あなた達は英語で何て言う?あなたたち=youを避けるべき理由や使える例文
あなたといえばyouですが、あなた達は何と言うのでしょうか。
あなた達もyouじゃないの?と思うかもしれませんが、実は他の表現が望ましい場面も珍しくないのです。
今回の記事では、あなたたち=youを避けるべき理由や使える例文をご紹介します。
you以外の表現が思い浮かばない人はぜひチェックしてくださいね!
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あなた達は英語で何と言う?
学校ではあなたもあなた達もyouだと習った方が多いのではないでしょうか。
もちろんこれは間違いではありません。確かにyouは単数形も複数形も同じです。
かつては、youの代わりに二人称単数thouと二人称複数yeが使われていました。
それがやがて、敬語表現としてもyeが単数や複数に関わらず用いられるようになっていきます。
ちなみにyeは主格です。その目的格として使われていたのがyouでした。それが時代が下るとともに、発音が区別しにくいのもあって混同して使われ、次第にyouが主格としても用いられるようになったのです。
そして、いつしか敬語表現の区別はなくなり、単数や複数の分けも消えて、二人称単数もyouで表すようになりました。こうして単数複数問わず二人称はyouが使われるようになり現在に至っています。
言葉にも歴史があることがわかるエピソードですね。こうした言葉の変化は、今も現在進行形で起きています。youという言葉は今なお変化しているのです。
その実態について、次章で詳しく見ていきましょう。
あなた達=youを避けるべき理由
単数でも複数でも使えるyouですが、同じ言葉を使うことで不便な場面はどうしても出てきます。例えば3人一緒にいる時にyouと呼ばれると、3人全員なのかその中の1人なのかは言葉だけでは判断できません。be動詞で判断しようにも、主語のyouが1人を指していてもyou isやyou wasとは言いませんよね。
あなた達=youを避けるべき理由は、まさにここにあります。
あなた達を明確に伝えたい場合は、これからご紹介する表現を使うのがおすすめです。
TPOに合わせてふさわしい表現を選ぶようにしましょう。
カジュアルなyou guys
カジュアルな表現としてもっともよく登場するのがyou guysです。
How are you guys? (みんな元気?)といった具合に使います。
guysと複数形になっていることで、あなた達みんなを指していることがわかりますよね。
guyは男性や奴という意味ですが、複数人を指すyou guysの場合は女性に対しても使えます。
イギリス英語のyou lot
イギリス英語でよく使われているのがyou lotです。a lot of~やlots of~で、たくさんの~、大勢の~という意味で使われるlotです。you lot!できみたち!という感じです。
もっともとても砕けた表現なので、フォーマルな場面での使用は避けましょう。
方言的なyous
yousはyouに複数形のsがついた形で、英語圏の一部の地域で方言として使われています。
複数形sをつけてあなた達という表現は、日本人にはとてもわかりやすいですね。
ビジネスならyou all
ビジネスシーンでよく使われるのはyou allです。あなた達みんなというわけですね。
みなさんさようなら!
Good-by to you all!
このような感じで使います。
海外ドラマや洋画でよく登場するy’allは主にアメリカ英語として使われるyou allの省略形です。
all of you
you allに似た表現にall of youがあります。こちらも意味は一緒で、あなた達みんなです。
あなた方はみな良い生徒です。
All of you are good students.
あなたたち2人なら?
あなたたち2人といった人数を指定する表現の場合は、you twoという言い方もできます。
3人ならyou threeですね。
you+人を指す単語の複数形もOK!
youの後に置ける単語はguysだけではなく、人を指す単語も複数形にして置くことができます。
例えば部活動などで先生達と子供達が入り混じっている場所でyou teachersと言えば、先生方だけに呼びかけることができます。逆に子供達だけに話しかけたければ、you childrenやyou kidsといえばOKです。
あなた達のはどう表現する?
