寛容や寛大を英語で?tolerantとgenerousの意味と使い方を例文解説
「彼はとっても寛容な人です」「あなたの上司は寛大でいいわね」など、人の心が広いということを表現する時に使われる寛容や寛大。
この言葉は人だけでなく、会社、政府、国などについて述べる場合にも使われます。
寛容、寛大を意味する代表的な英語はtolerantとgenerous。
どちらも、寛容な、寛大なと訳される形容詞ですが、使う場面によってはニュアンスが異なる場合があるので注意が必要です。
今回は、tolerantとgenerousの意味や使い方の違い、またこれらの類義語について、例文を交えて説明していきます。それでは早速見ていきましょう。
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tolerantの意味とニュアンス
寛容な、寛大な、という意味でよく使われるのが形容詞のtolerant。名詞はtoleranceで、寛容、寛容さ、寛大さ、といった意味です。
tolerantは、他の人の発言や行動がたとえ自分の考えとは違っていても、それに真っ向から反対するのではなく、相手を思いやって冷静に話を聞き、理解を持って受け入れられる態度を表します。
私は今の上司が大好きです。彼はとても寛容な人なので。
I love my present boss because he is a very tolerant person.
~に寛容である、という場合、tolerant ofというように、後ろには前置詞のofがよく使われます。
彼女は異なる意見に対し寛容です。
She is tolerant of different views.
あなた、もっと他人に寛容になることを学ぶべきよ。
Darling, you should learn to be more tolerant of others.
以下は名詞toleranceを使った例文です。
寛容は優しさと勘違いされます。
Tolerance can be mistaken for kindness.
名詞toleranceを使い、~への寛容さ、と言いたい場合は、tolerance of、tolerance forと、ofやforが来るのが一般的です。
我々は反対意見に対する寛容性を持たなくてはならない。
We have to have tolerance for dissenting voices.
学生たちにもう少し寛大に接してあげなきゃ。
You need to be a little more tolerant of your students.
不寛容のintolerantとintolerance
tolerant、toleranceの反対語が、intolerant、intoleranceです。寛容でない、不寛容、といった意味になります。
私は彼の無作法に我慢できない。
I am intolerant of his bad manners.
根も葉もないうわさのような話に我慢できないでいます。
We are intolerant of talk like idle gossip.
その国の多くの人は、ドラッグに対して不寛容であることを支持している。
Many people in that country advocate intolerance of drugs.
異文化に対する不寛容が多く見受けられる。
There seems to be a lot of intolerance toward foreign cultures.
generousの意味とニュアンス
tolerantと並び、寛容な、という意味を表す英語としてよく使われるのがgenerous。名詞はgenerosityです。ただし、tolerantとgenerousではニュアンスが異なります。
generousは、寛大な、気前がいい、などと訳されることが多い単語。心が広いという意味ではtolerantと同じですが、tolerantが相手の考えや行動を、たとえ自分とは異なっていても受け入れるという心の広さを示すのに対し、generousは誰かに何かを惜しみなく与えるという意味での心の広さを表すのが基本です。
また、tolerantには何かに耐えるというニュアンスがありますが、generousにはありません。
彼女は寛容で思いやりのある人です。
She is a generous and thoughtful person.
夫は娘たちに対して寛容である。
My husband is generous to our daughters.
彼は寛容な性格です。
He is blessed with a generous spirit.
あなたは寛容で慈悲にあふれています。
You are generous and merciful.
先生は私の宿題を寛大に評価してくれました。
My teacher made a generous assessment of my homework.
私の上司はとても気前がよくていつもランチをおごってくれます。
My boss is really generous and always buys us lunch.
おばあちゃんは気前よく家を買ってくれた。
It was generous of my grandmother to buy me a house.
あなたの寛大な対応に感謝します。
Thank you for your generosity.
tolerantとgenerousの類義語
tolerantとgeneraousの2つが、寛容な、寛大な、という意味を表す代表的な言葉ですが、その他にも類似の意味の表現があります。
以下、比較的よく使われるものを紹介しましょう。
lenient
lenientは、人が寛大なこと、裁判の判決が甘かったり予想より軽いことなどを表す時に使われる言葉です。
その判決は寛大すぎるように思う。
I think the sentence is too lenient.
accepting
受け入れる、という意味のacceptから派生したacceptingは、素直に受け入れる、心を開いた、といったニュアンスを持つ形容詞。大らかな性格で、他人を受け入れられるような人を表す時に用いられます。
彼は寛容な人です。
He’s so accepting.
forgiving
許す、という動詞のforgiveが元になっている形容詞forgivingは、寛容な、寛大な、優しい、といった意味です。
I believe you should have a forgiving soul.
寛大な心を持つことが大事だと信じます。
charitable
charitableは、考えや態度、判断などが、寛容であること、寛大であること、慈悲深いことなどを表します。
その仏像は、慈悲深い目で私たちを見守り続けてきた。
The Buddha statue has been keeping charitable eyes on us.
open-minded
open-mindedは、心が広い、人の話を聞く耳を持つ、偏狭でない、といった意味です。
broad-mindedという表現もあります。
寛容な態度を身に付けるのが大事です。
It is important to build an open-minded attitude.
まとめ
今回は、tolerantとgenerousをはじめ、寛容な、を意味するさまざまな表現を取り上げました。
使う状況により、どれを使っても大丈夫な時もありますし、適切な語を選択しなければならない場合もあります。それぞれのニュアンスを感じ取り、上手に使い分けましょう。