だから(なので)は英語で?「そして」「そのため」など会話で使える接続詞10選
だから、〜だからという表現は日本語で、したがって、〜なので、そのため、などの類義語で代替できます。英語も同じで様々な言い回しがあり、カジュアルかフォーマルか、口語か文章かなどで使い分けられています。つい多用してしまいがちなのはsoですが、この記事ではso以外の表現も例文とともに説明しています。
場面に応じて英語のだからをスマートに使いこなせるよう、一緒に学習してきましょう!
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日常会話で使うカジュアルな表現4選
so
so |
発音記号:sóu |
カタカナ読み(発音の目安):ソォゥ |
口をすぼめて母音をオゥとしっかり発音しましょう。
文章の中で原因や理由を前半に述べる際、その後に続く接続詞として使われます。日常英会話表現ですが、使い過ぎると相手にやや幼稚な印象を与えてしまうので注意が必要です。例文を見てみましょう。
今日は給料日だから、飲みに行こう!
Today is our payday, so let’s go for a drink!
両親は私に好きなことをやらせてくれた。だから私も自分の子供に同じようにしてあげたい。
My parents let me do what I wanted to do, so I’d like to do the same to my child.
辞書がボロボロだから、そろそろ新しいのを買わなくちゃ。
My dictionary is in bad condition, so I will have to buy a new one sometime soon.
so that(目的を表すso that構文ではない)
so thatと聞いて大半の人が思い浮かべるのは、
マイクはお金を貯めるために毎日一生懸命働いている。
Mike is working hard everyday so that he can save money.
のように、中学英語で学習したso thatの後に目的を持ってくる用法ではないでしょうか。実は、前後の節の因果関係を表す接続語としてもso thatは使えます。その際、必ず,(コンマ)を前に置くことが大切です。コンマがあるかないかで意味が通じない英語になってしまう可能性があります。
体調が悪かったので早退した。
I was under the weather, so that I left early.
※体調不良を表す英語でネイティブがよく使うのが、このbe under the weatherやfeel under the weatherです。
他にもin bad shapeやnot feeling wellなど色々な言い回しがあるので、いざという時のために覚えておくと便利です。
医学部志望なので、理科と数学の勉強は避けて通れない。
I’m trying to get into the medical faculty, so that I have no choice but to study Science and Math.
that’s why〜
soと同様、前に原因や根拠を持ってきて、that’s whyの後に結論を示します。that’s the reason whyが簡略化されたもので、soと同じ、もしくはそれ以上にカジュアルな表現です。
私には留学したい夢があります。だから来月から英会話スクールに通う予定です。
I have a dream to study abroad, that’s why I have a plan to join an English conversation school from next month.
職場の人間関係に疲れたんだ。だからしばらく休みを取ることにしたよ。
I was tired of the relationship in my workplace, that’s why I decided to take a vacation for a while.
because
because |
発音記号:bikɔ’ːz, -kʌ’z |
カタカナ読み(発音の目安):ビィコォーズ , カァズ |
広く知られている接続詞の1つですが、soやthat’s why〜と大きく異なるのが、becauseの後に原因を述べる文が来る点です。会話だけでなく、一般的な内容のメールなどでは問題なく使うことができます。
無料体験レッスンが今週末で終わるので、早めに英会話教室を申し込まなければいけない。
I have to sign up for an English conversation class as soon as possible because they will provide a free trial lesson until this weekend.
なお、文法的には間違いではありませんが、通常becauseを文頭に使う事は好まれません。その理由は、英語という言語が持つ性質にあります。英語は、古い(相手が知っている)情報を文の前半に、新しい(相手が知らない)情報を文の後半に置く傾向があり、内容に注目してもらうためのテクニックの1つです。
実はbecauseの後に続く節は、後者の相手が知らない(であろう)情報を原則として含みます。
【良い例】
トムはいつも人の悪口ばかり言うから好きになれない。
I do not like Tom because he is always bad-mouthing others.
※会話の相手がトムの性格について知らないという前提があります。
【あまり良くない例】
Because Tom is always bad-mouthing others, I do not like him.
