it’s about timeの意味と使い方|例文で仮定法・現在形・過去形・スラング
It is about time(It’s about time)は直訳すると「大体、時間だ」という意味になりますが、口語表現ではそろそろという以上に、さらに強い意味を持つことをご存じですか?
この記事ではIt is about time(It’s about time)のさまざまな使い方を日常の場面で使われる例文といっしょに紹介していきます。この表現を使うときは仮定法が登場するので、例文で前後の文章の関係もきちっと確認していきましょう。
仮定法は難しいという苦手意識を持っている人も多いかもしれませんが、ひとつづつ丁寧に説明をしていきますので、大丈夫。この機会に苦手意識を克服しましょう。その他にもtoやforを使う表現もありますので一緒に紹介していきますね!
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it’s about timeの意味
まずIt is about time(It’s about time)のbe about timeは、直訳すると「時間について」という意味となり、「もう時間だ」とも訳すことができます。
ただし、辞書では「もっと早く起こっているべきだったり、もうすでに終わっているべきだったことを強調して発言するときに使われる。」というように説明されています。
待ちわびたというニュアンスや、ときにはイライラした感情が入るので、「やっとだよ!」という感じですね。この表現はカジュアルな口語表現なのでニュースなどでは使われません。友人との間や会話レベルでの使用にとどめておくのがいいでしょう。日常生活の中では以下のようないろいろな場面で使えます。
やっとだよ!
It’s about time!
彼らはそろそろ到着してもいい頃なんじゃない。もうずいぶん待っているのだけど!
It’s about time they got here. I’ve been waiting for ages!
彼らは結婚するね
They’re getting married.
いよいよだね(ずいぶん経ったものね!)
Oh, it’s about time!
彼はそろそろ職に就くべき時期だな。
It’s about time he got a job.
いいかげんに私から借りたお金を返してくれてもいいんじゃない?
Don’t you think it’s about time you paid me back the money you borrowed from me.
私の上司もそろそろ私の努力をわかってくれてもいい頃かしら。
It’s about time your boss recognized my hard work.
ちなみに、「アバウトタイム(原題:about time)」という映画がありますが、これはタイムトラベルを扱った映画で、「時間について」というそのままの意味で使われています。これを機にあらすじをチェックするものいいですね!
it’s about timeの類似表現①it’s high time
it is about time(it’s about time)と同じ意味合いで使える表現を紹介します。
上級者向けの表現ですが、It is high time(it’s high time)でも同じ意味になります。
いいかげんに倉庫の片づけをはじめないとね。
It’s high time we cleaned our storage room.
そろそろ新しい靴を買った方がいいんじゃない。
It’s high time you bought a new pair of shoes.
it’s about timeの類似表現②it’s about damn time
スラングの表現ですが、It is about damn time(It’s about damn time)でも同じ意味となります。
より強い感情や不満を表現するときに使うことが多く、非常にカジュアルな表現なので、
使う場面や相手に少し注意して使いましょうね。
やっと君が部屋を掃除するときがきたね。
It’s about damn time you cleaned your room.
やっとエレベーターが直ったね。
It’s about damn time they fixed the elevator.
it’s about timeの類似表現③at last / finally
やっと、ついに、とうとうなどの意味がある単語は他にも次のようなものがあります。
at last
finally
これらの単語の方が、it is about time(it’s about time)よりも、さらに幅広い場面で使えますので、会話に取り入れやすいでしょう。
ついにフランスにいる家族から手紙が届いた。
At last, I received a postcard from my family in France.
やっとお会いできましたね。
I’m so glad to finally meet you.
>>ついにできた!を英語で?finallyとeventuallyの意味・使い分けとスラング
it’s about timeには仮定法を使う
さて例文にたっぷり慣れたところで、文法の話をしなくてはいけません。これまでの例文では、it is about time(it’s about time)の後の文章がすべて過去形になっていたのに気が付いたでしょうか?
なぜだろうと思った方や意味がわからないと思った方もいるかもしれません。以下の例文を思い出してみてください。
It’s about time I went back home.
家にまだ帰っていないのにgoではなく過去形のwentを使うのは不自然な感じがしますよね。これは文法用語で仮定法過去といわれる形が使われているからなんです。
It’s about timeと仮定法①仮定法のおさらい
仮定法と聞いてすぐ思い出すのは、以下のような文章ではないでしょうか。
もしお金が十分あったら、私は家を買います。
If I had enough money, I would buy a house.
