英語を学ぶ本当の目的は?英語を学ぶ目的別・英語勉強法を伝授!

本屋さんの英語コーナーへ行くと、びっくりするくらい色々な種類の英語教材が並んでいますよね。
TOEIC対策の書籍から、トラベル英会話の本、アニメやマンガを使って英語を勉強しようという本さえもあります。
つまりそれだけ英語を学びたいと思っている人がたくさんいるという事です。
ですが実際に勉強をして「英語が使えるようになった」「目標スコアを達成した」という人はどれくらいいるのでしょうか?
多くの人は、そういった英語教材を買ったはいいものの、気が付いたら本棚の隅にしまったまま、悪ければ買ったことさえ忘れてしまっているのではないでしょうか。
ではなぜ、「英語を勉強したい!」と思っていたはずなのに結果を出せず挫折してしまう人が出てくるのでしょう。
これはまず「動機づけ」と「勉強法」がきちんと繋がっていないのが原因の一つです。
日本にいる間に日常会話レベルの英語力を身に着け、現在は海外に移住している著者の目から見た「英語学習に失敗する理由」と、実際に使った・アドバイスしてきた英語を勉強する目的別勉強法を紹介します!
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どうして英語学習で結果を出せないの?
ここ数年、「子供のころから英語を学ばせるべきだ」とか、「就職時点でTOEIC〇〇点取っていなければならない」、「グローバル社会だから英語が使えなければ!」なんて話があちらこちらから聞こえてきます。
海外に移住してからは友人や知り合いから「どうやって英語を勉強したの?」「英語がうまくなるコツを教えて!」と聞かれることがとても増えました。
「子供に英語を覚えさせるにはどうしたらいいの?」と聞かれることも多いです。
そこで「どうして英語を習いたいの?」と聞くと、「だってその方がかっこいいから」とか「将来有利になるから」「学校で・会社で必要だから」と、どこかぼんやりした答えが返ってきます。
更に「今どうやって英語を勉強しているの?」と逆に聞いてみると、不思議なことに
「英会話スクールに通っている」
「NHKの英語番組を見てる」
「本屋で買った英語の教材を使っている」
と、だいたい同じような答えが返ってくるのです。
厳しいかもしれませんが、「なんとなく」や「みんなが言ってるし……」というのでは、英語に限った話ではありませんが、学習に対するモチベーションが上がらず、いつまでたっても上達できません。
なにしろ日本では日本語さえ話せれば、日常生活はもちろん、仕事でも困ることがほとんどないからです。
「何が何でも英語ができるようになりたい!」
「絶対に英語を身に着けないと困る!」
というくらいの強い思いがなければ、外国語を身に着けるのはとても困難です。
まずは自分が「なぜ」英語を勉強したいと思っているのか、それをはっきりさせましょう。
目的に合った勉強法もわからず、闇雲に「これはよさそう!」と思う勉強法に手を出しては挫折を繰り返してしまいます。
そして「どうせ英語できないし……」と更に自信を無くしてしまうのです。
そんな残念な結果を繰り返さないよう、まずは「なぜ」英語を勉強しようと思ったのか、その理由をはっきりさせましょう。
英語を勉強する目的が何なのかはっきりさせよう!
では、改めて質問です。
あなたはどうして英語を勉強するのですか?
「近々海外旅行にいくので、行った先で困らないようにしたい」
「家族の赴任で移住するから現地で生活できるようになりたい」
「英語の映画・小説が好きだから原語で理解したい」
「受験・就職活動・異動で英語の試験を受験しなければならない」
ざっと考えただけでもこれだけの理由が出てきます。
では、それぞれの人たちが同じ勉強法を使って英語を勉強したとして、全員に効果が出ると思いますか?
きっと答えは「NO」でしょう。
目的が異なれば合う勉強法が異なるのは当然です。
それではどんな風に英語を学べばいいのでしょうか?
次の章から、上にあげた目的ごとに、これまで私が実際に友人たちに勧めてきた、また私自身が実践してきた勉強法を紹介します!
