May IとCan Iの意味と違いやCan youやShall Iなどの使い方も例文解説
「~してもいいですか?」と誰かに許可を求めるとき、英語ではMay I~?やCan I~?を使って表現することができますよね。
アメリカの学校では、子供たちは許可を求めるときに助動詞のmayを使うことを学びます。
例えば、生徒が部屋を出る前には、先生に「May I be excused?(失礼してもよろしいですか?)」と聞きます。しかし生徒が「Can I leave the room?(部屋を出てもいいですか?)」と聞くと、先生はよくジョークで「You can, but you may not.(部屋を出ることはできるが、その許可はない)」 と言うことも…。
May I~?とCan I~?は、どちらの言い方をいつ使うか迷うことも多くあります。
そこで今回この記事ではmayとcanの違い、Can I~?とMay I~?の使い方とその違いを徹底的に解説します。
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canとmayの使われ方
助動詞として知られている、canとmay。これらは、特定の事柄を表現するために動詞句の中で使われます。まずはこの二つの使われ方を見てみましょう。
canは他の動詞と一緒に使われ、能力、可能性、または許可(頼む、与える)を表現することができます。
鳥は飛べる。(能力)
Birds can fly.
サイコロを2つ振ると、2~12までの数字が出るかもしれない。(可能性)
When rolling two dice, the resulting amount can be 2 through 12.
お手洗いをお借りできますか?(許可)
Can I use the bathroom?
はい、お手洗いを使ってもいいですよ。(許可)
Yes, you can use the bathroom.
mayもcanと同様に他の動詞と一緒に使われ、願いや可能性、許可などを表現することができます。
ご冥福をお祈りいたします。(願い)
May you find peace.
明日雨が降るかもしれない。(可能性)
It may rain tomorrow.
お手洗いをお借りしてもよろしいでしょうか?(許可)
May I use the bathroom?
はい、どうぞ。(許可)
Yes, you may use the bathroom.
このように、canとmayは可能性と許可の文脈で同じです。文法的に許可の文脈でcanとmayを入れ替えて使うことは全く問題はありません。
ただし、許可の文脈でcanはmayよりもフォーマルさや丁寧さに欠けており、より話し言葉に適しています。
May I~?とCan I~?の違い
それでは次に、本題のMay I~?とCan I~?の違いについてみていきましょう。
May I~?とCan I~?は、「~してもいいですか?」という意味があり、同じようなニュアンスです。意味合いは同じでも、それぞれを適切な文脈と場面で使い分けられています。
以下でMay I~とCan I~の違いを見てみましょう。
May I
①フォーマルで丁寧
②公式のアナウンスや標識では、canではなくmayを使う
③許可を得る単語として長い間使用されている
Can I
①インフォーマルでカジュアル
②許可を得る単語として最近使われるようになった言葉
これらの違いをわかりやすく解説すると、友人同士や子が親に対して許可を求めるときは、Can I~?(~してもいい?)で、上司や目上の人、または全く知らない人に対して許可を求めるときは、May I~?(~してもよろしいでしょうか?)というイメージを持っていただけるとわかりやすいのではないでしょうか。
What can Iの意味
ちなみに、What can I do for you today~?という表現を海外のお店などで聞いたことがありませんか?
What can Iの意味は、「あなたのためにできることがありますか?」つまり、「ご用件はなんでしょうか?」ということ。
Can I help you?(いらっしゃいませ)と似たようなニュアンスです。他にも、What can I do?(どうしたらいいの?)という使い方もできます。例文も紹介しておきます。
今日、仕事をクビになっちゃったよ…これからどうしたらいいの?
I got fired today…what can I do from now on?
この使い方も合わせて覚えておきましょう。
May I~とCan I~を使った例文
それでは実際にMay I~とCan I~を使った例文を見てみましょう。
何か御用ですか?(何かお探しですか?)
Can I help you?(What can I do for youと同じ)
明日公園に行ってもいい?
Can I go to the park tomorrow?
もう一つホットドッグもらってもいい?