英語の接続詞についてもっと知りたい場合は、こちらの記事がおすすめです。
論文やビジネスメールで使えるtherefore、thus、hence
therefore:ゆえに / したがって / よって
therefore |
発音記号:ðéərfɔ`ːr |
カタカナ読み(発音の目安):ゼェア(ル)フォー(ル) |
有声音のthは、舌の先を上下の歯で軽く挟み、声帯を鳴らしてズと発するイメージで声を出します。下記に紹介するthusの語頭も同様の発音です。
会話で使えない事はないですが、どちらかと言うとビジネス英会話向けです。soやbecauseと比べるとフォーマルなので、親しい人と話す時は使わないと考えて問題ありません。
thereforeは文頭でも文中でも使うことができ、後ろに,(コンマ)をつけるのがルールです。
明日の会議には大勢の人が集まるので、参加者一覧をまとめてください。
There will be a lot of people in tomorrow’s meeting. Therefore, please make a list of all the participants.
thus:そのような訳で / したがって / そのため
thus |
発音記号:ðʌ’s |
カタカナ読み(発音の目安):ザァス |
thereforeよりもさらにフォーマルな表現で、通常は学術論文や会社間のメール上でしか見かけません。原因となる事柄を先に説明し、その後にそこから導かれる結論を述べます。基本的にthusを文中で使う場合は前に:(コロン)、;(セミコロン)、もしくはandを加えます。
大志ある才能と勤勉さの前にここより先は進入禁止の柵は立てられない。
The barriers are not erected which can say to aspiring talents and industry, ‘Thus far and no farther.’
(※ベートーヴェンの名言)
hence:そのような訳で / したがって / そのため
hence |
発音記号:héns |
カタカナ読み(発音の目安):ヘェンス |
表現の硬さの度合いはthusと同じで、会話では一切使われることはありません。同じ文章内でthereforeやthusを既に何回か入れてしまった場合、henceを使うと繰り返しを避けることができて全体にリズムができます。
近年は経済的にゆとりがない子供がたくさんいる。そのため大学進学率が下がっている。
In recent years there are lots of children from low income family. Hence enrolment rate of university is going down.
英語で論文やビジネスメールを作成する人には、こちらの記事も役に立ちます。
場面を問わず使える表現3選
and
そして、それからなど、前の事がらに後の事がらを付け加える、添加のイメージが先行しやすいandですが、だからのように、順接(前の事柄が原因になり、後の事柄が結論付けられる)の接続表現としても使えます。soを使い過ぎているなと感じたら、積極的にandを取り入れると良いでしょう。
今朝は寝坊して、仕事に遅刻した。
I overslept this morning, and I was late for work.
andを使っても、寝坊が原因で遅刻したという因果関係が十分見えてきます。
sinceとas
先にbecauseの文頭使用はなるべく避けよういう説明をしましたが、今回のasとsinceは文頭に入ることが多いです。その理由はbecauseとは反対に、この2語の後に続く節は、既に相手が知っている事実や情報であるためです。もしこんがらがってしまったら、下記の例文を読む前に、先に解説したbecauseの見出しに戻って復習してくださいね。
トムはいつも人の悪口ばかり言っていて好きになれない。
Since Tom is always bad-mouthing others, I do not like him.
As Tom is always bad-mouthing others, I do not like him.
※会話の相手と、トムの性格について共通認識があるパターンです。
その他のだからを使った関連表現
だから〜か!
例えばあなたが知人宅で料理をふるまわれ、素人離れしたその味に驚いたとします。後人なって料理を作ってくれた人が元シェフだと知った際、思わずあ〜、だからか!と言いますよね。こんな時、どんな英語で言えると思いますか?実は先に勉強した言い回しを使って、とてもシンプルに表現できます。
あ〜だからか!道理で料理がすごく美味しかった訳だ。
That’s why! The food was absolutely delicious.
感情が込められているので、だから料理が美味しかったのか!という様に長い一文にはならず、That’s why!で一度区切って、その後にその感情を引き起こすもととなった事実を付け加えます。日本語でも思わず言葉を発する時は、大体短文になりますよね。もう1つ例文を見てみましょう。
子:ママ、今日はなんかオシャレしてるけどどこか行くの?
Mom, you are all dressed up today! Are you going out?
母:今日は結婚記念日だから、今夜パパと特別なデートへ行くのよ。
Today is our wedding anniversary and we are going on a special date tonight.
子:あ〜、だからか!
Ahh, that’s why!
