お邪魔しましたを英語で?ホームステイやビジネスで使える言い換え例文も
「お邪魔します!」
「お邪魔しました!」
日本では誰かの家に上がる時と相手の家を出る時にこう挨拶をする習慣がありますよね。では、海外ではどうでしょう。同様のマナーや習慣はあるのでしょうか?
実は海外には、お邪魔します(おじゃまします)や、お邪魔しました(おじゃましました)を言う文化や習慣はありません。つまり、「お邪魔します」や「お邪魔しました」は日本語独特の文化と言えます。
では、海外では人の家に入る時には何も言わずに入っていくのでしょうか?
家から出る時には、何も言わずに帰っていくのでしょうか?
そこで今回は、「お邪魔します」「お邪魔しました」を取り上げます。日本独特のニュアンスを伝えられるフレーズや代わりとして使えるフレーズを紹介するとともに、海外でのマナーや習慣にも触れていきます。
「お邪魔します」を通して海外の文化を理解しましょう!
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謙遜の表現として使う「お邪魔します」を英語で
先に述べたように、海外では人の家に上がる際に「お邪魔します」と言ってから入る文化はありません。つまり英語には「お邪魔します」を直訳できるフレーズはないということです。
しかし、この「お邪魔します」に込められた意味を英語で伝えることはできます。
日本語の「お邪魔します」という挨拶は、「家に上がって迷惑でしょうがお許し下さい」という意味を込めたへりくだった表現が由来です。
すなわち、「お邪魔します」には「私があなたの家に上がることは迷惑でしょうが…」あるいは「私があなたの時間を邪魔してしまうでしょうが…」といった謙遜のニュアンスがありますよね。
そこでここからは、謙遜のニュアンスを表現するフレーズを紹介します。
I’m sorry to disturb you.
アポイントもなく突然訪問した時や、相手が忙しくしている時などには、I’m sorry to disturb you.が便利です。
disturbは、動作や行為を邪魔するという意味なので、直訳すると、あなたの邪魔をしてしまってすみませんとなります。
謝罪の気持ちが込められたフレーズで、日本語で言うところの「お邪魔してすみません」という感じの表現になります。
お邪魔してすみません。
I’m sorry to disturb you.
I’m sorryはどちらかと言うとネガティブな響きがあるので使いたくないという方もいるでしょう。そういった方には、以下のようにアレンジしたフレーズをおすすめします。
お邪魔ではないでしょうか。
I hope I’m not disturbing you.
I’m sorry to interrupt you.
I’m sorry to interrupt you.も謝罪の気持ちが込められたフレーズです。
interruptは、中断する、遮る(さえぎる)という意味なので、「あなたを遮ってすみません」つまり、「お邪魔してすみません」という気持ちを表すことができます。
友人宅を訪問する時だけでなく、ビジネスシーンで会社訪問する際にも使えます。
お邪魔してすみません。
I’m sorry to interrupt you.
このフレーズは、家や会社などを訪問する時以外にも、相手が話していたり何かをしていたりするところに、「お忙しいところ恐縮です」「お話中すみません」といった意味で使うこともできます。
I’m sorryを使いたくない場合には、以下のようにアレンジして言うことができます。
お邪魔じゃないかな。
I hope I’m not interrupting.
I’m sorry to bother you.
悩ませる、困らせるという意味のbotherを使って、「お邪魔してすみません」を表現することもできます。
お邪魔してすみません。
I’m sorry to bother you.
このフレーズもI’m sorryを使わずに言い換えることができます。
2時に家にお邪魔します。お邪魔でなければいいのですが。
I will visit your house at 2pm. I hope I’m not disturbing you.
「お邪魔する」には、相手の家などを訪問するという意味もありますよね。この場合の「お邪魔する」は、visit(訪問する)で表現できます。他にも「~に立ち寄る」という意味のstop byやdrop by、drop inなどを使うこともできます。
ホームステイでも使える「家にお邪魔します」に代わる英語フレーズ
他人の家にあがる時に「お邪魔します」という挨拶は日本独特の文化ですが、だからといって、海外では人の家を訪問する際に無言で入るのかというと、そうではありません。
多くの人は、家にあげてもらってありがとうだとか、会えて嬉しいといった気持ちを訪問先の相手に伝えます。これらのフレーズは、「お邪魔します」の代わりとして使える英語表現です。
代表的なフレーズを順に紹介します。
Hello.