Can I have another hot dog?
ママー、もっと遊んでてもいい?
Mom,can I keep playing?
何か御用でしょうか?(何かお探しでしょうか?)
May I help you?
別のお飲み物をお持ちしましょうか?
May I offer you another drink, sir?
ジョーンズさんとお話できますか?
May I speak to Mr Jones, please?
宿泊客は午前6時からジムを利用できます。
Hotel guests may use the gym from 6 a.m.
先ほど、公式のアナウンスや標識ではcanではなくmayを使うと説明しました。
この例として、以下の例文を読んでみてください。
12歳未満のお子様は、大人の方と一緒でない限り、リフトをご利用いただけません。
Children under 12 may not use the lift unless accompanied by an adult.
子供たちごめんよ、大人の方と一緒でないとこのリフトは使えません。階段を使ってください。
Sorry kids, you can’t use this lift without an adult. Please use the stairs.
上の例文は正式なアナウンスや標識なのでmayを使っています。しかし、2つ目の例文は正式なアナウンスや標識ではなく、口頭文になるのでmayではなくcanを使っています。
能力について伝える場合はcanを使う
これまでの説明で、mayとcanは似ている助動詞ということがわかりましたよね。
しかし、人が何かをする能力があることを伝える文章は、常にcanを使用するようにしましょう。答えがあまり確かでない場合はcouldを使います。
ピアノを弾けますか?
Can you play the piano?
3時までに事務所に着くことはできません。
I can’t get to the office by 3:00.
新しいコピー機では、ホチキス留めや部数指示コピーができます。
The new copy machine can staple and collate copies.
果物と野菜の区別はどうすればいいのですか?
How can I tell the difference between fruits and vegetables?
彼女は1分間に90ワード近くタイプできる。
She can type almost 90 words a minute.
出来事の可能性を表現する場合はmayを使う
canとmayは可能性と許可の文脈で同じであり、許可を得るためにもcanが使えるとしたら、mayはいつ使うのでしょうか?
mayもmightも、ある出来事の可能性を表現するのに適した言葉。その中でも、起こる可能性が高い場合はmayが最適で、可能性が低い場合はmightを使用します。
野球の試合中に雨が降るかもしれない。
It may rain during the baseball game.
今朝のミーティングに遅刻するかもしれない。
I may be late to this morning’s meeting.
近所の電気が工事中で使えないかもしれない。
The neighborhood’s electricity may not work during construction.
今年一番の映画かもしれない。
That may be the best movie I’ve seen all year.
May I~とCan I~に対する答え方
もし誰かが、May I~やCan I~を使ってあなたに許可を求めてきたら、どのように答えるのが適切でしょうか?例文とともに確認していきましょう。
中に入ってもよろしいですか?
May I come inside?
はい、どうぞ。
Yes, you may.
その他にも「もちろん」という意味の返し方にはさまざまな表現があります。
Certainly.
Sure.
Of course.
Absolutely.
これらの4つの表現の方が「Yes,you may.」よりも親しみやすいニュアンスがあります。
例えば子供がご飯を食べ終わったあとに「May I be excused?(失礼してよろしいでしょうか?)」と親に許可を求め、親が「Yes, you may.」と答えると、とても丁寧で行儀のよさが会話からにじみ出ています。
一方で、答えが「いいえ」であった場合は注意すべき点が2点あります。
①許可の拒否は、may not、cannotまたはcan’t と言って正式に表現するのが適切であること。
②may notの場合、mayn’tという短縮形は使用しないということ。
例文も確認しておきましょう。
今夜は私の車を使わないでください。
You may not use my car tonight.
今夜は私の車を使うことができません。
You cannot use my car tonight.
今夜は私の車を使うことはできません。
You can’t use my car tonight.
その他の助動詞の違い
これまではMayとCanの違いについて詳しく説明をしてきましたが、ここからはその他の助動詞の違いについて簡単に説明します。
couldとmay
couldは丁寧な依頼をする時に使える助動詞です。
couldはcanの過去形ですが、許可を求める場合、couldは過去形の意味を持ちません。
couldはお願いをするときにmayと同じ意味を持ち、丁寧なフレーズとして使うことができます。
お水をいただけませんか?
