叱る・説教するを英語で?ビジネスでも使える表現を発音付で例文解説
よく「子供を怒るのではなく、子供を叱るように」と言われますが、怒ると叱るとでは意味が大きく異なります。
叱るとは、相手の悪いことを正す行為であり、指導的な意味を含んだ表現です。怒るとは、感情の赴くままに不満を爆発させることです。
今回は、この教育的な指導を表す言葉である叱る(しかる)の英語表現を取り上げます。
親が子供を叱ったり、上司が部下を叱ったり、あるいは店員さんがお客様に叱られるなんてこともありますよね。
日常生活からビジネスシーンまで、さまざまな叱る/叱られるシーンを英語で表現しましょう!
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叱るの英語表現4つ
叱るを意味する英語表現はいくつかあります。ここでは、代表的な表現を4つご紹介します。
- tell off
- yell at
- scold
- reprimand
それぞれの言い回しの発音やニュアンス、使用シーンを例文とともに詳しく確認していきましょう。
①tell offは「叱る」のカジュアルな表現
tell offは日常会話において使われる最も一般的な言い回し。大人に対して叱る際にも子供に対して叱る際にも使われます。
ただし、カジュアルな響きが強い口語表現なので、ビジネスシーンやフォーマルなシーン、文語(書き言葉)としては使われません。
tell off someoneで、〇〇(someone)を叱るという表現になります。
あいつらまたやったの?ほんの5分前にうちの子を叱ったばかりなのに。
They did it again? I told off my kids only five minutes ago.
叱る対象(someone)が、it/me/you/him/her/them/usなどの代名詞の場合は、tellとoffの間に必ず挟んで、tell someone(代名詞) offの形をとります。
彼らを叱らないでね。ただのミスだったんだから。
You shouldn’t tell them off, it was just a mistake.
具体的に~のことで叱ると言う際には、前置詞forを使って理由を付け加えます。
先生はクラスでおしゃべりしていることで私たちを叱りました。
Our teacher told us off for chattering in the class.
tell offを使った「叱られる」
叱られると言いたい場合には、get told off(get + 過去分詞)と表現します。getの代わりにbe動詞を使っても構いませんが、getのほうがより一般的です。
昨日ママに叱られた。
I got told off by mom yesterday.
※by someone(人)で、〇〇(人)に叱られたとなります。
彼女は遅刻が理由でいつも叱られる。
She is always getting told off for being late.
②yell atは大声をあげて叱る
yell atは比較的アメリカでよく使われる叱るを意味する表現です。
yellのコアの意味は大声で叫ぶ、怒鳴るです。そこから派生して、叱るという意味で使われているため、大声をあげて叱るというニュアンスが強い表現です。
子供に対しても大人に対しても使われ、シーンも問わずさまざまな場面で使うことができます。
親が子供に携帯電話をやめるように叱っています。
Parents are yelling at their kid to get off the mobile phone.
具体的に叱る理由を述べる際には、yell at someone for ~のように前置詞forを付け加えます。
子供が嘘をついたので叱った。
I yelled at my kid for lying.
yell atを使った「叱られる」
yell atを使った叱られるもget + 過去分詞(get yelled at)の形をとります。
私たちは本当にこれでいっぱい叱られた。
We really get yelled at for this a lot.
母のネックレスをなくしたことで叱られた。
I got yelled at by my mother for losing her necklace.
③scoldは叱る
scoldは叱るを表す最も一般的な単語です。ただし単語としては一般的ですが、少し堅いイメージが強いため、日常会話では使われることはあまりありません。主にフォーマルなシーンや文語(書き言葉)として使われることが多い表現です。
先生が知ったら、子供たちを叱るでしょう。
If the teacher finds out, he will scold kids.
scold someone for ~で、〇〇(人)を~の理由で叱るという意味になります。
父は私の悪い態度を叱った。
My father scolded me for my bad attitude.
scoldを使った「叱られる」
叱られるは他の言い回し同様、get scoldedの形をとります。
お客様に叱られました。
I got scolded by a customer.
父はいつも理由もなく母に叱られます。
My father always gets scolded by my mother for nothing.
④reprimandはビジネスシーンで公式に叱る
reprimandは、人を公(おおやけ)に叱責するという意味です。上司が部下に職務上の怠惰や規則違反などを叱責する場合など、公式なシーンで使われます。とても硬く重みのある言い回しです。
彼は会議で従業員たちを叱責した。
He reprimanded his employees at the meeting.
ここでも具体的な叱責の理由はforを使って付け加えます。
監督者は安全手順に従わなかった労働者を叱責した。
The supervisor reprimanded the workers for not following safety procedures.
reprimandを使った「叱られる」
叱責されたは、be動詞を使ってbe reprimandedの形(受け身)で表現します。reprimandに関しては他の3つの言い回しとは違って、getではなくbe動詞を使うのが一般的です。
教師らは彼らの行いに対して公式に懲戒処分を受けた。
The teachers were officially reprimanded for their behavior.
※officially reprimandで、公式にけん責する、正式に処分するという意味になります。
彼女は非協力的な態度で上司から叱責された。
She was reprimanded by her boss for her uncooperative attitude.
なお、「叱る」の反意語「褒める」についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
説教するは英語で
相手の悪いことを正す行為を叱ると言いますが、似ている言葉で説教があります。説教とは、相手を正しい教えに導くために言い聞かせることです。
この叱るよりも教えるニュアンスの強い説教するを英語では、lectureを使って表現します。
lectureの元々の意味は、(大学などの)講義ですが、lecture someoneで〇〇(人)を説教するという意味になります。lectureに続けてsomeone(人)は必ず必要です!
先生は私たちに騒ぎすぎることについて説教した。
The teacher lectured us about making too much noise.
私のテーブルマナーについて説教しないで。
Don’t lecture me about my table manners.
注意するは英語で
注意するも叱ると似た意味の言葉の一つです。注意するとは、気を付けるように言い聞かせることです。
叱る行為も注意する行為も相手のことを思いやって正しく導くための行為ですが、叱るの方が注意するよりもどちらかというと厳しいイメージがあります。
気を付けるように言い聞かせるという意味の注意するは英語で、warnを使って表現します。
両親は子供たちに路上で遊ばないよう注意した。
Parents warned kids against playing in the street.
スミス先生は彼の行いに注意した。
Ms.Smith gave him a warning for his behavior.
まとめ
「叱る」の英語表現を4つ紹介しました。
tell offは日常会話において使われる最も一般的な言い回しです。ただし、カジュアルな響きが強いため、フォーマルなシーンでは使われません。
yell atはカジュアル、フォーマルといったシーン問わずあらゆる場面で使うことができます。大声をあげて叱る、怒鳴って叱るというニュアンスが強い表現です。
scoldは叱るを表す最も一般的な単語です。堅いイメージが強いため、日常会話では使われることは少なく、フォーマルなシーンや文語(書き言葉)として使われることが多いです。
reprimandは、人を公(おおやけ)に叱責するという意味です。立場の上の者が下のものを叱る際に使われ、とても硬く重みのある言い回しです。
「叱る」の英語表現は他にもいくつかありますが、この4つを抑えておくことで、どんなシーンにでも対応できます。それぞれのニュアンスを理解して、シーンに合わせて使い分けができるようにしましょう。