make upの6つの意味を徹底解説!日本人が間違えやすいメイクの英語やそのまま使えるお役立ち表現
make upという英語を見て、あなたはまず何を思い浮かべますか?化粧をするという意味のメイクアップを連想する人も多いでしょう。
そのため、日本人の英語学習者は
I make up every morning.(私は毎朝メイクアップする。)や、
Your make today looks nice.(君の今日のメイク、良いね。)
という誤った表現を使いがちです。
これらの英語フレーズの何が間違っているのでしょうか。
またmake upには他にも意外な意味が含まれています。
今回はmake upという句動詞(動詞+副詞や動詞+前置詞という構成で成り立つ熟語)に注目し、伝えたい内容に応じて使い分けができるよう解説します。
また後半では、化粧のメイクアップの正しい英語表現も学習していきましょう。
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make upの6つの意味と使い方
make upはセットで記憶するべきイディオムで、作るを表すmakeを使っていますが、辞書に載っているmake upには全く異なる意味が含まれます。
またmakeとupの間に別の語を入れたり、make upの後に決まった前置詞などを入れることで、定形表現にもなります。これらを例文と一緒に勉強していきましょう。
発音については、makeもupも基礎単語なので難しくありませんが、英語の発音に近づけるためには、メイカップのようにkeとuを繋げて言うと良いです。
仲直りをする
〜と仲直りをするはmake up with〜となります。より仲直りの意味に近いmake peace with〜(直訳は〜と平和を作る)と言うこともできます。
例1)
キスして仲直りしようよ。
Let’s kiss and make up.
※恋人同士がケンカした時に使われるチャーミングな言い回しです。ミュージカル映画パリの恋人の劇中で歌われる曲のタイトルにもなっています。
例2)
私はいまだにパートナーと仲直りしていない。
I still haven’t made up with my partner.
埋め合わせる
何かに失敗したり相手に迷惑をかけたことをカバーする時や埋め合わせる時の表現がmake upです。
友達との待ち合わせをドタキャンしたなど、主に日々の生活のちょっとしたことに対して使われます。ビジネスシーンなどのフォーマルな場面では、make upの代わりにcompensate(補償する)が好まれます。
例1)
今度、埋め合わせするね。
I will make it up next time.
※この例文のitは、前の文脈で既に述べている実際に起きた何かを意味します。
上記はmakeとupの間にit(目的語)を入れていますが、目的語を後に持ってきてI will make up for it.と書き換えることもできます。
例2)
来週数学の追試を受けなければなりません。
I will have to make up my math test next week.
※make up a testは、主にアメリカで用いられる言い回しです。
テストを埋め合わせる(完全に近づくように補う)というニュアンスで考えると、追試を受けるという意味がつかめてきます。
作り上げる
makeとほぼ同義語ですが、より創作に近い意味合いで、大勢で何かを作り上げる時などに多く使われます。
また、言い訳を作る、つまり言い訳するといったネガティブなシーンでも使われます。
例1)
この芸術作品は多くの有名な画家により作り上げられた。
This artwork was made up by a lot of famous painters.
※artworkは、絵画、彫刻などの美術作品の総称です。
artのみの場合、作品というよりは芸術そのものを指します。
例2)
言い訳するのは止めなさい。
Don’t make up excuses.
構成する
全体の〜パーセントを占める、メンバーが〜人で構成されている、などと言いたい時に便利な表現です。
例1)
このオーケストラは80人の演奏家で構成されている。
This orchestra is made up of eighty players.
※上の例のように受け身で使う場合は、前置詞ofを付けましょう。
make upの類義語でconsist(〜で構成される)という単語があり、この動詞はMy family consists of seven members.(私の家族は7人です。)のように用いられます。
このconsist ofと同じofを使うと覚えておきましょう。
例2)
そのクラスでは女子が40パーセントを占める。
Girls make up 40% of the classroom.
部屋を片付けて整える
海外のホテルに滞在すると、
Make Up Room(部屋を掃除してください)と
Do not Disturb(起こさないでください/入らないでください)
という2種類の札をよく見かけます。
このMake Up Roomはただ掃除するだけでなく、アメニティー類を交換するなど、部屋を元通り使える状態に整える、準備するというニュアンスです。
もし口頭で掃除をお願いしたい場合は
Make up my room, please.(部屋の掃除をお願いします。)と、
ホテルスタッフにひと言伝えれば大丈夫です。
make up one’s mindで決心する
決心する、決めるという英単語で有名なのはdecideですが、このmake up one’s mindはカジュアルに使える慣用句で、海外ドラマや英語の日常会話でもよく耳にします。
mindは心や精神の意味ですが、心を作り上げるという直訳で考えるよりは、決心する/決断する=make up one’s mindという1フレーズで覚えてしまいましょう。
one’sの部分には人称代名詞の所有格が入るので、make up your mindのような形になります。
よりフォーマルに言いたい場合は、決断を表す名詞decisionを使ったmake a decisionが便利です。
例1)
彼はまだ彼女と結婚する決心がついていません。
He has not made up his mind to marry her yet.
