レディーファーストの起源は女性を盾にしたこと?本来の意味や由来を紹介

レディーファースト 英語 起源 意味 由来
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男性が女性にそっと手を差し伸べ、車や客船から降りるのをエスコート。

男性が女性に優しく振る舞うレディーファーストは、外国では日常的に行われている習慣です。ところで、レディーファーストという言葉の起源には、女性への優しさとは裏腹に意外な意味が隠されていることをご存じでしょうか。
この記事では、レディーファーストの本来の意味や起源を詳しくご紹介します。

レディーファーストとは

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ここでは、レディーファーストの英語表記やレディーファーストが現代ではどのような意味で使われているのか、そしてレディーファースト本来の意味を解説します。

英語表記はlady firstじゃない!

レディーファーストは、英語でlady firstではなくladies firstと複数形で表記します。女性が1人の場合も複数形になるので注意しましょう。

レディーファースト
ladies first

現在のレディーファーストの意味

現在のレディーファーストは男性が女性を優先するマナーを意味します。
では、どのような行動がレディーファーストなのでしょうか。
代表的な場面を5つご紹介します。

①男性が車道側を歩く
女性と道を歩くとき、男性が車道側を歩くのはレディーファーストです。車道側を歩くことは、車の事故やひったくり、雨の日の水跳ねで服が汚れるなど、さまざまなリスクが考えられます。男性が女性を万が一の危険から守ることは、レディーファーストの基本ですね。

②女性の重い荷物を持つ
女性が持っている重い荷物を男性が持つこともレディーファーストです。女性が大きめのバッグや買い物袋を重そうに持っていたら、貸してといって、さっと荷物を引き取りましょう。ヒールを履いていたら、余計に重い荷物を持つのはしんどいはずです。
なお、小さなバッグやポーチは、コーディネートの一部として女性が取り入れている可能性があるため、持つ必要はありません。まだ知り合って間もない段階なら、お財布やスマホの入っているバッグやポーチを持とうとするとあやしまれる可能性もあります。

③タクシーは男性が先に乗る
タクシーを利用する場合、男性が先に乗ることがレディーファーストです。女性が先に乗り込んでしまうと、タクシーに連れ去られる可能性もなきにしもあらずだからです。

また、女性が先に乗ると男性が乗り込むために席を奥に移動しなければなりません。スカートやワンピースだと、めくれないように女性は気を遣うことになります。
そのため、男性が先に乗り、女性にそっと手を差し伸べ、優しく迎え入れましょう。

④エレベーターは男性が先に乗り、後から降りる
エレベーターでは、男性が先に乗り込み、後から降りるのがレディーファーストです。男性が先に乗り、ドアを開けておけば、女性がドアに挟まれる心配もないですね。
また、降りる時もドアをおさえて、女性が降りたことを確認してから降りましょう。エレベーターが混んでいる場合などは別にして、目的の階でドアが開いたからと女性を差し置いてさっさとエレベーターから降りるのは言語道断です。

⑤歩くペースを合わせる
女性の歩く速さに合わせてゆっくりと歩くこともレディーファーストです。女性は男性の歩く速さに付いていけず、無理にあわせて疲れてしまうことが多いです。特に、女性がヒールを履いている場合は、歩きにくく疲れやすいため、必要に応じて休憩を挟みましょう。女性の足元まで気遣いができると、女性からの好感度も上がります。

本来の意味は逆だった!

現在のレディーファーストは、男性が女性を優遇するという意味で使われています。
しかし、本来は淑女が男性をたてるという反対の意味で使われていました。昔のヨーロッパは男性中心の社会だったので、上流階級に生まれた女性は、男性をたててこそ理想の淑女という考えのもと、淑女となるためのマナーを学んでいたのです。このマナー教育の内容こそが、本来のレディーファーストの意味です。

このマナー教育の内容は以下のようなものでした。
・女性は男性より早く起床して身支度を済ませ、出迎えること
・食事の時は女性が先に席に着き男性を出迎え、男性より先に食べ終え、席を立つこと
・玄関ホールには女性が先に入り、男性を迎えること

デマだと願いたい!諸説あるレディーファーストの起源と由来

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レディーファーストの起源や由来は諸説ありますが、デマであってほしい内容ばかりです。
ここでは代表的なものをご紹介します。