Helloは言わずと知れた、一般的な挨拶ですが、知り合いの家に遊びに行った時の第一声としても使われます。
Helloは昼夜問わず使ってOKですが、訪問する時間帯によってGood morningやGood afternoon、Good eveningなどと言ってももちろん大丈夫です。
また、気心の知れた相手にフランクに挨拶したい場合には、HiやHeyと言いましょう。
なお、多くの場合は、How are you?やHow are you doing?とセットでワンフレーズとして使われます。
こんにちは。元気にしてる?
Hello. How are you?
やぁ、元気?
Hey. How are you doing?
なお、この基本的な挨拶は、友達の家を訪問しているあいだにお家の方などが帰ってきた際の「お邪魔してます」という挨拶の代わりとしても使えます。友達のファミリーネーム(苗字)を付け加えると、より丁寧な印象になります。
スミスさん、お邪魔してます。
Hello, Ms. Smith. How are you?
Good to see you.
Good to see you.は、会えてうれしいという意味ですが、お邪魔しますの代わりに使えます。前述のHelloなどの挨拶に続けて使われることもよくあります。
会えてうれしいよ。
Good to see you.
丁寧さを出したい場合には、省略せずにIt isを頭につけます。
会えてうれしいです。
It is good to see you.
Thank you for having me.
Thank you for having me.は、家にあげてもらってありがとうという気持ちを表現できるフレーズです。
親しい友人の家に行く際や、パーティに行く際などあらゆるシーンで使えます。自分だけでなく家族で訪問した際には、meをusに変えてThank you for having us.と言います。
また、overを加えてThanks for having me over.と言うこともよくありますが、意味は全く同じです。
お邪魔します。
Thank you for having me.
Thank you for having us.
Thanks for having me over.
Thank you for inviting me.
Thank you for inviting me.は、招待してくれてありがとうございますという意味のフレーズです。
少しかしこまった表現なので、パーティなどフォーマルなシーンで使えます。ただし、inviteは招待するという意味なので、招待されてもいないのに突然押しかけた場合には使えないので注意しましょう。
お邪魔します。
Thank you for inviting me.
Thank you for inviting us.
Thanks for inviting me over.
「お邪魔しました」の英語での言い換え表現
「お邪魔しました」も「お邪魔します」と同じで日本独特の挨拶ですね。そのため、お邪魔しましたについても直訳できる英語フレーズはありません。
そこでここからは、誰かの自宅などに招いてもらって、帰りにネイティブが使うセリフを紹介します。
Thank you for having me./Thank you for inviting me.
「お邪魔しました」は帰り際の挨拶ですが、先に紹介した「お邪魔します」と同じフレーズを使うことができます。
お邪魔しました。
Thank you for having me.
Thank you for inviting me.
日本人の感覚からすると訪問時と同じ挨拶?と思ってしまいますが、「お邪魔しました」の代わりとしてごく自然に使われるフレーズです。
Thank you for your time.
Thank you for your time.は、お時間ありがとうございましたという意味で「お邪魔しました」の代わりに使えます。
知り合いの家に遊びに行った時以外にも、ビジネスの場面で「お邪魔しました」を敬語で伝えたい場面の表現(会社訪問して帰る際の丁寧なお礼)としても使えます。
お邪魔いたしました。
Thank you for your time.
It was nice seeing you.
It was nice seeing you.は、会えて良かったですという意味のフレーズで、「お邪魔しました」の代わりとして使えます。
お邪魔しました。
It was nice seeing you.
seeing(会うこと)をtalking to(話すこと)に変えると、お話できて良かったですという表現になります。
お邪魔しました。
It was nice talking to you.
I had a good time today.
楽しい時間を過ごせたという意味を込めて「お邪魔しました」と言いたい場合には、I had a good time today.のフレーズでその気持ちを伝えられます。
お邪魔しました。
I had a good time today.
See you./Goodbye.
「お邪魔します」の代わりの挨拶としてHelloが使えるのと同様に、「お邪魔しました」の代わりに一般的な別れ際の挨拶を使うこともできます。
お邪魔しました。
See you.
Goodbye.
難しく考えずにシンプルに出てくる便利なフレーズですね。
まとめ
日本独特の挨拶である「お邪魔します」「お邪魔しました」について取り上げました。
これらを直訳できる英語フレーズはないものの、ニュアンスを伝えられるフレーズやそれらに代わる英語フレーズはあります。
海外では訪問する際も帰り際も、HelloやSee youといった一般的な挨拶を交わすことが一般的です。
その上でさらに、招待されてうれしい気持ちや相手の時間を邪魔して申し訳ない気持ちなどを伝えたい場合には、それらに対応するフレーズを使って、気持ちを伝えましょう。
文化や習慣は異なれど、どこでも挨拶は大事です。はっきりしっかりと挨拶をして、気持ちの良いコミュニケーションを図りましょう!