立て替えるを英語で?立替払いや代わりに払うなどビジネス表現も例文解説
お願い!ランチ代、立て替えてくれない?
家賃、立て替えておいたからね。
給料日前などで財布事情が厳しい時や、うっかりお財布を忘れてしまった時など、家族や親しい友人に立て替えをお願いしたことがある人は多いのではないでしょうか。
また、飲み会の代金を参加者から回収する前に幹事が立て替えることもあります。ビジネスシーンでは、出張費や交際費の立て替えをすることもあるでしょう。
このようにお金を立て替えることは、日常生活においてもビジネスシーンにおいてもよくあります。しかしながら、この「立て替える」を英語で表現できる人は少ないのではないのでしょうか。
そこでこの記事では、立て替えるの英語表現を取り上げます。日常会話でお金を立て替える際に使えるフレーズや、ビジネスシーンで使える立替金などの表現を紹介します。
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日常会話における「立て替える」の英語表現
日本語では立て替えるという動詞も、立替(たてかえ)という名詞もあります。
しかし英語には、これらを一言で表現できる英単語も、これ!と言ったイディオムもありません。そのため、立て替えるというニュアンスを含むフレーズで伝える必要があります。
ここでは、日常会話において立て替えるを伝えられるいくつかの表現を紹介します。
①pay forとpay backを使って「立て替える」を表現
まずはpay forとpay backを使ってお金を立て替えることを表現します。
pay for:~の代金を支払う
pay back:お金を返す、返済する
私がみんなの分を立て替えるから、みんなは後で払ってね。
I will pay for everyone and you pay me back later.
直訳すると、「私がみんなの分を払います。あなた達は後で私に払ってください。」となるため、立て替える(立て替え払いをする)ことを伝えられます。
飲み会などで幹事がまとめて払ってから、参加者がそれぞれの金額を幹事に支払う立て替えのシチュエーションで使用できますね。
I will pay for everyone.とだけ言ってしまうと、「奢る(おごる)」と勘違いされてしまう可能性もあるため、その後のpay backを強調して言うなど気を付けましょう。
なお、everyoneの箇所は、立て替えをしてあげる対象者によってyouや人名などに変更できます。
私があなたの分を立て替えました。後で払ってください。
I paid for you so you will pay me back later.
②pay in advanceとsplit the billを使って「立て替える」を表現
in advance:前もって、先に
split the bill:割り勘する
これらの表現を使って立て替えるのニュアンスを出すことができます。
私が立て替えるから、後で割り勘しましょう。
I will pay the fee in advance and then let’s split the bill afterwards.
the feeの箇所はcost(費用)やrent(家賃)などに変更して使うことも、省略することもできます。
③coverとrepayを使って「立て替える」を表現
cover:費用を負担する
repay:お金を返す、返済する
coverはさまざまな意味がありますが、お金に関する場合には費用を負担するという意味になります。cover for youで、あなたのために支払うという意味になるので、費用を立て替えるニュアンスを表現することができます。
repayは、pay backと同じ意味で使うことができ、pay backとrepayは置き換えが可能です。
立て替えてくれない?後で返すから。
Can you cover it for me? I will repay you later.
立て替えてくれてありがとう。明日返すね。
Thank you for covering. I will repay you tomorrow.
④spotとrepayを使って「立て替える」を表現
spot someone:費用を負担する
立て替えてくれない?後で返すから。
Can you spot me? I will repay you later.
spot someoneという言い回しは、かなりカジュアルな響きがあるうえに、返済を期待せずにお金を貸すというニュアンスが含まれているスラングです。
そのため、後で返すと言ったとしても、返済を前提として立て替えを依頼するというシーンでは、信憑性が薄れる可能性があります。
ビジネスシーンやフォーマルなシーンでの使用は控え、ジュースを買うための小銭を家族や友人に立て替えてもらう時などに使う程度にしましょう。
ビジネスシーンにおける「立て替える」の英語表現
ビジネスの会計の場面において、従業員が出張費などのお金を個人立替をすることは多々あります。この際にキーワードとなる単語は、reimburse。
reimburseは動詞で、払い戻すという意味です。名詞はreimbursementで、払い戻し、立替払いの払い戻し、立替精算という意味になります。
ビジネスシーンにおいてはpay backやrepayではなく、reimburseがよく使われます。
⑤pay someone’s behalfを使って「立て替える」を表現
on someone’s behalf:~の代わりに
pay on someoen’s behalfで、誰かの代わりに払うということなので、立て替えるのニュアンスを表現することができます。
出張費は当社に代わって一時的に立て替えるようお願いいたします。後ほど立替払いの払い戻しをいたします。
We would like you to pay travel expenses on our behalf. We will reimburse you later.
※travel expensesで出張費を意味します。
⑥out of pocketを使って「立て替える」を表現
out of pocketは、現金で支払う経費、現金立替費用という意味のイディオムです。
out of pocket自体にはさまざまな意味がありますが、経費関連の話で使う際には、現金で支払う(後で払い戻される)経費という意味で使われます。
ただし、保険関連で使われる場合には、保険会社ではなく自分で負担しなければならない費用を指すので注意しましょう。
立て替えた交際費の払い戻しを受けました。
I received reimbursement for my entertainment expenses that I paid out of pocket.
※entertainment expensesは交際費という意味です。
関連表現
ビジネスシーンにおいて費用を一時的に立て替えるということは、その後の精算(払い戻し)が伴います。精算に関する用語も合わせて覚えると、立替金の精算がスムーズに進められますね。
経費精算書に立て替えている経費の全ての領収書を添付してください。
You need to attach all receipts of reimbursed expenses to the expense report.
※reimbursed expensesで立替経費、expense reportで経費精算書という意味です。
当社が立て替えている費用を、貴社に請求いたします。
We will bill your company for the reimbursed expenses that we have paid for.
※経費などを請求する際には、billを使います。請求を意味する単語は他にも、invoiceやclaimなどがあります。
まとめ
お金を立て替えるを意味する直接の英語表現はありません。しかしながらpay for(~の代金を支払う)やpay back(お金を返す)など簡単な英語表現を組み合わせることで、立て替えることを伝えられます。
また、日常会話ではお金を返すことをpay backやrepayで表現しますが、ビジネスシーンではreimburseが使われます。どの単語も意味は同じですが、フォーマル度合いが違うため、シーンに応じた表現を使うことをおすすめします。
今回は「立て替える」という身近な言葉ではあるものの英語では考えたことがない、あるいは使ったことがない表現を紹介しました。せっかく覚えた表現なので、是非口に出して練習してください。頭にしっかりと定着させることができますよ!