女性を盾や毒見役にした

女性を優先するというのは現在のレディーファーストの基本ですが、それは男性が自分の身を守るために女性を盾にしていたことが起源という説があります。
レディーファーストという言葉が使われるようになったのは中世ヨーロッパで、この頃の女性の地位は低いものでした。
そのため、男性の命を優先すべく、乗り物に女性を先に乗せて中に暗殺者がいないか確認したり、毒見役として食事を先に食べさせたりしていたというのです。

これはさすがに事実である可能性は低いようですが、戦争のさなか、男性が女性を先に歩かせて、盾そのものにしていたという説もあるそうです。
これがレディーファーストの起源だとするとなんとも恐ろしい話ですね。

女性を窓からの汚物避けにした

現在のレディーファーストのひとつに車道側は男性が歩くというものがあります。これは男性が自分に汚物がかからないように女性を利用していたことから来ているという説もあるんです。
中世ヨーロッパの頃は、下水設備が整っておらず、一般家庭ではトイレとしておまるのようなものを利用していました。そして、溜まった汚物をなんと窓から道へ投げ捨てていたというのです。
そのため、男性は汚物で自分の衣服が汚れないようにと、女性に建物側を歩かせて、汚物がかからないようにしていたとされています。

ちなみに、ハイヒールはもともと、雨の日に道でぬるぬるになった汚物が服の裾に付くのを避けるために男性が履いていたそうです。

地位を狙って女性に媚びた

ほかの説とは角度が違うのが、男性が地位を得るために女性に取り入ったことからという説です。
中世ヨーロッパ時代、上流階級では長男が跡取りになると決められていました。そのため、次男や三男が地位を得るべく取った方法が、戦争で功績を上げること、そして貴族の女性に気に入られることだったのです。

独身の女性だけではなく、未亡人や主君の妻にまで媚びを売り、取り入って、のし上がろうとしたのがレディーファーストの起源だといわれているのです。

なお、騎士階級の男性の行動指針は騎士道によって定められていましたが、その中に騎士は女性を守らなければいけないというものがあります。
次男や三男はこの騎士道精神に基づいて女性に接していたとも考えられますが、実のところはどうだったのでしょうね。

事実か否かはともかく、どの説も女性を利用するという点は共通しています。
海外のスマートなレディーファーストに触れると感激するものですが、女性に対するひどい扱いが起源だったかもしれないと考えると、なんともいえない気分になりますね。
 
 
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海外のレディーファースト事情

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国によって、言語や文化が違うようにレディーファースト事情もさまざまです。
ここでは、海外のレディーファーストがどのようなものかを紹介します。

エスコートがスマート!ヨーロッパ紳士

イタリアやドイツ、イギリスなどのヨーロッパ紳士は、押しつけがましくないエスコートをしてくれると評判です。個人旅行や旅行会社のツアーで訪れている女性観光客も、スマートにエスコート。大きなスーツケースを運ぶ女性に手を差し伸べる男性の姿はよく見られる光景だそうです。自然なレディーファーストに感動してしまうかもしれません。

ジェントルマンな南米男性

南米も幼い頃からレディーファーストが習慣になっているそう。男性がドアを開けるのはもちろんのこと、エレベーターやエスカレーターもレディーファーストのようです。

レディーファーストを超える台湾男性

台湾の男性は、女性への思いやりが強く、とにかく優しいそうです。デートのときは彼女を送り迎えするのは当然のこと、なんでもない日のプレゼントもよくするようです。
彼女ではない女性にもお金は出させないそうで、これは早々ないのではないでしょうか。

重い荷物を持つようなレディーファーストは常識!女性が喜ぶならなんでもするという、レディーファーストを超えるスタンスの男性が多いそうです。

アメリカの職場は男女平等を重視

レディーファーストが伝統的なマナーとして根付いているアメリカですが、これは日常生活での話です。日本よりも雇用格差の少ないアメリカにおいて、ビジネスシーンでのレディーファーストは、そぐわない習慣へと変化してきています。特に、ジェンダー間で差を付けられることを嫌悪するフェミニストとビジネスで接する場合は、気をつけなければいけません。良かれと思ってのレディーファーストが相手を不快にさせ、ビジネスが滞る可能性もあるからです。外国だからといって、どんなときもレディーファーストが好まれるわけではない時代なのです。

