英語ビジネスメールの結びBest regardsとSincerelyの意味の違い
手紙やメールには決まった形式、決まり文句のようなものがありますが、英語も同様です。
なかでもBest regardsやSincerelyといったフレーズが使われている英文メールを見たことがある方は多いのではないでしょうか。
今回の記事では、英語ビジネスメールでよく使われる結びBest regardsとSincerelyの意味や、その違いについて説明します。
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定番表現best regards,の意味と使い方
best regards,は手紙やメールで重宝されるお決まりの表現です。
まずは発音を確認しましょう。
best regards,
regardには名詞で評価・尊敬、動詞でじっと見る・注視するといった意味があります。
意味はよろしくお願いいたします
best regards,は日本人がよく使う、よろしくお願いいたしますの意味になります。
この意味なら、英語でもよく使われるのがわかりますよね。
日本語の敬具に該当するともいわれます。
英語ビジネスメールの結び(結語)によく使われる
best regards,は英語ビジネスメールの結び(結語)によく使われる定番表現です。
本文の文末、自分の名前の前に置くのがマナーです。つまり下のような形ですね。
Dear 〇〇
本文
Best regards,
〇〇(自分の名前)
Dear(親愛なる)〇〇から始まり、本文を書いて最後にBest regards,を置き、その後に自分の名前を書くといった形です。
kind regards, との違い
regardsを使った英語の手紙やメールの結び言葉にはkind regards,もあります。
kindは優しい、思いやりのあるといった意味の形容詞です。bestは最上の敬意、kindが思いやりと敬意といった感じですね。
どちらもビジネス英語として使える結語です。
sincerely,との違い
best regards,やkind regards,よりも、さらにフォーマル度が高いのがsincerely,です。
sincerelyは心からという意味を持ち、結びに使うと、心からの敬意を表してというニュアンスになります。面識のない相手に対しても失礼のない表現なので、新しい取引先に初めて英文メールを送る際はsincerely,を選びましょう。
さらに敬意を込めるならyoursを付けて、sincerely yours,やyours sincerely,とするとよいでしょう。
逆に親しい関係の相手に使うとsincerely,は丁寧過ぎるため、距離を感じさせる、よそよそしいメールになってしまいます。
すでに何度か取引のある相手なら、best regards,やkind regards,の方が無難です。
thank you,との違い
英語メールの結語にthank you,が使われているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
紹介したbest regards,やsincerely,はフォーマルシーンで使えるとても丁寧な表現ですが、それだけにメールの内容によっては大げさに感じられることもあります。
そのため軽い内容や簡単な用事ならthank you,を結語に使いましょう。
友達相手ならThanks,もOKです。
Thank you in advance,というフレーズが使われることもありますが、これはあらかじめお礼を申し上げますという意味です。何らかの依頼に対して相手が快諾してくれることを前提とした場合に使われます。相手が依頼を引き受けるかどうかわからないのに使ってしまうと、押しつけがましい印象を与えてしまうので、使うタイミングに注意しましょう。
カンマを必ずつける
best regards,やsincerely,といった結語には最後にカンマを必ずつけるルールがあります。
定型句としての決まりなので、忘れないようにしましょう。
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よろしくと言いたいときに使える英語表現
メールに限らず、よろしくと挨拶する場面は少なくありません。
ここでは覚えておくと便利な状況ごとのよろしくの英語表現をまとめてみました。
頼みごとをするときのよろしくお願いします
他の人に何かを依頼するときにも、よろしくお願いしますと言いますよね。
その際、頼み事をすでに先方が承諾しているならThank you.を。もっと丁寧に伝えるなら、前述のThank you in advance.(あらかじめお礼を申し上げます。)を使いましょう。
ご協力に感謝しますというニュアンスで伝えるなら、Thank you for your cooperation.ですね。
引き受けてもらえるかどうかがわからない場合は、
もし可能なら有難いです。
I’d appreciate it if you could.
といった控えめな表現がおすすめです。
仕事を一緒にするときのよろしくお願いします
新しいチームに加入する際や新入りを迎える際にも、よろしくお願いしますと挨拶しますよね。
英語ではこれから仕事を一緒にするという際のよろしくお願いしますは、あなたと一緒に働けて嬉しいといったニュアンスの表現をします。
あなたと一緒にお仕事をするのが楽しみです。
I’m excited to work with you.
あなたと一緒にお仕事をするのが待ち遠しいです。
I’m looking forward to working with you.
といった感じですね。
よろしくお伝えくださいは?
会話の相手に、その場にいない第三者へ、よろしくお伝えくださいと依頼する際は、
Tell~ I said Hi.
あるいは
Tell~ I said Hello.