Could I have some water?
お水をいただけませんか?
May I have some water?
早退してもよろしいですか?
Could I leave early?
早退してもよろしいですか?
May I leave early?
couldは、許可を得るためにあらゆる主語と一緒に使われます。
例えば、Could I open the window? (窓を開けてもいいですか?)や Could you open the window?(窓を開けてくれませんか?) はどちらも文法的に正しい表現。しかし、mayを使って依頼をする場合、主語になれるのは「I」だけです。
もし、誰かとダンスをするように正式に依頼するのであれば、May you have this dance?ではなく、May I have this dance? (踊っていただけますか?)と言います。
mayの後にyouをつけると、May you live long(長生きしますように)のように、依頼ではなく、願いを表すことになるので使い方に気を付けましょう。
May IとWould youの違い
また、相手に何かしてもらいたいときはCould you~?とWould you~?のどちらを使っても正しいです。
窓を開けてもらえませんか?(相手に窓を開けてほしい)
Could/Would you open the window?
窓を開けてもいいですか?(自分が窓を開けてもいいか許可を聞いている)
May I open the window?
このように、May I~と Would you~の違いは、相手に何かをしてもらいたいとき(Would you~)と相手に何かしていいか許可を聞くとき(May I)ということになります。
Can youとCan Iの違い
Can you~とCan I~の違いは簡単です。
Can you~の意味は、~してくれますか?で、相手にお願いをする場合や相手が何かできるかを聞く場合でに使います。Can I~は相手に許可を得る場合です。
Can you~
~してくれますか?
~できますか?(相手に何かできるかを聞いている)
Can I~
~してもいいですか?(自分が何かできるか相手の許可を得る)
泳げますか?
Can you swim?
手伝ってくれませんか?
Can you help me?
いま泳ぎに行ってもいい?
Can I go swim now?
ちなみに、Can you~ではなく、Could you~と丁寧な表現を使ってもOK!ビジネスの場ではCan you~よりもCould you~の方が好まれるでしょう。
Can IとShall Iの違いは?Shall Iはネイティブはあまり使わない?
何かしましょうか~?と相手に提案するときに使うShall I~?という表現。Can I~との違いは次のようになります。
Can I~?(~してもいいですか?)
Shall I~?(~しましょうか?)
Can I~?はこちらから相手に何かをお願いするときや、許可をとるときなどに使うのに対し、Shall I~?はこちらから相手に何かをしてあげたいときに使うことができます。しかし、Shall I~という表現はネイティブはあまり使いません。
では、何かしましょうか~?と聞くときはどんな表現を使うのか、代わりに使う表現を3つみてみましょう。
Do you want me to~?(~しましょうか?)
Would you like me to~?(~いたしましょうか?)
Why don’t we~?(~しませんか?)
例文でも見ておきましょう。
写真をとりましょうか?
Do you want me to take a picture of you?
写真をおとりしましょうか?
Would you like me to take a picture of you?
一緒に写真をとりませんか?
Why don’t we take a picture together?
Do you want me to~はカジュアルに使え、Would you like me~はフォーマルな場で使えます。
Why don’t we~は、何かを提案するときに使える表現で、提案しながらも相手の意見も伺うといった意味合いのある丁寧な言い方です。
カジュアルでありながら、失礼な印象も与えない便利な表現の仕方なのでこの表現も一緒に覚えておきましょう。
まとめ
今回はMay I~とCan I~の違いについて徹底的に解説しました。
May I~はフォーマル、Can I~はインフォーマルでしたよね。 日常的に友人同士や同僚などに許可を求める場合はCan I~?でも問題ありません。
ただ、あなたがもう少し丁寧に話したい場面ではMay I~?を使うのが望ましく、相手も「この人は丁寧な英語が話せるんだな」と思ってもらえますよ。