海外でも上司や社長など役職が上の人たちを優先するのは日本と変わりません。TPOを考慮してレディーファーストを実践しましょう。

レディーファーストに代わる表現

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たとえば、女性に対して先にエレベーターに乗ってくださいと言いたいとき。
Ladies firstと言っても間違いではないのですが、今の時代はジェンダーフリーな表現のAfter you(お先にどうぞ)を使うのが好ましいです。

お先にどうぞ
After you.

After youは直訳するとあなたの後にとなるだけに、謙虚なニュアンスがあります。

After youと同じ意味で使える表現には、
Please

Go ahead

You first

といったものがあります。
これらはややカジュアルなニュアンスです。

after youの使い方

after youの具体的な使い方を見てみましょう。

私たちは同時にジャムに手を伸ばしたが、彼はお先にどうぞと言った。
We reached for the jam at the same time but he said, “After you.”

この例文の場合、I’lI use the jam after you(あなたの後にジャムを使います)のI’lI use the jamが略されている意味合いになりますね。

ドアをおさえてくれてありがとう。
Thank you for holding the door for me.

どういたしまして。お先にどうぞ。
You are welcome. After you.

こちらはI’ll go after you(あなたの後に行きます)のI’ll go が略されていると考えられますね。
 
 
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レディーファーストではない日本の文化

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欧米などでは当たり前の習慣として根付いているレディーファーストですが、なぜ日本ではあまり定着していないのでしょうか。

これには、日本の文化的背景にある日本人男性の隠れた優しさが関係しているようです。

「女性は男性の3歩後ろを歩くべき」の理由

日本には、女性は男性の3歩後ろを歩くべきという昔からの考えがあります。
この意味について、女性は男性より前に出てはダメで、男性の後を黙ってついていくべきだというような男性優位のニュアンスで捉えている人は多いでしょう。
ですが、本当のところは女性を危険から守るためだという説があるのです。
武士の時代、万が一女性に危険が及んでも、男性が女性の前を歩いていれば敵から守ることができると考えていたというのです。
敵に応援が来ても女性を逃がすことができるのもあり、女性は3歩後ろを歩くようにしていたというわけですね。

ちなみに、女性は男性の三歩後ろではなく三尺後ろを歩くものだったという説もあります。武士の持つ刀の長さと腕の長さを合わせると三尺程度で、刀を抜いても後ろの女性を傷つけないからというわけです。
これが本当なら、女性優先のレディーファーストではないながら、女性を守るという男気が感じられますよね。

レディーファーストの履き違えに注意

時代は変わり、女性を大切にしているという意志を表すために、レディーファーストを実行しようとする男性は日本にも増えました。ですが、日本の文化的に俺について来いタイプが多いからなのか、慣れないレディーファーストしようとして、履き違えている男性もいます。

日本人男性が犯しやすい間違ったレディーファーストの例は以下です。

①女性に任せっきりなレディーファースト
・デートの場所や食べたいものなど何でも決めていいよと丸投げする
・そうだねと話を合わせるだけで自分の意見を言わない

なんでもかんでも女性に判断をゆだねるのはレディーファーストではありません。良かれと思って女性に選択を任せていても、物事を自分で決められない頼りない男性と思われる可能性があります。

②過度なレディーファースト
・小さなバッグまで持とうとする
・高級ホテルのレストランでもないのに女性が座る時にイスを引く

仰々しいとも思えるレディーファーストは、女性を居心地悪くさせる可能性があります。ありがた迷惑にならないよう、さじ加減ができるようになりましょう。

まとめ

レディーファースト 英語 起源 意味 由来

この記事では、レディーファーストの意味や由来を解説しました。日本ではまだまだレディーファーストが定着していないため、海外旅行先でレディーファーストに遭遇すると、びっくりすることもあるでしょう。

アメリカではレディーファーストだけでなく、お年寄りや子供にも優しく声をかけて助ける習慣が広く浸透しているようです。どんな場面でも、誰に対しても思いやりを持った行動ができるようになりたいですね。

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