形を作ることもあります。
車を持っていますか?
Have you a car?
その本は持っていません。
I haven’t received the book.
I have not received the book.
強調
肯定文や命令文の動詞の前に
「do」を置く事で、
文章のメインとなる動詞を
強調することができます。
私は心から
彼が無実だと信じています。
I believe that he is innocent.
そのニュースについて
ぜひもっと教えてください!
Please tell me more about the news!
何かがおきてるって
ちゃんと気づいていたわ。
I knew something was going on.
彼女がもし本当にやってきたら、
必ず電話してください。
If she does turn up,
be sure to call me.
Be(am/is/are/was/were)
先述の通り、
be動詞は
現在分詞(-ing)や
過去分詞(-ed)と
組み合わせることで、
文章にさまざまな意味を
付け加えることができます。
進行形を作る(be + -ing)
英語を勉強しています。
I am studying English.
彼はギターを弾いていましたか?
Was he playing the guitar?
彼らは何も疑ってはいませんでした。
They weren’t suspecting anything.
受動態を作る(be + -ed)
私はここに来るように
言われました。
I was told to come here.
目を離している隙に、
カバンを盗まれてしまいました。
My bag was stolen
while I was looking away.
(一時的に)
~のようにふるまって、
~みたいな真似をして
(be + being)
彼はいい人ぶっている。
(=今だけいい人になっている)
He is being a nice person.
社交辞令だったのですか?
(=一時的に礼儀正しく
対応していたのですか?)
Were you being polite?
~する予定だ
~しなければならない
~する運命である
(be + to do)
首相はその国を訪問する予定です。
The prime minister will visit that country.
あなたはここを
立ち去らなければいけません。
You have to leave.
彼らは二度と
会えない運命にありました。
They were never to meet again.
Can
~することが
(能力的に・技能的に)
できる
私たちにはできます!
We can do it!
あなたはこの曲を
弾く事ができますか?
Can you play this song?
仕事に集中することができません。
I can’t concentrate on my work.
I cannot concentrate on my work.
「~をすることができます」
という意味の「can」は、
「be able to」
という表現で
言い換えることができ、
意味はほぼ同じであると
学校ではならったのでは
ないでしょうか。
「can」は
何かをするための
技能や能力があり、
繰り返し行っても
問題なくできるという
場合に使用します。
対する「be able to」は
一時的に
可能な場合に使用します。
逆に言えば、
「今回はできる
できたけれど次回はわからない」
という場合は
「can」ではなく
「be able to」を使用します。
私は山の頂上まで(何度でも)
たどり着く事ができます。
I can make it to
the top of the mountain.
私は山の頂上まで(今回は)
たどり着く事ができます。
I am able to make it to
the top of the mountain.
また、
「英語を話せますか?」
と訊ねる時は
「Can you speak English?」
というフレーズを
使ってしまいがちですが、
「Do you speak English?」
と言う方がいいです。
というのも
「Can you ~」を使った場合、
「あなたには英語を話すだけの
能力がありますか?」
という風に聞こえてしまうため、
場合によっては
とても失礼な態度に
取られかねませんので
注意しましょう。
可能性を示唆する
午後4時にここに
来ることができますか?
Can you come over here at 4 pm?
彼女がここにいるはずがない。
(=彼女がここにいる可能性は存在しない)
She can’t be here.
許可
タスクが終わり次第、
部屋を出てもかまいません。
You can leave the room
when your finished.
ここで電話をかけてもいいですか?
Can I make a phone call here?
家の中でタバコを吸ってはいけません。
You cannot smoke inside the house.
Could
一般的には
「can」の過去形として
「~することができた」
という意味で
使われることが多い助動詞です。
~することが
(能力的に・技能的に)
できた
子供のころはとても
速く走ることができました。
I could run very fast
when I was a kid.
可能性の示唆
残業がなければそれまでに
かえってこれるかもしれません。
I could be back home by then
if I don’t have to do any overtime.
可能性を示す用法での
「can」と「could」の違いですが、
「can」は「理論上での可能性」
という
ニュアンスを持つのに対し、
「could」は
「現実的に考えた上での可能性」
というニュアンスを持ちます。
Will
未来形
明日買い物に行きます。
I will go shopping tomorrow.
英語の授業を受けますか?
Will you take the English class?
彼女はパーティに参加しません。
She won’t come to the party.
She will not come to the party.
未来形の「will」には
言い換え表現として
「be going to」
があります。
これらの表現の違いは
「will」が
「漠然とした予想・予定」
であるのに対し、
「be going to」は
「確信のある・明確な予定」
であるという違いがあります。
また、
「be do-ing」という
現在進行形も未来を示す
表現として使えますが、
この場合は
「確定した直近の予定」
となります。
その映画を観に行くつもりです。
(観に行くつもりは
あるが確定していない)
I will go see the film.
その映画を観に行く予定です。
(確実に観に行くつもりである)
I am going to go to see the film.
その映画を観に行きます。
(今から映画を観に行く)
I am going to see the film.
予想
明日の午後は雨が降るでしょう。
It will rain tomorrow afternoon.
彼は明日のディナーに
彼女を誘わないだろう。
He will not take her
to dinner tomorrow.
強い意志を示す
「will」という単語は
名詞として使う場合
「意思・決意」
という意味を持ちます。
そこから
「~をするつもりだ」
と強い意志を表現したい時に
使うこともできます。
会話で使う場合には、
「will」にアクセントを置いて
強く発音するようにすると、
より決意の程が伝わります。
私は(絶対に)
宇宙飛行士になるつもりです。
I will be an astronaut.