せっかくだから(せっかく〜だから)
この言い方には2パターンあります。まず1つ目がThat’s kind of you.(意味:せっかくだから…。)
例えばお茶を飲んでいかないか、泊まっていかないか、など何か提案や誘いを受けた時に、
どちらかと言うと最初は遠慮するのが日本人にとって美徳のように思われがちですが、もし誘いに乗りたいのであれば、ご親切にどうもという気持ちが含まれるこのフレーズを是非使ってみてください。
もう1つはSince…, might as wellのセットです。せっかくには、わざわざ〜したからというニュアンスもありますが、これを上手く伝えられるのがこの表現です。なお、本記事内でのsinceは順接の接続表現ですが、since単体でもせっかくだからという意味としても使えます。
せっかくディズニーランドへ来たから、ミッキーと写真を取ろう!
Since we are here in Disneyland, might as well take a photo with Mickey Mouse!
せっかく日本に来たから、できるだけ多くの場所に行ってみてね。
Since you came all the way to Japan, might as well visit lots of places as possible.
この例文で使われているall the way toは熟語で〜まではるばるという意味合いが含まれます。また、この構文にはsinceを入れないパターンもあります。
せっかくだからクリスマスケーキを予約します。
I might as well reserve a christmas cake.
せっかくだから楽しんでね!
You might as well enjoy yourself!
〜した方がいいよという提案を表す助動詞shouldを覚えていますか。shouldはやや強い表現なので、もっと丁寧に、そして控えめに言いたい時にこのmight as wellは便利な表現です。
might as well〜の類義語にmight want to〜があります。should〜を使うと〜すべきというニュアンスが強調され、場合によっては相手に不快感を与えてしまいますが、代わりにmight want to〜を選ぶと柔らかい印象になります。mightという英単語は相手の意思を尊重しますよ、という姿勢を伝えたい時に便利なのですね。ちなみに、本題からは少し逸れますが〜しない方がいいよ、と控えめに言いたい時はmight not want to〜もしくはhad better not〜となります。notの位置とtoを付けるか付けないかがポイントです。
だから何?
日本語でも、あまり言われて気持ちの良い言葉ではありませんが、英語でもやや煽っている印象が伝わります。逆に相手を励ます時にも使えます。
So what?がだから何?の英語表現です。この言葉の裏にはNot a big deal.(大したことないよ)や、It doesn’t matter to me.(私には関係ないわ)、What is your point?(あなたのポイントは何?→あなたは何が言いたいの?)などの気持ちが込められています。例文を見ると使い方のイメージが掴めますよ。
妻:なんでそんな高い腕時計買ったの!
How come you bought such a expensive watch!
夫:だから何?自分の給料を自分で使って何が悪い?
So what? What’s wrong with using my own salary?
弟:テストで最悪な点取っちゃった…。
I got a terrible score on my test.
兄:だから何?次があるさ!
So what? There’s always next time.
〜だからといって
2つの慣用句を覚えましょう。
まずはdoesn’t (always) mean〜です。直訳すると〜を意味しない、となりますが、その前に示された事柄は、後に述べる事柄を肯定する事にならない、つまり〜だからと言って〜ない、という意味になります。やや皮肉っぽくも聞こえてしまうので使う相手には注意が必要です。
海外旅行によく行くからといって、英語が上手とは限らない。
Traveling overseas often doesn’t mean the person is fluent in English.
安いからと言って品質が悪いわけではない。
CHEAP does not mean bad quality.
もう1つはjust because(もしくはbecause)で、doesn’t meanと一緒に用いられることが多いです。否定文+just because+原因、もしくはjust because+原因+否定文の語順となります。
良い大学を出たからと言って完璧なわけではない。
Just because you graduated from good university doesn’t mean that you are perfect.
まとめ
だから(〜だから)のような順接の表現は、易しいようで結構奥が深いです。
それぞれの語彙を単体で覚えるのはあまり難しくないですが、それだけでは意味がないので、文頭に入れるか文中に入れるか、原因や理由部分を前に置くか後ろに置くかなど、ぜひ自身で文を組み立てる練習をしてみてください。
千里の道も一歩から(A journey of a thousand miles begins with a single step.)、そして継続は力なり(Persistence pays off.)です。日々の小さな積み重ねは決して無駄になりません。
あまり肩肘張らずに、自分に合う勉強法を模索しながら、楽しく英語学習を続けてくださいね。