英語では所有を表す際、名詞の末尾に’s(アポストロフィ エス)をつけます。しかしyou guysに’sをつけるようなことはありません。あなた達のと言いたい時には、youの所有格であるyourが使われるので注意しましょう。
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使える!あなた達を含む例文
あなた達を表すさまざまな英語表現をご紹介してきましたが、最後により具体的な使い方を例文とともに見ていきましょう。日常英会話でぜひ使ってみてくださいね。
あなた達に出会えてよかった
3年前あなた達に出会えてよかった。
I’m glad I could meet all of you three years ago.
all of youを使った例文です。あなた達みんなという意味ですね。
あなた達は最高です
きみたち最高だよ!きみたちの歌は本当に素晴らしい!
You guys are the best! Your songs are so epic!
この例文ではYou guysが使われています。epicは名詞で叙事詩、形容詞で壮大なという意味ですが、スラングではすごい、かっこいいという意味で使われます。あわせて覚えておきましょう。
あなた達を愛してる
何があっても私はあなたたち2人を愛しています。
I love you two no matter what.
you twoを使った例文です。no matter whatは何があってもです。no matter+疑問詞の形はよく使われますね。
疑問文のWhat’s the matter?だと、どうしたの?です。matterには問題や厄介事という意味があり、問題は何?と尋ねているわけですね。
もっともmatterは重大事や状況、物質や材料など、幅広い意味があり、日本人にはかなり難解な単語です。なのでno matter what=何があっても、とフレーズを丸暗記してしまいましょう。
ずっとあなた達が大好きです
私はずっとあなたたちのことが大好きです。
I will really like you all forever.
こちらの例文のあなた達はyou allですね。foreverは永遠にです。日本語でもカタカナ表記のフォーエヴァーはお馴染みですね。和文ではずっとと翻訳されています。
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まとめ
英語であなた達はyouというのは、日本人の誰もが信じて疑わないところでしょう。
しかし、単数か複数かの違いに敏感な英語にあって、どちらも同じ形のyouはとても珍しい単語です。
なぜyouが単数複数の両方に使われるようになったか、その過程についても今回ご説明しましたが、現状もまた最終形態ではありません。今やyouを単数と捉える傾向にあり、複数を意味する単語を追加して表現することが増えてきています。
言語が生き物である以上、英語だけでなくドイツ語やスペイン語、中国語、日本語でさえも変化していきます。言葉の基本を学ぶことはとても大切なことですが、現在進行形で起きている変化も頭の片隅に置いておくことで、ネイティブとの会話はよりスムーズになるはずです。
スラングとはいわば変化の先駆けのようなものです。廃れていく流行り言葉もありますが、なかには定着してスタンダードになっていくこともあります。youのように単数と複数が明確にできる使い方は、日本人としてはありがたい変化かもしれませんね。
単語の語幹や語尾といった基本的な部分については手持ちの紙の辞書でも検索できますが、内容を更新できないため、どうしても例文などは古いものになっていきます。
言葉の変化を反映させた使用例を知りたいときは、辞書アプリなどを活用しましょう。言葉は使う場面で意味や使い方が変わることもあります。例えばメールで使用されるテンプレなどは会話文とは異なることもあります。そういう場合は、Weblio Email例文集やメール英語例文辞書など専門の例文集を参考にすれば、より的確な表現を見つけられるのでおすすめです。
豊富なボキャブラリーは英語力アップには必要ですが、言葉は覚えている間にも変化していきます。英語を使うのは単語をたくさん覚えてからと考えず、知っている単語だけでまずは会話に挑戦してみましょう。
話しているうちに次第と使い方はわかってきますし、わからない言葉はその都度、辞書を引いたり相手に聞いたりすれば、自然と覚えられるはずです。基礎英語として外せない不定詞などの文法も、間違いを恐れず実際に使ってみて、わからない場合は質問していく方が身に付きやすいでしょう。
まずは英会話を楽しんでみてくださいね。