もっと背が高かったらなあ。
I wish I were taller.
この例では、話の内容にあたる「家を買う」や「背が高い」という状態は、実際には起こらないこと。これを仮想現実といいます。
英語で仮想現実の話をするときに使われるのが仮定法で、現実の世界と距離を置くために仮定部分には過去形を使うというルールを覚えておきましょう。
学校では仮定法の例として、if、I wish、as ifを使った例文がよく出てきますが、実は今回のit’s about timeでもこの仮定法が登場しています。
It’s about timeと仮定法②過去形の使い方
話が難しくなってきたところで、もう一度、例文を振り替えながら整理してみましょう。場面を想像しながら読んでみてください。
このビルはもう完成するころだ。1年以上工事をしているのだから。
It’s about time this building was completed. They’ve been working on it for a year.
この例では、現実にはビルは完成していないので、仮想現実の話をしています。そのためビルが本当は完成しているはずなのにという意味を込めて仮定法が使われis completedではなくwas completedが最適なのです。
もう少し身近な例を見てみましょう。
あなたはもう寝る時間よ。明日は5時に起きなくちゃいけないでしょう?
It’s about time you went to bed. You’ll have to get up at 5am tomorrow.
この例は、すでに寝なくてはいけない時間を少し過ぎてしまっているくらいの時の会話をイメージしてみてください。それにもかかわらずこの人は寝ていないのでwent to bedの部分は仮想現実の話をしていることになり、仮定法が使われています。
It’s about timeと仮定法③仮定法を使わない場合
仮定法を使わずに現在形の文章を使うこともできます。その場合、ニュアンスはどのように違うのでしょうか?
平日なら寝る時間だね。でももう少し一緒にテレビを見ようか?
It’s time to go to bed on weekdays. But shall we watch TV together a little more?
この場合は実際に寝るべき時間を過ぎてしまったという意味を込める必要はないので、
仮定法を使わず現在形になります。
もう一つ比較例を見ておきましょう。どちらも文法上は正しいですが、話し手の伝えたいニュアンスが違うのが分かりますよね。
家に帰る時間だ。もう深夜12時だ。
It’s time we went home. It’s midnight.
家に帰る時間だ。
It’s time we go home.
>>仮定法「If…」が分かる英文法解説!どんな時にどんな風に使うのか
it’s about time toの場合
仮定法ではなくto不定詞を使った同じような表現があります。
さよならをいうときだね
It’s time to say goodbye.
この場合は当然ですが「さよならを言うのを待ちわびていた」という意味はありません。It’s show time という表現と同じようにto+動詞の原形を付けると「〜をする時間」という意味になります。
そろそろ荷物を詰める時間だ。もうすぐ出発しなくちゃいけないから。
It’s time to start packing. I have to leave soon.
またはこのようにも言い換えられますね。
It’s time we started packing.
単純な未来の話をする際にも使われます。先に説明したIt’s about time+文とは全く違う表現ですので混乱しないように注意してください。
決断をするときだ。
It’s time to make a decision.
そろそろジムに行く時間だ。
It’s about time to go to my gym.
>>be to 構文(be to 不定詞)の5つの意味・用法!覚え方や例文
it is about time for+名詞/動名詞の場合は
最後にfor +名詞/動名詞をつかった同じような表現もあります。
何かをするのに適した時期が来たことを伝えるときに使用します。
そろそろ休憩の時間だ。
It’s about time for a break.
会議の時間だ。
It’s time for a meeting.
it’s about timeの意味と使い方|例文で仮定法・現在形・過去形・スラングまとめ
いかがでしたか?日本語の感覚で考えると、仮定法で強調したい場面なのか、現在形の方がしっくりくる場面なのか、ネイティブのように使い分けるのはかなり難しそうですよね。
複雑な仮定法過去を使い分けようとすると、考えすぎて会話がぎくしゃくしてしまうかもしれません。英会話初級者のうちは頭で考えるよりも、どんどんアウトプットをしていきましょう。
まずは、今回前半で紹介をしたよく使われる場面の例文をそのまま覚えて使ってみてください。繰り返し練習し、中級から上級者へと成長すれば、ネイティブと同じ感覚で過去形の方がしっくりくるようになる瞬間が必ず訪れますよ。