海外旅行で使うための英語勉強法
旅行会社のツアーであればガイドさんがいてくれますし、個人手配の旅行でもその気になれば現地で通訳さんやガイドさんを雇うことは可能です。
でも、せっかく外国に旅行しているのに、現地の人たちとのやり取りをすべてガイドさんや通訳さんにお願いするというのも味気ないものですよね。
「でもしゃべれないし……」なんて落ち込まなくても大丈夫!
「海外旅行で使いたいから」というのが目的であれば、文法だとか難しい単語なんて覚える必要はありません!
本屋に行けば、トラベル英会話をテーマにした本はたくさんあります。
旅行ガイドを購入するついでにトラベル英会話をテーマにしている本をいくつか手に取って、中をぱらぱら眺めてみて、「わかりやすいな」「使えそう!」と思える本があれば、ぜひ一緒に買ってしまいましょう!
勉強する際の
ポイントは次の3つです。
1.実際に現地で使えそうな・使いたい表現のあるページに印(ふせんなど)をつける
2.頭の中で現地にいると想像して、声に出しながら練習する
3.練習した表現に使われている単語(ものの名前や形容詞)を変えて、使える表現のバリエーションを増やす
それぞれの項目について
具体的に説明しましょう。
1.実際に現地で使えそうな・使いたい表現のあるページに印(ふせんなど)をつける
まず、印をつける理由ですが、どのフレーズを練習するのか覚えておくため、という目的もありますが、それだけではありません。
旅行先で実際に使う時、使いたい表現を指さしながら話すことで、自分自身も正しい表現を確認しながら話せますし、相手の人がうまく聞き取れなかった場合でも何を言いたいのかを例文を読むことで理解してくれるため、よりコミュニケーションがしやすくなります。
この指さしコミュニケーションにおすすめなのは「旅の指さし会話帳」です。
この「旅の指さし会話帳」シリーズは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスなど国ごとに出版されているほか、
「英語」とくくっている書籍もあるので、英語圏以外の国に行く場合でも問題ありません。
また、テーマが国ごとにわかれているため、それぞれの国特有の表現や有名な観光地、
食べ物、お土産、動物など、それぞれの国に特化されているためとても便利ですよ!
2.現地にいると想像して、声に出しながら練習する
せっかく頭で覚えても、いざ使おうとした時に読み方がわからなかったり、発音に詰まってしまっては悲しいですよね。
なので日本にいる間から、実際に発声して口を慣らしておきましょう。
旅行で使うことを目的としての発音練習のポイントは、言いたいことがきちんと伝わればいいと妥協することです。
もちろんネイティブのように話せたら素敵ですが、たとえ1フレーズだけでもスラスラと英語を発声してしまうと、「お、この人は英語が喋れるんだな」と思われて、ものすごい勢いで英語で話しかけられて困ってしまう、というケースが実はよくあります。
わーっと話しかけられてしまっては
「I don’t understand…」
とも言い出しにくいですよね。
なのでもうここは「カタコト英語でいいや!」「通じさえすればいいや!」と開き直ってしまいましょう!
その上で、ゆっくりと丁寧に発音すれば、話しかけた相手も「この人は英語をがんばってるんだな」と理解してくれるので、ゆっくりわかりやすい英語で対応してくれます。
また、よく使うフレーズは「そういうものだ」として丸暗記するのが一番です。
誰かに声をかける時は
「Excuse me」
道をたずねる時は
「How can I get to 〇〇?」
値段を聞くときは
「How much is it?」
写真を撮ってほしい時は
「Would you take a picture for me?」と
難しいことは考えずそのまま覚えてしまいましょう。
たとえばいくつかの商品をまとめて差し出して「How much is it?」と単数形で質問したとしても、相手がよっぽど意地悪な人でもないかぎり、「君は単数形を使ったから、この中の1個だけ買うんだね?」なんて言われたりしません。
普通に合計金額を教えてもらえるでしょう。
「Would you take a picture for me?」
とカメラやスマートフォンを差し出しているのに「写真を取って(takeには「(写真を)撮影する」と「(物を)取る」の両方の意味があります)ほしいって、どこに写真なんかあるのさ?」
なんて言う人もそうそういません。
ひとまずは旅行中に使う事だけを目的としているのですから、難しいことなんか考えずそのまま使っていい思い出を作ることに集中しましょう!
