「危険」を英語で知らせたい!dangerousだけじゃない8単語を使い分け
混ぜるな危険!
世界で孤立する危険がある
危険な賭けにでる
一口に危険と言っても、生命に危害が及ぶ危ない状況を示したり、悪い結果を招く可能性があることを示唆したり、ニュアンスによっていくつかの意味があります。
また、生命に関わる危機や国家的危機といった大きな危険、ちょっとした注意で回避できる小さな危険など、危険度にも幅がありますよね。そのため、危険の英語表現は、ひとつではなく複数あります。
この記事では、危険を表す英語表現を、ニュアンスや危険度別に8つ紹介します。生命の危機を表すにはどの単語が適切か?安全でない状況を表現するにはどの単語が適切か?危険のニュアンスによって的確な表現ができるよう、丁寧に説明していきますよ!
8つの危険の英語表現をマスターして、状況に応じた使い分けができるようにしましょう。
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危険の英語表現
危ない、危険な状況を意味する英語表現には以下のようなものがあります。
①dangerous
②unsafe
③harmful
④risky
⑤hazardous
⑥critical
⑦deadly
⑧perilous
これら危険の英語表現は、どんな害をもたらす際に使うのでしょうか?また、どの程度の害を示すのでしょうか?
ここからは、それぞれの単語を危険の種類や危険度別に分け紹介していきます。例文と共に各単語のニュアンスをしっかりと理解していきましょう!
あらゆる状況で使える「危険」
①dangerous
dangerousは、程度や対象を問わず危険を表す最も一般的な表現です。日本語でもデンジャラスとしてカタカナ英語として広く知られていますね。ただし、実際の発音は、デインジャラス(デンではなくデイン)に近いので、注意しましょう。
なお、dangerousは形容詞で、名詞はdangerです。
dangerousは、危険が生じかねない、危険を引き起こす可能性がある場面に使われ、人や場所や状況、行動などあらゆる危険に対して使えます。
たとえば、今にも倒れそうな老木や人が落ちそうな穴、不審者に狂犬、暴動地域や詰めの甘いプロジェクトなどなど…。
明日車を運転するのは危険だよ。嵐が来るからね。
It’s dangerous to drive tomorrow. We’ll have a thunderstorm.
危険に身をさらすようなことはしないで。
Don’t put yourself in danger.
日本は世界で孤立する危険がある。
Japan is in danger of being isolated in the world.
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②unsafe
unsafeは、safe(安全な)の反対で、安全でないという意味。安全でない、つまり危険ということです。dangerousと同じ意味、使い方で、dangerousの代わりにunsafeを使うことができます。両者の違いは、dangerousが直接的な表現で、unsafeは遠回しな表現という点。
飛行機は安全に感じない。
I feel unsafe in planes.
失敗や損失が生じる恐れがある「危険」
③risky
riskyは、何かを行う場合に伴う危険性を表す形容詞です。名詞はrisk。日本語でもリスクとして広く知られていますね。失敗や損失をもたらすなど何か良くないことが起こる可能性が高いことを表します。
riskyが表す危険は、危惧していることは何も起こらないかもしれないけど、行動そのものを控えることで回避することが出来るようなケースで使われます。
たとえば、暴動が起きている地域に行けば暴動に巻き込まれる可能性があります。しかし、そこに行けなければ巻き込まれることはありません。こういった場合の、その地域に行く危険性をriskyで表現できます。
危なすぎるよ。危険を冒してまでやる価値があるとは思えないよ。
It’s too risky. I don’t think it’s worth risking your life.
※riskは、リスクを冒す、危険にさらすという意味の動詞です。
彼は危険な賭けに出た。
He took a risky gamble.
物質や状況自体が有害であることを指す「危険」
④harmful
harmfulは、人や自然環境にとって有害という意味です。他の危険を表す英語表現とは異なり、危険の発生源ではなく、精神的あるいは肉体的なダメージを被ることになる人や物の側に焦点が当てられた表現です。健康や環境に悪影響を与える際にも使われ、悪いや有害なと訳されることも多い単語です。
これらの化学物質は人に有害であることが知られています。
These chemicals are known to be harmful to humans.
