「役に立つ」を英語で?useful以外の名詞・動詞・形容詞の用法も例文解説
「役に立つ」を英語で表現しようとしたとき、どんな単語が思い浮かびますか?
usefulやhelpfulが一般的に広く使われている単語ですが、それ以外にもいろいろな表現があります。
この記事では、基本単語であるusefulとhelpfulの使い方を筆頭に、さまざまな「役に立つ」英語を例文とともに解説していきます。
「役に立つ」ときだけでなく、「役に立たない」ときに使う英語フレーズも紹介していきますよ。
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「役に立つ」の基本単語~usefulとhelpfulの違い
「役に立つ」という意味で幅広く使われるのが、usefulとhelpfulです。どちらも一般的に使われる単語ですが、少しニュアンスが異なります。
useful:物に対して使う
helpful:人や人の行動に対して使う
ただし、これが絶対的な使い分けではありません。それぞれ詳しく見ていきましょう。
usefulを使った英語表現
usefulは、動詞のuseの形容詞形です。useは、「使う」という意味ですね。そこからusefulは、物が役に立つ、という意味で用いられるようになりました。
研究者は社会の役に立つ研究をしないといけないと思う。
I think researchers should do research that is useful to society.
usefulは、便利な、有用なという意味があります。そこから「役に立つ」という意味にもなるのですが、人に対して使うとネガティブな印象を与えかねません。
helpfulを使った英語表現
「助ける」という意味のhelpから派生したhelpfulは、人や人の行動が誰かの助けになるようなときに使います。
彼女の話は、勉強の役に立つ。
What she said is helpful in learning English.
helpfulは、人や人の行動に対して使うのが基本ですが、物に対して使わないわけではありません。
これらの道具は、便利ですが私の役には立ちません。
These tools are useful but not helpful for me.
この例では、道具の機能としては役に立つものだけれど、自分にとっては役に立たない、という文になっています。
helpfulは、誰かの助けになるような「役に立つ」というのがポイントです。
「役に立つ」の英語表現:名詞編
usefulやhelpfulは形容詞ですが、他の形容詞の単語だけでなく名詞や動詞を使っても表現できます。
use
名詞のuseは、of useという形でusefulと同じ意味になります。ただし、usefulが口語であるのに対して、of useは文語的表現です。
彼の研究はきっと将来誰かの役に立つでしょう。
His study will be of use to someone in the future.
また、anyやnoがuseの前につくときは、ofを省略することもあります。
それを知ったところで何の役にも立たない。
It is no use to know it.
help
名詞のhelpもof helpでhelpfulと同じ意味を表しますが、helpfulよりフォーマルな表現になります。
お役に立てれば嬉しいです。
I will be happy if I can be of any help to you.
「役に立つ」の英語表現:動詞編
次に、「役に立つ」という意味を1つの単語で表せる動詞を紹介します。
help
helpfulが「役に立つ」という意味になるのと同様に、helpfulの動詞であるhelpも「役に立つ」という意味で使えます。
この本は、あなたが英語の勉強をするのに役立つでしょう。
This book will help to study English.
do
学校では疑問文や否定文を作るときの使い方として真っ先に習うdoですが、動詞として使うときの意味の1つに「(それで十分)役に立つ」というのがあります。
この意味のときは、一般的に未来形で使います。また、受動態にはできません。
それで十分です。
That will do.
work
「働く」という使い方が多いworkですが、機械などが機能する、計画などがうまくいく、という意味で使われるときに、「役に立つ」というニュアンスが含まれています。
彼の知識は、私たちのプロジェクトできっと役に立つでしょう。
His knowledge should work in our project.
profit
ビジネスでよく使われるprofitは、「利益」「利益率」など名詞を思い浮かべるかもしれませんが、動詞にもなる単語です。
動詞のprofitには、複数の意味があります。
まずは自動詞として使われる「利益を得る」という意味です。これは名詞のprofitからイメージしやすいと思います。
彼らは、投資から大きな利益を得るでしょう。
They will profit greatly from their investments.
そして、自動詞と他動詞の両方で「~の役に立つ」「~のためになる」という意味にもなります。
自動詞では、主語が「人(誰にとって役に立つのか)」、by + 名詞「役に立つもの」という形で使います。
私にはこの経験が役に立った。
I profited by this experience.
他動詞では、主語が「役に立つもの」、目的語が「人(誰にとって役に立つのか)」という形になります。
この経験は、あなたの役に立つだろう。
This experience will profit you.
「役に立つ」の英語表現:形容詞編
「役に立つ」という意味の形容詞は、usefulやhelpfulだけではありません。他にもいろいろな形容詞で表すことができます。
beneficial
beneficialは、誰かにとって有益な、何かに対してよい効果をもたらすようなときに使います。
それはとても健康によい(健康を保つことに、それは役に立つ)
It is highly beneficial to your health.
advantageous
日本語にもなっているアドバンテージ(advantage)は有利であるという意味ですね。
名詞であるadvantageを形容詞にしたadvantageousは、誰かにとって有利になるようなニュアンスの「役に立つ」の意味になります。
彼と話すことは、あなたの役に立つでしょう。
Talking with him will be advantageous for you.
handy
便利な、使いやすい、という意味を含んだ「役に立つ」がhandyです。
この本は、京都を観光するときに役に立つ。
This book is handy to go sightseeing in Kyoto.
「役に立たない」は英語で?
最後に、「役に立たない」の英語表現も見ていきましょう。否定文にするだけでなく、いろいろな単語を使うことで表現の幅が広がります。
useless/unuseful
usefulが「役に立つ」という意味を表すのに対して、useにlessをつけて反対の意味にしたのがuseless、usefulに否定を表すunをつけた単語がunusefulです。
実際にうまくいかなければ理論は全く役に立たない。
Theory is useless unless it works in practice.
スラングを勉強しても仕事の役には立たない。
Studying slang is unuseful for our business.
ただし、unusefulは学習者用の英英辞典に載っていないこともあるくらい使われることが少ない単語です。(辞書によっては、掲載されています。)
unhelpful
helpfulが人にとって役に立つときに使うのと同じように、unhelpfulは人の役に立たないときに使います。
この試みは多くの理由から役に立たなかった。
This attempt proved unhelpful for many reasons.
worthless
worthが「価値がある」という意味であるのと反対に、worthlessは価値がなく役に立たない、という意味になります。
嘘つきの言葉は役に立たない。
A liar’s word is worthless.
unproductive
unproductiveは、非生産的で無駄で役に立たないときに使います。
マネージャーとの会議は役に立たなかった。
The meeting with our manager was unproductive.
まとめ
ここまで見てきたように、「役に立つ」は英語でいろいろな形で表現できます。
すべてを一度に覚えようとすると大変かもしれませんが、まずは基本であるusefulとhelpfulを正しく使えるようになりましょう。
そして、usefulとhelpfulの知識をベースにすれば、名詞のuseやhelpを使った表現や、「役に立たない」と言いたいときのuselessやunhelpfulも覚えやすいでしょう。
この記事が、あなたの「役に立つ」ことを祈っています。