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時制の一致のポイントはどこ?基本ルールと例外を押さえて英語上級者をめざそう

英語で話したり書いたりするとき、単語や文型がわかっていても、すばやく判断して正しい形にするのが難しい時制の一致
日本語の文法と大きく違う点なので、なかなか使えるようにならない、と苦手意識を持つ人も多い英文法です。

今回は、ポイントになる基本の考え方や例文をみながら、時制の一致の苦手意識をなくし、自然に使えるようにマスターしていきましょう。

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時制の一致の基本

主節と従属節

時制の一致の話を始める前に、主節と従属節を理解しておきましょう。
節とは、主語と動詞を備えた文のことです。例えば

I think they are enjoying the party.

上の文には、I thinkthey are enjoying the partyの2つの節が含まれています。
I thinkがこの文の主なる骨格なので主節they are enjoying the party主節を補う文なので従属節となります。

基本の考え方

時制の一致とは、この主節と従属節の時制を一致させるルールです。
ルールのポイントは主節の時制に従属節の時制がひきずられるというものです。

例文をみてみましょう。
Tom said he loved Karen.

出来事を見てみると、TomがあるときKarenが好きだと言いました。その出来事を後になって思い出したのが上の文章で、過去形のTom saidから始まります。その時、従属節も過去になりhe loved Karenとなります。
主節の時制に従属節の時制がひきずられているのです。

この文の日本語訳は

トムはカレンのことを好きだと言った。

となり、カレンのことを好きという部分がどうしても日本語では現在を表す形になってしまいますね。日本人が時制の一致に戸惑う理由はこの日本語文法と英文法の違いです。
英文法には、外が過去なら中も過去、というルールがあることを覚えておきましょう。

ネイティブの感覚

ネイティブにとって時制の一致は、決まりではなく無意識のうちに自動的に行っている作業です。
例えば、
日本からきました。
I am from Japan.

え、どこの出身と言ったのですか?
Sorry, where did you say you were from?

Japanが聞き取れず、聞き返す文に時制の一致が起きています。
主節がdid youという過去になったので、従属節もyou areからyou wereという過去になります。ネイティブは、今さっき起こったことを指すときにも時制の一致を適用しているのです。

現在完了のとき

外側が過去なら中身も過去というルールを説明しましたが、他の時制をみてみましょう。
主節が現在完了形の場合、原則、時制の一致はありません。なぜなら現在完了は現在につながっているからです。

メアリーは本当に親切だと思っています。
I have thought that Marry is really kind.

従属節の出来事が主節より前の場合

次は違うパターンをみてみましょう。従属節が主節よりも前に起こっている場合です。
例えば、TomMarryが結婚したことを後になって聞いたという状況を考えてみます。

トムとメアリーが結婚したと聞きました。
I heard that Tom and Marry had got married.

主節I heardよりも前に二人は結婚していたので従属節はTom and Marry had got marryedとなり、時制は過去完了になります。これは普通の過去完了形のルールですね。

助動詞

これまでは一般動詞をみてきましたが、もし従属節に助動詞が入ったらどうなるでしょうか?
結論としては、will、may、canそのまま過去形のwould、might、couldを使うことができます。
例文をみてみましょう。

彼らは少し遅れるって彼が言ってたよ。
He said that they might be a bit late.

私は一週間以内にその仕事を終えられると約束しました。
I promised that I could finish this task in a week.

従属節の助動詞がmightcouldになっていますね。
ただし、過去形がないmustshouldについては、そのままの形にします。

先生は私に今まで以上の努力をして勉強しなくてはいけないと言いました。
My teacher told me that I should study harder than ever.

助動詞についてはこちらの記事も参考になります。

またought toused toの過去形はありませんので従属節にある場合はそのまま使います。

父は毎日5キロ走ったものだと言った。
My father told me that he used to run 5 km everyday.

仮定法

時制を変化させるという英文法というと仮定法を思い浮かべる人もいるかもしれません。
結論から言うと、仮定法は時制の一致はありませんので安心してください。
仮定法の時制自体が特殊で通常の時制の流れではないからです。

彼はチケットを手に入れたいと思った。
He wished he had the ticket.

仮定法についてはこちらの記事も参考になります。

例外

次は時制の一致が起こらない特殊なケース3つをみていきましょう。

不変の真実や歴史上の事実

私たちは富士山が日本で一番高い山だと学んだ。
We learned that Mt.Fuji is the highest mountain in Japan.

私たちの歴史の先生はフランス革命が1789年に起こったと教えてくれた。
Our history teacher taught us that the French Revolution broke out in 1789.

that節以後は、不変の真実や歴史的事実のため時制を一致させる必要はありません

習慣

彼は、毎日英語を勉強すると言った。
He said that he studies English everyday.

英語を勉強するという習慣が今も続いているという場合、
従属節の時制は現在形です。
ただし、今はどうなっているかわからない場合は以下のように過去形です。
He said that he studied English everyday.

事実上の現在、未来を表す場合

トムは来週外国へ行くと言った。
Tom told us that he is going overseas on May 1st.

トムがこの文を言った日は、5月1日よりも以前の日です。
その時点から考えれば5月1日は未来にあたります。
そのため、時制の一致は適用させず未来形のままです。

まとめ

時制の一致は、ネイティブが無意識に行っているルールですが、日本語の文法とは異なるため理屈はわかっても自然に使いこなすのは難しいです。

混乱する人が多い文法ですが、例外はあるものの、今回みたように、基本の考え方は外が過去形であれば中身も過去形。まずはこのイメージを持ってみましょう。

また、時制の一致は、間違ってもコミュニケーションが成り立たなくなる大きな間違いではありません。間違いを恐れず、まずは意識し表現すること、そして今回勉強した例文が口からスムーズに言えるように暗記するのも有効な学習法です。

少しずつ使いこなして英語の上級者を目指していきましょう。







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2件のコメントがあります

  1. 橋本良成

    He said that he study English everyday.
    ここはなぜstudyとなっているのですか
    studiesではないのでしょうか?

    1. eigoplus

      いつもご愛読ありがとうございます。

      こちらの例文ですが、ご指摘いただいたように正しくは he studiesとなります。

      (誤)He said that he study English everyday.
      (正) He said that he studies English everyday.

      時制の不一致の例外②「現在も続いている習慣」に該当し、
      that以下は現在形になるので3人称単数現在形のstudiesが正しい形となります。

      この度は、ご指摘頂きありがとうございます。
      今後ともご愛顧のほどよろしくお願い致します!