3.練習した表現に使われている単語(ものの名前や形容詞)を変えて、使える表現のバリエーションを増やす
入国審査やホテルのチェックインなど、基本的にお手本通りに会話をしたり、もしくは前もって用意しておいたカンニングペーパーを見せればOKな場面もありますが、道を尋ねたりレストランで食事を注文する場合、その時々で行先や注文する品が変わりますよね。
もちろん特別メニューなど、現地に行くまで何が出てくるかわからない、という事もあります。
ですが観光地であれば見たい場所、行きたい場所は前もってリストアップするでしょうし、旅先でしか食べられないものがあるのであれば、その名前なども調べられますよね。
そうやって調べあげた地名や食べ物の名前などを使って、2.で覚えた決まり文句にバリエーションを増やしましょう!
「地図アプリがあるから大丈夫!」と思っていても、たまたま道が工事中で遠回りしなければならなかったり、そもそも地図情報が古くて正しい道が表示できないという事もあり得ます。
また、せっかく食べたい・見たい・買いたいものがあったのに、なんという名前か思い出せなかった、もしくは和製英語で覚えていたため通じなかった、なんてことになっては目も当てられません。
ですから旅行の前には英語の練習をしながらしっかり旅先の情報をリサーチして、最高の思い出を作りましょう!
外国で日常生活を送るための英語勉強法
家族の赴任や留学についていくや何らかの理由で移住することにした、となった場合、「どうしよう、英語がわからない!」とパニックになってしまうかもしれません。
ですが実は日常生活をひとまず送るだけなら、そんなにたくさんの単語を覚える必要はありませんし、難しい英語表現も必要ありません。
こう言うとびっくりされるかもしれませんが、トラベル英会話さえ身についていれば、当面の生活はなんとかなります。
だって、日本での日常生活を考えてみてください。
外に出るとご近所さんと顔を合わせるので挨拶をします。
子供を学校や幼稚園に送り迎えすれば、先生や他の保護者の人たちと話します。
買い物に行って、欲しいものを伝えて金額を尋ね、支払いをします。
外食する場合はお店に行って、食事を注文し、食事をとって支払いをします。
公共交通機関を使うのであれば、行先や運賃を確認して支払い、到着したら下ります。
ね、トラベル英会話で大体の事は解決できそうじゃないですか?
ツアー旅行と違うのは、ガイドさんや通訳さんが一緒にいてくれないという点です。
なんでも自分達でやらなくてはなりませんので大変ですが、言葉の問題を考えなければ、毎日やることは結局日本での生活と一緒です。
だったら日常生活に英語を取り入れて、日本にいる間から海外生活をシミュレーションしておきましょう!