⑤hazardous
hazardousは、人や自然環境にとって有害であるという意味の形容詞。対象の物自体が危険であることを伝えます。主に、化学製品などの有害な物質や、自然災害など避けられない危険に使われます。
harmfulとhazardousはどちらも人や自然環境にとって有害という意味ですが、hazardousの方がharmful よりも硬い表現です。また、harmfulが主に危険な物質に対して使われるのに対し、hazardousは、危険な物に対してだけでなく、危険な状況や活動などに対しても使われます。
たとえば、有毒な危険物質や、地震による被爆の危険性などはhazardousを使って表現できます。
名詞はhazardで、車のハザードランプなどでもおなじみの単語ですね。choking hazard(窒息の危険性)やelectrical hazard(感電の危険性)のように、電化製品などの注意書きによく使われる表現です。
危険な旅になりそうだ。
It’s gonna be a hazardous journey.
生死にかかわるような大きな「危険」
⑥critical
criticalは、危機という意味のcrisisに関連する形容詞です。大惨事になる可能性があるような大きな災害などによる緊迫した状態や状況の危険性を表現します。
critical condition(危篤状態、重体)のように、生命や人間に対して使うと、命に関わるようなものといった意味で使われます。
全ての乗客は重体です。
All passengers are in critical condition.
⑦deadly
deadlyは、dead(死んでいる)からも連想されるように、命取りになる、死をもたらすような危険を表します。-lyで終わる単語ですが、副詞ではなく形容詞です。
なお、危険以外にも、ひどくつまらない、うんざりする、徹底的なといった意味もあるので、前後の文脈によって意味を推測する必要があります。
この花には致命的な毒があります。
This flower has a deadly poison.
⑧perilous
perilousは、旅や状況などが危険に満ちた、差し迫った大きな危険であることを表す形容詞です。perilousはフォーマルな表現で、一般的にはdangerousと言い換えが可能です。
元となる名詞peril には、生死にかかわるような大きな危険、かつ容易には回避できない危機というニュアンスがあり、かなり切迫した危機的状況を表現できます。
あの山道はとても危険です。
That mountain road is quite perilous.
触るな危険!は英語で?
ここでは、触るな危険!など他人に注意を促す看板や表示の英語表現を紹介します。
触るな危険
Danger! Do not touch
混ぜるな危険
Danger! Don’t mix
warningやcautionなど危険であることを注意する英語
上記で紹介したDanger!以外にも、危険であることを警告するサインを見かけます。実は、英語には一般的に3段階の警告基準があり、危険度が高い順からDanger、Warning、Cautionの3つが使われます。
では、それぞれの意味と使い方を見ていきましょう。
1.Danger
dangerは既に紹介した通り、危険という意味。最上級の警告レベルでとても危険であることを表します。これを回避しない場合には命の保証はなく、死または重症を招くような状況に使われます。ただし、物的損害の危険に対しては使用しないのが一般的なルールです。
DANGER! KEEP OUT!
危険!立ち入り禁止!という意味で使われます。立ち入ると命の保障はありませんという強い警告です。
2.Warning
warningは、警告という意味。これを回避しない場合には、死亡または重症を招く可能性がある際に使われます。danger同様、物的損害の危険に対しては使用されません。
WARNING Fire Risk
警告!火災の危険あり。山火事が多い地域など、人の意図しない燃焼で人身傷害の被害をもたらす可能性がある際に使われます。
なお、warning signは、警告レベルに関わらずすべての警告サインを指す言葉です。
3.Caution
cautionは、warningよりは危険度は低いですが、軽度または中程度の傷害を招く恐れがある時に使われます。また、cautionは他の2つと違い、物的損害を引き起こす可能性のある行為を警告するために使用される時もあります。主に、何かに注意して欲しい時や気をつけて欲しい時に使われます。
CAUTION WET FLOOR
これはトイレの入口などでよく見かけます。水を使った清掃後などに、足元注意を促す意味で使われます。
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まとめ
危険の英語表現を紹介しました。
危険を表す最も一般的な英語は、dangerous。他にも危険の種類や危険度によってさまざまな表現があります。
今回紹介した8つの英語表現は、どれも日常生活で使われる単語です。それぞれのニュアンスや使い方をしっかりと把握しましょう。
危険を知らされている、または危険を知らせる必要がある状況で、スムーズに使いこなせるといいですね!
危険な状況には遭遇したくはありませんが、備えあれば憂いなし。今ここでしっかりと危険の英語表現をマスターすることをおすすめします。