といいます。
私がHiやHelloと言っていたと伝えてね、ということですね。
これはカジュアルな表現です。
フォーマルシーンでは、Please send my regards to~.がよく使われます。
直訳すると、どうか私の敬意を〜に送ってください。ですね。
相手が共通の知人に会うときのよろしくお伝えください
以前会ったことがあるなど、その人の家族のことも知っている場合、相手と別れる際に、ご家族にもよろしくお伝えください、と言うことがありますよね。
その際はGive my regards to~を使います。
直訳で、私の敬意を~に与えてください、ですね。
相手の家族の誰かに対して使うのが一般的ですが、比較的フォーマルなニュアンスを持つ表現なので、ビジネスシーンでも使うことがあります。
山田さんによろしくお伝えください。
Please give my regards to Mr.Yamada.
とすると、かしこまった言い回しになります。
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ピリオドで終わる!使える締めフレーズ
メールの結語best regards,やsincerely,は最後にカンマをつけますが、中にはピリオドで終わる表現もあります。
最後にピリオドで終わる締めフレーズをご紹介します。是非使ってみてくださいね。
1.【ビジネス】何かご質問があれば気軽にメールください。
If you have any questions, please feel free to email us.
このフレーズはビジネスメールで見たことがある方も多いかもしれませんね。難しい単語は使われていないので、意味は理解しやすいと思います。
you have any questionsは何か質問があるという意味です。ビジネスシーンで使えるので、このまま覚えましょう。
feel free to email usは少しわかりにくいかもしれませんが、feel freeでフリーに感じるなので、気軽に〜するという意味になります。emailはここでは動詞として使われており、文字通りメールするという意味です。
2.【ビジネス】明日あなたにお会いできるのを楽しみにしています。
We look forward to seeing you tomorrow.
look forward to~は、~を楽しみにする・心待ちにするという意味です。注意したいのはtoの品詞です。このtoは前置詞なので後に続くのは名詞か名詞句になります。そのためseeingとなっているのです。
to不定詞と勘違いしてto+動詞原形としてしまわないよう、look forward to~ingと覚えておきましょう。
3.【ビジネス】ご検討の程よろしくお願いいたします。
Thank you for your consideration.
先にお礼を伝えて依頼をするThank youは、ピリオド付きで使うこともできます。
considerationは、よく考える・熟考するという意味で、ここでは検討すると訳されていますね。
先述した通り、検討してくれることがわかっている場合は違和感のない表現ですが、どちらか判断がつかない場合は、もう一歩下がってI would appreciate〜を使いましょう。そちらの方が押し付けがましさがなくて好印象につながりやすいです。
4.【カジュアル】また会える日が待ちきれない。
I can’t wait to see you again.
こちらは親しい友人や家族に使えるカジュアルな表現です。シンプルな英語なのでそう難しくはないでしょう。can’t wait to see youで、あなたに会うのを待つことができないですね。againがついていますから、また会える日が待ち遠しいというわけです。
5.【カジュアル】またね。
Talk to you soon.
Talk to you soon.もカジュアルな締めの言葉です。すぐお話しましょうという意味ですから、またね、また後でねといった軽い表現です。
実際にすぐに連絡を取る予定がなくても、別れの挨拶として、メールでも電話でも、面と向かっての会話でも使うことができます。早い時間でなくても、お早うございますと挨拶するのと同じですね。
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まとめ
メールの定型句や日常の挨拶にはその土地独特の表現があり、それは海外の言語でも同じです。
ビジネスマナーとして定型文を覚えてしまうのも手ですが、意味やニュアンスを理解しておけば場面ごとに使い分けられるため、ネイティブによりよい印象を与えることができます。
ちょっと頑張って覚えてみてくださいね。
英単語の意味は辞書を引けば調べられますが、メールの結語としての使い方やニュアンスはメール英語例文辞書などメールに特化した英語学習商品を選ぶのがおすすめです。
日本語でも手紙の書き方をまとめた商品がありますが、その英語版といっていいでしょう。英文メールの作り方に必要な情報がピンポイントで探せるので、英語メールを書く機会が多い人は手元に一冊用意しておくとよいでしょう。
Kindle版があれば本を持ち歩かずに済み、出先でも移動時間など空いた時間を英語学習に当てられます。
辞書アプリもあわせてDLしておけば、より複雑な表現にもすぐに対応できますし、よく使う言い回しは検索表示したものをリストにまとめておくことで、効率よく復習できます。
無料版が用意されている辞書アプリもあるので、まずは使い勝手を試してみましょう。
慣用的な表現を使いこなせるようになると、英語力は格段にアップします。ひとつずつマスターしていってくださいね。