Would
「will」の過去形
彼は遅刻するだろうと私たちは思った。
We thought he would be late.
2年前に、彼女はアメリカの
大学に行くつもりだと言っていました。
Two years ago,
she said she would go to
a university in the US.
推測
彼は5時に職場を出るだろう。
He would leave the office at 5 pm.
謙虚さ、控えめな意思
それは間違っているのでは
ないかと思います。
I’d say it’s not true.
I would say it’s not true.
コーヒーをいただきたいです。
I would prefer a cup of coffee.
依頼する・提案する/申し出る
何かをお願いしたり、
提案する際には
必ず疑問形を取ります。
また、上にもあったように
「控えめな意思」を示すことから
丁寧な表現としても使われます。
窓を開けてくれませんか?
Would you open the window?
お茶かコーヒーはいかがですか?
Would you like some tea or coffee?
何かされたいことはありますか?
What would you like to do?
Must
強制、義務
今晩は遅くまで
仕事をしなければなりません。
I must work till late tonight.
会議に参加しなければなりませんか?
Must I join the meeting?
ここで煙草を
吸ってはいけません。
You must not smoke here.
強制や義務を意味する
「must」は
「have to」で
言い換えることができます。
「must」と
「have to」の違いを
上げるならば、
「must」は自分の意志で
「~しなければいけない」
と考えるのに対し、
「have to」は外的要因。
例えば、
締め切りがあるから、
などの理由によって
「~しなければならない」
と考えるという点です。
また、否定文の場合、
「must not」は
「~してはならない」
と強い禁止を示すのに対して、
「don’t have to」は
「~しなくてもいい」
という意味になりますので、
覚え間違いには
気をつけましょう。
強い確信
お金持ちになるのは
素敵なことに違いない。
It must be nice to be a millionaire.
その件について、
あなたは絶対に間違っている。
You must be wrong about that.
May
推量・可能性
大体50%くらいの確率で
こうなるだろう、
こうならないだろう、
という時に使います。
明日はいい天気に
なるかもしれない。
It may be nice weather tomorrow.
彼はパーティに来ることが
できないかもしれません。
He may not be able to come to the party.
「~かもしれない」
という意味の「may」は、
疑問文には使えません。
許可を表す
家に帰ってもいいですよ。
You may go home.
お名前を聞いてもよろしいですか?
May I have your name?
許可を表す「may」は
否定形の「may not」
としても使えます。
しかし、
とても硬い響きを持つため
法律関係の文章で
主に使用されます。
通常の会話などで
「~してはいけない」
と言いたい場合は
「must not」
が主に使われます。
明日ここに来てはいけません。
You may not come here tomorrow.
Might
推量・可能性
「~かもしれない」
という意味で使う場合、
「might」は「may」よりも
可能性が低い時
(50%以下の場合)に使います。
彼女はまだ
オフィスにいるかもしれません。
She might still be in the office.
もしかしたら
間に合わないかもしれません。
I might not make it in time.
許可を表す「may」の過去形
この用法が認められるのは、
文章全体の時制を
一致させる場合のみです。
独立した文の場合は、
「could」などで
代用する必要があります。
昨晩、彼女は映画を
観に行ってもいいよと
言ってくれました。
(時制の一致)
〇 She said
we might go to see the movie last night.
昨晩、私たちは映画を
観に行くことができました。
(独立した文のため)
× We might go to see
the movie last night.
昨晩、私たちは映画を
観に行くことができました。
(couldで代用している)
〇 We could have gone to see
the movie last night.
Should
義務・必要
お母さんのいう事を聞くべきです。
You should listen to your mother.
このバスに乗るべきですか?
Should I take this bus?
彼は夜更かしをするべきではない。
He should not stay up late.
「should」は
「ought to」で
言い換えることができます。
意味的には同じですが、
「ought to」の方が
「should」よりも強いです。
推量
10分ほどかかるでしょう。
It should take about 10 minutes.
何も問題はないはずだ。
There shouldn’t be any problem.
Shall
~します
一人称単数(I)と
一人称複数(we)に限り、
未来形や決意を表す
「will」の言い換えとして
使うことができます。
基本的にアメリカ英語では
主に「will」を使い、
「shall」はイギリス英語で
丁寧に話したい時に使われます。
上司にこの件について
伝えるつもりです。
I shall tell the boss about this issue.
子供たちを幼稚園に
迎えに行きましょうか?
Shall I pick up the kids at kindergarten?
私たちは10時にそこにいます。
We shall be there at 10 o’clock.
「Shall we ~?」は
「Let’s」
「Let us」を
丁寧にした言い方で、
誰かを誘う時に使います。
ディナーに出かけませんか?
Shall we go out for dinner?
踊りませんか?
Shall we dance?
助動詞をマスターしてより自然な英語を使おう!のまとめ
今回ご紹介したのは
助動詞の中でも本当に基本的で
よく使われるものです。
また言い換え表現と
助動詞とのニュアンスの
違いについては、
学校ではあまり深く
言及されないため、
なんとなく使っていた
という人もいるのでは
ないでしょうか。
細かいこととは言え、
伝えたい内容によって
きちんと使い分けることで、
よりネイティブらしい
英語になります。
使い方自体も難しくもないので、
まずはどんどん使って
慣れていきましょう!