※〜と結婚すると言いたい時、marry with〜と間違えてしまう人が多いです。
私と結婚してくれませんか?という有名な英語Will you marry me?にも前置詞は付いていませんね。
このように目的語がいきなり来る理由は、marryという単語自体が〜の夫(妻)になるという意味を持つためです。
もし外国人の友人が結婚したら、あなたは英語でどんな言葉を贈りますか?そんな時に役立つ記事はこちら。
例2)
何を注文したらいいか決められない。
I can’t make up my mind what to order.
※what、which、where、when、howなどの疑問詞+to+動詞の文型は、〜べきという言葉を補って考えると分かりやすいです。
where to go(どこへ行くべきか)、
how to cook(どうやって料理するべきか)、
which to choose(何を選ぶべきか)
といった形です。
化粧は英語で何?基本を2つ覚えればOK
化粧の意味でのメイクアップは英語にも同じ発音の用語があり、makeとupを繋げたmakeupという1語で表現できます。
makeupはアメリカ英語で、make-upとハイフンを入れたものがイギリス英語です。
日本でも、make-upというロックバンドが有名になったのが記憶にある人もいるかもしれません。
では、このmakeupは動詞でしょうか?
make自体が動詞なので、同じく動詞と思われがちですが、正解は名詞です。
I make up every morning.(私は毎朝メイクアップする。)が間違いなのはこの理由からです。
makeupを名詞と考えると、先程のYour make today looks nice.(君の今日のメイク、良いね。)はYour makeup today looks nice.とすれば正しい文になります。
ではメイクをする、メイクアップするを意味するお決まりの言い方を見てみましょう。
英語では服や靴などと同様、身につけるものという括りで考えてみてください。
化粧する
put on makeup
例)
エマはそのパーティーに参加するために化粧をした。
Emma put on makeup to attend the party.
※前置詞のonを忘れないために、何かを身につける際にputを使う時は、put onとセットで覚えましょう。洋服を着る時もput on a jacket(ジャケットを着る)のように言います。
また動詞putは過去形、過去分詞形ともに形が変わらずputになります。
「参加する」の英語を上手に使い分けられますか?attendを含む頻出表現はこちら。
化粧する
wear makeup
例)
オリビアはあたかも化粧をしているように見える。
Olivia looks as if she is wearing makeup.
※まるで〜であるかのようにを表すas if〜は、やや硬めの熟語ですが日常会話でもよく使われます。It looks as if〜やIt seems as if〜で、〜のように見えるという意味になります。
例文の後半部分が、日本語訳に忠実にbe wearing makeupと現在進行形になっていますが、すでに化粧をしている状態でもあるので、〜as if she wears make-upでも問題ありません。
makeup(make-up)を使った化粧をするという英語は、上記2つを覚えておけば十分です。あとは実際に会話に組み込むなどして、これらの表現パターンを自分のものにしていってくださいね。
また、少し余談になりますが、すっぴんやノーメイクは英語でno makeやno make upではありません。
これは完全に和製カタカナ英語なので、すっぴんの状態を説明したい場合、否定文にして下記のように言ってみましょう。
今日は一日中家にいたので、化粧をしなかった。
I did not wear makeup today, because I was at home all day.
ちなみに、化粧を落とすは、飛行機の離陸という意味も持つtake offを使った、take off makeup、もしくはremove makeupで表現できます。
例)
私は化粧を落とすために、このクレンジングオイルを使います。
I use this cleansing oil to remove my makeup.
まとめ
この記事では、熟語のmake upに焦点を当てて学習しました。いかがでしたか?
今回見てきた中でも特に、
make up with〜(〜と仲直りする)、
make up one’s mind(決心する)、
make it up(埋め合わせる)
は優先して身につけたい表現です。
このmake upに限らず英語の熟語やイディオムは、ただ暗記するだけでなくそれらを実践英会話で使う事に意義があります。
机上の学習ももちろん大切ですが、上達への近道はやはり英会話です。始めは戸惑いを感じるかもしれませんが、身振り手振りを交えながら、自分の言葉で説明する練習を少しずつ続けてみましょう。
今の時代は留学だけが英語力アップの選択肢ではなく、オンライン英会話でも簡単に世界中と繋がる事ができます。
無理をする必要はないので、英語ぷらすのサイトも参考にしながら、自分のペースでぜひコツコツ英語学習を続けてくださいね。