推しは英語で?推しを表すおしゃれフレーズやSNSのプロフィールで使えるスラングも

自分の好きなキャラクターやアイドルを、推しと呼ぶことがありますよね。
推しのグッズを集めたり、ライブに行ったりする推し活という言葉も広く聞かれるようになりました。ほかにもTVで推し活特集が組まれたり、推しが武道館いってくれたら死ぬ(作者:平尾アウリ先生)、というアニメ化もされた作品があったりと、推しという言葉は今や幅広く使われている言葉となっています。
では英語になると、推しとはどのように表現するのでしょうか。
この記事では、英語での推しの呼び方や推しにまつわる英語表現を紹介します。
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推しを表す英単語&おしゃれフレーズ
まずは推しという言葉の英語表現を見ていきましょう。
推しを表す英語はスラングとして使われている言葉が多いので、まずはスラングとはどんなものなのかを簡単に説明します。
スラングとは、俗語と呼ばれる親しい人たちの間で使う砕けた言葉のことを指します。砕けた表現なので、もちろん教科書には載っていません。またスラングは全て悪い言葉だと思っている人もいますが、流行語や造語、略語なども含まれているので広く使われている言葉もあります。
日本語でいう、若者言葉をイメージすると分かりやすいかもしれません。TPOに合わせて使えば問題ないワードもあるので、用法や意味をしっかりと覚えて親しい人に対してのみ使うようにしましょう。
favorite(スラング:fav)
推しを表す言葉として一般的な表現がfavoriteです。
favoriteには、大のお気に入り・特に好きな、などの意味があり、とりわけ好きな存在である推しという言葉を表現するのにぴったりな単語となっています。人物以外にも使える単語なので、自分のお気に入りの物やお店を紹介するときにも使えますよ。それでは、実際の音声を聞きながら発音をチェックしましょう。
favorite
ほかにもfavoriteには、favというSNSで使う言葉や話し言葉として使われている略語があります。Twitterでお気に入りのツイートにいいね(ハートマークのボタン)を押す行為を表す、ファボる・ファボという言葉を聞いたことがありませんか。実はこのSNS用語の元となっている言葉がfavなのです。
favを使って推しを表現するときにはmy favと表現します。SNSでのプロフィール欄や投稿でもよく使われているポピュラーな表現ではあるものの、スラングに分類される言葉なので使うシーンには注意しましょう。
fav
スラング:stan
世界的人気を誇るラッパー、Eminem(エミネム)の曲名が元となったスラングにstanがあります。この言葉は、付きまとい行為をするいわゆるストーカーを表す英単語stalkerと、ファンを表すfanを合わせた造語です。
実際にこの楽曲の歌詞は、Eminemの熱狂的な男性ファンが彼へ向けた3通のファンレターの内容とそれに向けたEminemの返信となっており、そのことからもstanという造語は熱狂的なファンを表す言葉として使われるようになりました。数年前にはこの単語がオックスフォード大学出版局が発刊しているオックスフォード英語辞典にも追加され、話題になったこともあります。それほど世間に浸透したスラングであることが分かりますね。
stanは主にstan+A(推している人や物)という形で使われ、私はAを(熱烈に)推しています、という意味になります。
stan
スラング:best boy(boi)/best girl
アニメや漫画、ゲームなどに登場するキャラクターを推している場合は、best boy(boi)/girlという表現が使われます。この言葉はキャラクターに対してのみ使うものなので、現実に存在している芸能人や物に対しては使いません。使い分けは簡単で、推しているキャラクターが男性であればboy(boi)を、女性であればgirlを使いましょう。
boiとは、boyをあえて崩して書いた言葉なのでスラングとして使うぶんにはどちらを使っても問題ありません。SNSの投稿やメッセージのやりとりでは、boiが使われることも多くあるのでどちらも覚えておきましょう。best boiとSNSで検索をすれば、外国人に人気のあるキャラクターが分かるかもしれませんよ。
best boy
best girl
スラング:bias
biasは、思い込みや先入観、偏りや偏見などの意味を持つ単語。本来の意味で使う場合にはスラングではありません。実はbiasを推しという意味で使うようになったのは、K-POP文化からだといわれています。推しという存在に対し、好きという感情を一番多く向けている=特定の人物に偏って愛情を注いでいるということにもなるので、この言葉が推しという意味で使われているのも納得がいきますね。K-POPアイドルに推しがいる人は、ぜひ覚えておきたい表現といえます。
bias
スラング:husbando / waifu
こちらの言葉は、husband(夫)とwife(妻)という単語が元となっています。
husbandoとwaifuという変わったスペルなので、スペルミスではないのかと思ったかもしれません。しかし、実はこのスラングは日本語での発音にあわせて母音を加えた、日本語の発音に由来する珍しい言葉なのです。発音も変わっているので、通常の発音と聞き比べてみましょう。
husband
husubando
waif
waifu
husbandには夫、wifeには妻という意味からも分かるように、夫や妻にしたいほど推しているキャラクターについて使う言葉となっています。日本では、自分の推しを俺の嫁や私の旦那と表現することがありますよね。それをみた海外のアニメファンが、推しに対してhusbandoやwaifuという言葉を使い始めたことから、この言葉が徐々に広まっていったとされています。
使い分けはbest boy(boi)/girlと同じで、夫にしたいほど推している人にはhusbando、妻にしたいほど推している人にはwaifuを使いましょう。また、アニメやゲームファンたちの間から生まれた言葉なので、主にキャラクターに対して使われる点も同じといえます。