日常で使う単語を覚えよう
せっかくなので、家族も巻き込んで一緒に楽しく英語を覚えたいですよね。
机は「desk/
table」
椅子は「chair」、
かばんは「bag」
野菜は「vegetable」、
お肉は「meat」
お箸は「chopsticks」と、
家の中だけでなく外でも使うものに、ふせんや名前シールなどで英語をぺたぺた貼ります。
とっさに読み方がわからないならカタカナで読み方を一緒に書くのもアリです。
その英語を目にするたびに、発音の細かいところは気にせずカタカナ発音で読み上げましょう。
まずは家の中で習慣付けて続けていくうちに
頭の中で「もの」と「英語」が繋がるため、いちいち「あれは英語でなんて言うんだっけ?」と考えなくても、
「今日はvegetableが安いな」
「あのbagかわいい!」
「このchopsticks使いやすいなー」
のように、日本語に英語が混ざるようになってきます。
基本的な日常会話を覚えよう
トラベル英会話でも説明しましたが、よく使うフレーズは丸暗記してしまって問題ありません。
もしかすると親切心から文法や単語の使い方を細かく注意してくれる人もいるかもしれませんが、はっきり言ってネイティブでも完璧な英語を話せる人なんてほとんどいません。
日本人が間違った敬語や日本語表現を使ってしまうのと同じです。
重要なのは、まず「英語を使う」という事に慣れる事。
気負わずに毎日の挨拶がかわせるようになるまでは、まるでロールプレイングの村人Aのように毎日同じセリフを繰り返すはめになったとしても、覚えたフレーズを使い続けるようにしましょう。
そして「慣れてきたかな?」と自分で思えた時に、新しいフレーズを使ってみる。
もしくは会話を少し長く続けてみる。
別に誰かと競争しているわけでもありません。
そんな風にゆっくりと自分のペースで進めていけばいいのです。
周りの人の会話をよく聞いて質問しよう
日常会話が少し進むと、唐突に知らない表現が周囲を飛び交うようになります。
ですがここでも慌てる必要はありません。
わからなかった表現について、「ごめんね、今のフレーズ、どういう意味なの?」と聞いてみましょう。
もし会話の流れを切ってしまうのが申し訳ないと思うのであれば、ささっとメモしておいて後から聞きましょう。
大抵は面倒臭いと思わずに説明してくれるはずですし、「じゃあ、こういう時に使ったらいいの?」と自分で例文を考えて使ってみることで「そのとおり!」となるか「うーん、そういうときはこの表現かなあ」ともっと新しい表現を教えてもらえるかもしれません。
数字はメモして確かめよう
英語の勉強法とは少しずれますが、数字もなかなか厄介です。
日本ではめっきり少なくなりましたが、外国では今でもスーパーや小売店でも量り売りが普通にあります。
スーパーだとハムやチーズ、サラダに多いですし、小売店や市場になると野菜丸ごとをはかりに乗せて「○○ドル!」と言われることも多いです。
そういった場合、聞き取れた数字をささっとメモしたり、スマートフォンの電卓に打ち込んだものを見せて「○○ドル?」と聞き返すくせを付けましょう。
人それぞれ訛りもアクセントもあります。
また、英語では数字は大抵2ケタで区切って読みますが、
「one twenty」
と言われた場合、それが
「120(one hundred twentyの
hundredを省略している)」なのか
「1.20(one point twentyの
pointを省略している)」なのか、
とっさに判断がつかないケースがままあります。
こっちが聞き取ったと思った数字と相手が言った数字が異なっていた場合、支払いの際に揉めたり、最悪の場合、泣き寝入りする羽目になっては嫌ですよね。
お互いに気持ち良く買い物をするためにも、また他の人たちがどんなふうに数字を読み上げているのか知るためにも、このテクニックを使ってみてくださいね。
これらのテクニックを使えば、まず移住した直後の数か月は何とか乗り切れるはずです。
わかる表現や単語をとにかく繋いで会話をする、という事に慣れさえすれば、あとはバリエーションを増やしていくだけで日常生活はこなせるので、焦らず自分のペースで学んでいきましょう。
洋書・洋画を英語のままで楽しむための英語勉強法
「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、私が英語を学習した際に一番効果的だったのは、実はこの勉強法です。
読書と映画鑑賞が大好きなので、それまで日本語翻訳や日本語字幕で楽しんでいたのを英語に置き換えることにしました。
それだけといえばそれだけですが、純粋に楽しんで英語に取り組んでいたため勉強しているという意識がほとんどなく、「どうやって英語を勉強したの?」と聞かれると、「えーと……趣味で?」と微妙な答えを返してしまう大きな理由でもあります。とはいえ、ただ単に英語で本を読んで、映画を見ていただけではありません。
どんなことをして英語を身に着けたのか、そのテクニックを紹介します。
洋書を英語のままで読むためのテクニック!
