ネイティブがよく使うupsetを3つのシーンで活用!意味・使い方がわかる例文

海外ドラマや洋画でよく耳にするupsetという言葉をご存じですか?悲しみや怒り、困惑といった感情を表現する印象が強いかもしれませんが、実は大きく分けて3つのシーンで使える単語なのです。
そこで今回は、ネイティブがよく使うupsetの意味や使い方について詳しく解説します。
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upsetの正しい発音と読み方
まずはupsetの正しい発音方法を確認しましょう。
upsetの発音記号は次の通りです。
アメリカ英語:`ʌpsét
イギリス英語:ʌˈpset
アメリカ英語の場合はアクセントが2箇所あり、upsetのeの部分に1番強い第1アクセント、uの部分に2番目に強い第2アクセントがあります。第2は気にせず、第1のeを強調するように発音しましょう。
一方でイギリス英語の場合はuの部分のみなので、uを強調して発音します。
アメリカ英語とイギリス英語ではアクセントを置く位置が異なるので注意しましょう。
upsetの読み方はアプセェトゥという感じ。カタカナ英語でアップセットと発音せず、アクセントの位置を意識してネイティブの発音を目指せるといいですね。
品詞別upsetの意味
upsetの語源は、立てるという意味のset upにあり、set upの語順を入れ替えてupsetという言葉が生まれたとされています。
語順をひっくり返して生まれたupsetは意味の上でもset upの反対にあたるひっくり返すを表現します。upsetは19世紀のはじめから使われているそうです。
upsetは、動詞・名詞・形容詞の3つの品詞で使われます。それぞれの品詞の意味を詳しくみていきましょう。
動詞upsetの意味
動詞のupsetは、自動詞と他動詞で意味が異なります。
自動詞upsetの意味
・転覆する、ひっくり返る
他動詞upsetの意味
・(物を)転覆・転倒させる、ひっくり返す
・(人の)気分を害する、(精神的に人を)動揺させる・苦しめる・困らせる
・(消化器系を壊して人の)体調を悪くさせる
・(機能や秩序を)乱す、だめにする
・(スポーツなどで格上の相手を)番狂わせで負かす
など
このように、upsetは平常時や通常時と比べてひっくり返った状態、あるべき姿ではない状態を表します。番狂わせのように良い意味合いに取れるものもありますが、転覆や動揺、体調不良など、ほとんどの場合は良くない状態を表します。
名詞upsetの意味
名詞upsetの意味は次の通りです。
・転覆、転倒、ひっくり返ること
・混乱、興奮状態
・気の動転、動揺、イライラ
・番狂わせ、意外な結果
など
このように動詞upsetの意味が名詞になった形のものがほとんどです。
ニュアンスが難しい形容詞upsetの意味
upsetの意味を訳すときに、どのニュアンスを取るかもっとも迷うのは形容詞の場合でしょう。意味は以下の通りです。
・転覆して、ひっくり返って、調子が悪い
・めちゃくちゃの、混乱して、番狂わせの、番狂わせで負けた
・気が動転して、冷静を失って、ろうばいして、まごまごして、どぎまぎして、腹を立てて、ぶすっとして、クヨクヨして
・(胃が)不調の
など
形容詞も他品詞と意味合いがかぶるものが多いですが、気持ちの不安定さ、揺らぎ、動揺だけではなく、怒りをはじめ悲しみ、落ち込みなど、動揺を起こす原因になっているネガティブな感情を表す場合もあります。
どのように訳すかは前後の文脈で考えることになります。そのためニュアンスが難しいとされているのです。
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3つのシーン別|upsetの使い方・例文
ひっくり返すという元々の意味からさまざまなニュアンスをもつ言葉に進化したupset。
upsetは大きく分けて3つのシーンで活用できます。具体的な使い方について例文を通してみていきましょう。
①怒り、悲しみなどで感情が揺さぶられているとき
・be upset
テストに合格できなかったよ。どうしよう。
I didn’t pass the test. I’m upset.
be upsetは、動揺している、落ち着かない、もしくは怒りでむしゃくしゃしている、悲しみのあまり不安になっているときにも使います。
心ここにあらず、心穏やかではないといった良くない心の状態を表現できるシンプルなフレーズです。
・Don’t be upset
怒らないで、本当にごめん。
Don’t be upset, I’m so sorry.
否定のDon’t+be upsetで、怒らないで、動揺しないでといった意味になります。
この場合のdon’tは、怒っている相手をなだめる気持ちが話者にあると思われるので、〜するなという強い否定命令文ではなく、〜しないでと優しめのニュアンスだと考えられますね。don’tの前にpleaseをつけることでより丁寧な表現になりますよ。
upsetの訳し方はその前後の文章によって変えることになります。
この場合、本当にごめんと謝っているので、相手は怒っていると考えるのが自然でしょう。
・Don’t get upset
怒らないで!あなたは全然間違っていないよ。
Don’t get upset! You aren’t wrong at all.
こちらのようにbeではなくgetが使われている場合は、まだ相手がupsetの状態になっていないことを指します。そのため、同じ怒るのを止めるでも、getは相手が怒る前に止めるニュアンスになります。
・look upset
彼は気が動転しているみたい、だってすごい汗だから。
He looks upset, because he’s sweating a lot.
look upsetは気が動転しているようだ、取り乱しているように見えるという意味です。
②胃の調子が悪いとき
・upset stomach
昨日からお腹の調子が悪い。
I have had an upset stomach since yesterday.
胃を壊してお腹の調子が悪いときもupsetを用いて表現できます。何かを食べすぎてしまったとき、食あたりにあったとき、または緊張して胃が痛いといったときにも使える表現です。
辛いものを食べるといつもお腹の調子が悪くなる。
Spicy food always upset my stomach.
このように胃の調子が悪くなった原因のものを主語にしてupsetを動詞で使うパターンもあります。
③スポーツなどの大どんでん返し・番狂わせ
全国大会でそのチームが勝利したのは大番狂わせだった。
The team’s win in the national convention was a major upset.
絶対に勝ち目がないと思われた人やチームが試合や対戦で勝ったとき、私たちは日本語で、大どんでん返しや番狂わせといった言葉で表現しますよね。英語のupsetにはその意味もあります。シナリオが覆されたときに使える表現です。
an upsetで番狂わせ、a major upsetで大番狂わせですね。
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まとめ
ネイティブがよく使う単語upsetの意味や使い方についてご紹介しました。
upsetのように、文脈から適切な意味を選び取ることが必要な単語はたくさんあります。となると、その単語だけではなく、前後の文章も正しく理解する必要があり、そのためにさらに辞書を調べることになります。
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