他にも、推しを意味する英語表現で外せないものがoshiです。oshiの由来はもちろん日本語の推しで、husbandoとwaifuと同じように日本語から派生したスラングのひとつ。アニメ・漫画、ゲームだけではなく、VTuberの台頭によって推しという言葉はより世界に広まるようになりました。そのため、海外の一部のファンの間ではoshiという言葉を使う人も増えているのです。
今後も、日本語由来の言葉が海外のオタクたちの間で広まることがあるかもしれませんね。
推しにまつわる英語表現
最後に、推しにまつわる英語表現をいくつか紹介します。
英語圏のファンは、推し活をするときにどんな表現を使っているのでしょうか。
推しカップリング:ship
推しカップリングとは、自分の好きなキャラクター同士の恋愛関係を表す言葉です。応援しているカップルといえば分かりやすいかもしれません。そんな推しカップリングは、英語でshipと表現されています。shipは恋愛関係や血縁関係を表す英単語relationshipの略語で、スラングに分類される言葉です。
この言葉は可算名詞として扱われるので、複数の推しカップリングがある場合には末尾に複数形のsをつけてshipsと表記するようにしましょう。
ship
一番の推しになりそうな人:bias wrecker
前の項目で、推しを表す英語表現のひとつとしてbiasを紹介しましたよね。この言葉に、(故意に物を)壊す人や解体業者を意味する名詞であるwreckerを伴うと、また違った意味になります。
bias wreckerを直訳すると偏見を壊す人という意味になります。推しという言葉で当てはめるなら、推しを壊す人という意味となり少々物騒に聞こえてしまいますよね。
しかし、bias wreckerはそういった意味が転じて、今の推しを打ち破ってしまうほどの勢いがある人物や、今の推しに変わる形で一番の推しとなりそうな人のことを指す言葉として使われているのです。思わず推し変(推しを変えること)してしまいそうなほど魅力的な人は、bias wreckerと表現されると覚えておきましょう。
bias wrecker
オタク:geek
オタクという意味で使われている言葉のひとつに、geekがあります。
しかし一口にオタクといっても、geekにはアニメ・漫画やゲームといったサブカルチャーのファンを指す意味は含まれていません。geekの指すオタクとは、ITや理系の分野に広い知見や知識や技術のある人のことです。なので、geekと呼ばれる人たちに対しては好奇心が旺盛で賢いというイメージを抱く人も多くいます。
日本でオタクというと、人付き合いが苦手な人を思い浮かべる人も多いかもしれません。
人付き合いが苦手で内向的ではあるものの、賢さと好奇心のある人はnerdというスラングで表現されます。nerdもオタクという意味で使われますが、geekとは人付き合いの得意・不得意や、外構的か内向的といった点でニュアンスが違ってくるので注意しましょう。
こうした違いもあるので、geekは誉め言葉として捉えられる一方でnerdはネガティブなイメージで捉えられてしまう言葉ともいえます。ニュアンスを知らずに使ってしまい、意図せず相手を傷つけてしまった…なんてことにならないよう、意味とニュアンスはセットで覚えるようにしましょう。ニュアンスを理解して英語を使えばよりスムーズなコミュニケーションがとれるようになりますよ。
geek
nerd
日本文化・アニメオタク:weeb
weebは、日本文化が好きな外国人のオタクを指す言葉です。
この言葉は wannabe-japanese(日本人になりたがっている)というフレーズから生まれたwapaneseという蔑称が語源です。しかし、wapaneseがインターネット上で差別用語に指定され使用できなくなったためweeabooと変化し、それを短縮した形であるweebという言葉が誕生しました。
蔑称として使われていたこともあり、一昔前はweebという言葉に対してネガティブなイメージを抱く人も多くいましたが、現在ではそういった印象を抱く人は少なくなっています。とはいえ、相手を嘲笑する言葉ではあるので使い方には注意しましょう。
weeb
まとめ
今回の記事では、推しという言葉に着目して英語での推しの呼び方や推しにまつわる英語表現を紹介しました。お気に入りの呼び方は見つかりましたか。
近年ではSNSを通じて、世界中の人と簡単に繋がれるようになりました。
もし推し活をしているのであれば、推しへの思いや推し活の思い出を勉強がてらSNSに英語で投稿してみるとよいでしょう。同じ推しを持つ外国人の友達もできるかもしれません。投稿するときに分からない単語や英語フレーズがあればその都度辞書を引いたり、ネットで検索したりして覚えるようにしましょう。
今回紹介した表現以外にも、SNSで使える英語表現はまだまだたくさんあります。
ネットで検索する以外にも、書籍でチェックするのもおすすめですよ。例えば学研プラスから発売されている、日米のオタクが共同で作り上げた史上初の推し活英語本、世界が広がる推し活英語。この本では、日本語でもよく使われている沼や実質無料といった言葉を英語翻訳し紹介しています。まさにオタク英語のバイブルともいえる書籍といえます。
無料で英語音声ダウンロードもできるので、読み方の分からない単語でもすぐに確認できるのが嬉しいポイント。音声を担当しているのは大人気声優の悠木碧さんなので、悠木さんのファンであればなお必見の内容です。
ほかにも日本酒オタクを極め、酒匠となった藤代あゆみさんが著者として筆を執った、推し英語入門もおすすめ書籍のひとつ。人気漫画家の生肉先生書下ろしの推し活絵辞典が収録されているほか、シンプル英語だからこそ分かりやすく伝わりやすいフレーズ集や冒頭で紹介した漫画家の平尾アウリ先生との対談など、情報が盛りだくさんの内容となっています。
いろいろな英単語を覚え、SNSを通して海外に共通の推しを持つ友達ができれば推し活も英語学習もより楽しくなるでしょう。どんなに良い英語学習に関する商品や書籍を持っていても、継続をしなければ自分の身にはなりません。
英語を身につけるためにも、自分に合った方法とペースで英語学習を進めていってくださいね。