英語で文章を読む訓練をする際、何を読めばいいのか?というトピックはよく話題になります。
個人的には「興味があるもの」であれば何でもいいと思っています。
その理由として、よく英語勉強法として紹介される「英字新聞を読む」「ビジネス雑誌を読む」が続かない理由は、ボキャブラリーが難しいというのも一因ですが、それ以上に興味のある内容ではないから、というのも大きな理由でしょう。
日本語でも興味がなければ新聞やビジネス雑誌を読むのは苦痛です。
それが読みなれない英語となれば読むのがもっとしんどくなってしまいます。
それならばマンガでも雑誌でも童話でもなんでもいいので、本当に興味が持てるものを選びましょう。
さて、何を読むかが決まれば、あとは早速読みたい本を入手して読んでいけばいいのですが、この時に少し注意点があります。
それは文章を絶対に日本語訳しない事。
どういう事かといいますと、まず、英語と日本語では語順が違います。
そして学校では、英語の語順を無視して日本語に訳す、という訓練をするよう教えます。
残念ながら、これでは英語の読解力を鍛えることはとても難しいです。
英語で理解するのと日本語訳する違いを、次の例で見てみてください。
In the year 1878 I took my degree of Doctor of Medicine of the University of London,and proceeded to Netley to go through the course prescribed for surgeons in the army.
英語で理解:
1878年に 私は取得した(私の)学位を 医師としての ロンドン大学で、そして 向かった Netleyへ コースを受けるために 処方するための 外科医として 軍隊で
日本語訳:
1878年に私はロンドン大学で医師としての学位を取得し、そして軍隊で外科医として処方するためのコースを受けるために、Netleyへ向かった。
上の例のように、
英語で理解しようとした場合と、日本語に訳した場合では語順が全く異なります。
頭の中ででも日本語訳をする場合、目は自然と文章を行ったり来たりして日本語の語順で英語を読もうとしてします。
これでは英語を英語として理解していないというだけでなく、一つの文章を読むためだけにとても時間がかかってしまうのです。そんな事では、普通のペーパーバック1冊を読み切るのに1年くらいかかってしまいかねません。
ではどのようにすれば英語を英語として読めるようになるのでしょう?
答えは簡単です。
目で英語を追いながら、小さな声で構わないので実際に読み上げてください。
読み上げることで耳からも英文が入ってくることになり、強制的に英語の語順、すなわち前から順番に理解せざるを得なくなります。
英語を前から順番に理解する分には、例で挙げたように部分部分を和訳するのはOKです。
重要なのは英語の語順で読むこと。
部分部分を和訳しながらも英語の語順で文章を読めるようになれば、実際に自分で文章を書く際に「英語として自然な語順」で文章を作ることができるようにもなります。
また、読み上げの際にはスペルに注意して、少し大げさすぎるくらいの発音で読むようにすれば、英語の発音の練習にもなるため一石二鳥です。
もう一点注意しなければならないのは、わからない単語が出てきてもいちいち意味を調べない事。
「え、でもそれじゃあ英語の勉強にならない!」と驚かれるかもしれません。
では逆に、日本語で新聞を読んでいて難しい感じや言葉が出てきた時、あなたは毎回国語辞典で調べてから読み進めますか?
大抵前後の文章から意味や読み方を推測してそのまま読み流すのではないでしょうか。
英語でも同じような読み方で問題ありません。
一つ一つの単語の意味が分からなかったとしても、前後の流れを見て「こんな意味かな?」と想像しておき、文全体で、もしくは段落全体の意味合いを大まかにつかめたら十分なのです。
ただし同じ表現が繰り返し出てくるのであれば、それは頻出フレーズか重要な表現である可能性があるため、メモしておいて後で調べましょう。
なぜその場その場で調べないのかというと、まずは「1話・1章・1冊を英語で読み切った!」という成功体験を重ねるためです。
その場その場で調べていては、たとえばマンガの1話、小説の1章を読み切るのにも時間がかかってしまいますし、ストーリーにも集中できません。
それならわからない・あやふやな部分が多くても、「ざっくり話の流れが理解できればいいや」と割り切って、まずは「一区切り分は英語で読めた!だから次も読めるはず!」と自信を持つのが先決。
その後、わからなかった部分を調べてからもう一度読めば、すでにある程度内容は理解できているため、読むスピードがまず上がりますし、理解度も深まります。
こんな風に小さな成功体験を重ねているうちに、気が付けば本を1冊、英語で読み切ってしまっているでしょう。
その後同じ本を更に読みこんで理解度を上げるか、次の本に移るかはあなた次第です。
また、文章は読めば読むほど、自分で書くときに
「あれ、この文章おかしくない?」
「うーん、なんかこの表現しっくりこない」
と、間違っていたりニュアンスがずれていたりする文章を見極める目を養うことができます。
なので文章を書く事が好きな人、また英語で文章を書けるようになりたい人は、英語で文章を書く練習をする以上に英語の文章に目を通すようにしましょう。
洋画を英語のままで理解できるようになるためのテクニック!
「映画を見て英語を勉強しよう!」というテーマの教材や記事はたくさんありますよね。
それぞれの教材や記事で色々な意見がありますが、私がやった方法はとても単純です。
とにかく洋画を英語音声で、また可能であれば英語字幕を使って見まくりました。
当時はレンタルビデオからレンタルDVDへの過渡期でしたが、毎週借りれる最大本数を借りて、毎日最低1本は見るような生活を続けていました。
今はNetflixやAmazon Prime、Huluなどの映画が見れるサービスもたくさんあるので、空いた時間に映画を見ること自体は難しくありません。
では洋画のセリフをきちんと聞き取れるようになるにはどうすればいいのでしょうか?
初めて見る映画であれば、ストーリーやセリフを把握するために日本語字幕で見るのもいいでしょう。
ですが2回目からは英語字幕オンリーにして、字幕を見ながらセリフに耳を澄ませます。
同じ映画を続けて見てもいいですし、他の映画に変えてもかまいませんが、字幕を読みながらセリフを追いかける、という事は必ず続けてください。
慣れない頃は字幕を読み終わる前に次のセリフが表示されてしまうでしょう。ですがそれで構いません。
慣れてくれば表示されている間に字幕を読み切れるようになります。
また、最初のころは字幕に書かれている単語もそうそう聞き取れないです。
でもいずれ、強く発語される短い単語(大抵ガラの悪い単語ですが……)から聞こえるようになり、そこから順番にアクセントが置かれた単語、よく使われる単語やフレーズ、のように、聞き取れるセリフが増えてきます。
ただし、「英語の文章を読む」でも説明したように、一言一句聞き取れなくても大丈夫です。
聞き取れる部分が増えてきたら、聞こえる音と字幕の単語を重ね合わせて、日本語字幕で見た時のセリフを思い出しながらどんな意味かを推測します。
どうしても日本語訳とぴったり重ならない場合は一時停止して調べるのもいいでしょう。
こういったところからスラングやイディオムを見つけることも多々あります。
ちなみに、時々セリフの長さや単語の長さが理由で、本来のセリフと違う字幕が表示されることもあるのですが、それに気づけると、「やばい、ちゃんと英語を耳で聞き取れた!」と、思わず鳥肌が立つくらい嬉しいものですよ!
英語の試験に合格するための英語勉強法
日本ではTOEICが主流となって久しいですね。
ですがTOEICはあくまで日本やアジアのごく一部では有効ですが、北米の学校に留学する場合はTOEFL、他の英語圏の学校に留学したり移住する場合はIELTSにて高得点を取得する必要があります。
TOEFLもIELTSも「受験者が大学で講義を受けるだけの英語能力があるかどうか」を調べる試験であるため、TOEICにあるリーディングとリスニングに加えて、ライティングとスピーキングの試験もあります。
また、日本ではおなじみの英語検定も忘れてはいけませんね。
当然といえば当然ですが、どの試験を何の目的で、どの級やスコアを目指すのかで必勝の勉強法はまったく異なります。
ただ正直なところ、TOEICは英会話スクールのキャンペーンで1度受けたのが最初で最後です。
またTOEFLは数回、自分の実力を把握するために受けたことがありますが、この時もざっくりと試験の傾向と対策を調べて、受験の際の戦略を練った上でエッセイの書き方を再確認しただけで受験したため、前もって大した勉強はしませんでした。
(目標としていたスコアは、ぎりぎりでしたがクリアしていたことはお伝えします)
そんなわけで、試験を受けるための勉強法について、私はあまり大きなことは言えません。
ただはっきりしているのは、まず自分が受けようとしている試験がどんなもので、何を目的としているのかをしっかりと把握すること、そしてその試験ではどんなテクニックや思考法が必要なのかを調べることは重要です。
たとえばTOEICであれば、私が受験した当時は、設問を見てほぼ瞬時に回答するタイプのマークアップ方式だったので、単語を見ただけでぱっと「これは形容詞で意味はこれ」とわからなければなりません。
リスニングも短いセンテンスが流された後に設問に答えるというものだったので、学校の試験でも使った「音声が流れる前に先に設問を見ておく」というテクニックが必須でした。
対するTOEFLは、リーディングでは大学の講義で実際に使用される小論文やエッセイが丸1ページ提示されて、その読解をしなければならないため、読解力と同時に英語の文章をそれなりの速さで読むことを求められます。
リスニングではキャンパスで日常的に起こりえる会話(学生と教授のレポート提出日に関する攻防や学生証を無くした学生が学生課に再発行を依頼しにいくなど)や実際の講義を模した音声が数分続き、その上で設問に答えるのですが、登場人物の把握や誰がどんな意見を述べていたのかを理解していなければなりません。
更にスピーキングはテーマ(自己紹介、あるトピックについて説明する、議題に対する賛成・反対とその理由)を与えられて、〇秒後から〇分間話しなさいというようなその場で話す内容を考えて構成をまとめ、与えられた時間を余らせることなく、またオーバーすることなく英語で話し続けなければならない。
ライティングに至っては、テーマについて〇〇語で書け、というものですが、ただ単に英語で文章を書ければいい、というものではなく、英文エッセイの書き方(基本の構成、論理の並べ方など)がわからなければもうお手上げです。
パッと見、似たような名前の二つの試験ですが、中身はまったく違うため、同じ勉強法は適用できない事がよくわかると思います。
どの試験を受けるにしろ、準備や受験自体に時間もかかりますし、それなりの受験料を支払わなければなりません。
時間やお金、そしてせっかく勉強した内容を無駄にしないためにも、受けようとしているのが自分の目的ときちんとあった試験なのかをよく吟味してください。
その上でその試験に最適化された勉強法や受験テクニックをきちんと調べた上で挑みましょう!
まとめ
これまで英語を学ぶ目的別勉強法を紹介してきましたが、あなたの目的にあった勉強法はありましたか?
もちろん今回お伝えした勉強法が万人にとって有効だ、などと言うつもりはありません。
私自身、英語を勉強していたころに主流とされていた勉強方法が合わず、英語力が伸び悩んでいたころに洋書や洋画を楽しむ、という方向へ切り替えた途端に一気に伸びたので、結局は自分に合うやり方を見つけるのが一番です。
ですが一人で悩んでいては、そもそもどんな英語勉強法があるのかもわからないまま、「やっぱり私に英語は無理なんだ……」と悲しい結論にたどり着きかねません。
せっかく「英語を学びたい!」と思ったからには挫折体験だけでなく、「前よりはわかるようになった!」という成功体験を得たいですよね。
なので、1週間だけでもいいので今回紹介した勉強法が自分に合うかどうか試してみてください。
もしかすると「うーん、私にはこうした方がいいかな?」と新しい勉強法に思いつくかもしれません。
そうなればしめたものです!
自分なりの英語勉強法を使って、楽しく英語を身に着けてください!