観光の英語は2つ|これだけは知っておきたい観光のお役立ち表現や外国人観光客との会話のきっかけになる実践的なフレーズ

世界中で異文化交流が進み、日本でも旅行等で来日する外国人をよく見るようになりました。
有名な観光スポット周辺に住んでいる人なら、外国人に英語で話しかけられた経験があるかもしれません。そんな時、観光で来たのですか?日本観光はどうですか?などと尋ねられたら、ちょっとした会話のネタになって話が弾むでしょう。
ではそもそも、観光は英語でどう言うのでしょうか?
この記事では、そんな観光の基本表現や、訪日外国人とのコミュニケーションに便利なフレーズ、さらに海外での観光ツアー申し込みに役立つ表現などを勉強します。
紹介するフレーズは比較的短めのものが多いので、気負わずに読んでみてくださいね。
観光の英語は2つ!発音やニュアンスの違いを知ろう
観光を表す英単語にはsightseeingとtourismがあります。
観光を英語で?と言われるとsightseeingを思い浮かべる人の方が多いかもしれません。それぞれの発音や意味を見てみます。
観光
sightseeing
読み方のイメージはサイトシーイングです。sight(眺め)とseeing(見ること)を掛け合わせた単語で、観光の語源的な意味であることが分かります。
厳密には、sightだけでも見ることという意味がありますが、そこから派生して風景、眺めを表す単語としても使われます。
ちなみにこのsightseeingは、観光地や名所を見て回る行動としての観光を指します。この単語が役立つシーンは、海外旅行の際に避けて通れない入国審査です。
渡航の目的を尋ねられて観光です。と答えたい場合はsightseeing.のひと言でOKです。
空港の入国審査で使う英語は、他にも色々あります。現地で困らないよう、こちらの記事でやり取りをぜひ確認してください。
またsightseeingは名詞なので、観光する、観光に行くと言う場合はgo sightseeingやdo some sightseeingを使いましょう。
例)
私達は明日、観光に行きます。
We are going to do some sightseeing tomorrow.
未来の時制を表すことができるbe going to〜.区別がつきにくいwillとの違いを、こちらの記事で解説しています。
観光
tourism
tourismは、ツアーや小旅行を表すtourが語源の英単語です。
日本語のツアーのようにツアリズムとせず、トゥアリズムとイメージして発音してみましょう。
なお、この〜ismは、後ろに付けることで主義や学説を表現できる、やや硬めの接尾辞です。
他の例としてcapitalism(資本主義)やmodernism(近代主義)などが挙げられます。
このことからも想像がつきますが、観光するという行動そのものを表すsightseeingとは異なり、tourismは産業やビジネスとしての観光や旅行業を指します。
例)
私は大学で観光学を専攻している
I major in tourism studies at university.
※major in〜は〜を専攻しているを意味する熟語です。
「観光」を使った英語表現やフレーズ集
この章では、観光に関連する用語や、日本の観光地で外国人に自分から話しかけるきっかけになるような、実践英語フレーズを紹介します。
「観光」がつく用語編
観光地/観光スポット/観光名所
sightseeing spot
※spotの部分を、名所を意味するattractionと入れ替えることもできます。
また、旅行者を表すtouristを用いてtourist spotやtourist attractionとすることも可能です。
なお、産業としての観光を意味するtourismは、tourism spotのようには使えないので注意が必要です。
観光案内所
tourist information center
※直訳すると旅行者情報センターとなります。
centerは比較的大きめの建物ですが、小さなカウンターのようなイメージであれば、tourist information boothを使いましょう。
観光学部
Faculty of Tourism
※facultyもしくはdepartmentは大学の学部を意味します。
先程見た例文I major in tourism studies at university.は、
I am a student in the Faculty of Tourism.(私は観光学部の学生です。)と言い換えることもできます。
お役立ち表現&フレーズ編
観光ですか(観光で来たのですか)?
Are you traveling?
※最もシンプルなのは、旅行するという意味でお馴染みの単語travelを使った上記の言い方です。
直訳では旅行しているのですか?となりますが、観光で訪れることは旅行と同じなので、相手にはこのひと言を言えば十分伝わります。
なお、sightseeingはやや硬めの言葉なので、日常会話レベルではtravelを使う方が一般的です。
もう少し丁寧にしたい場合は、Are you here in Japan for travel?と言っても良いです。
東京観光はいかがですか?
How are you enjoying your stay in Tokyo?
日本観光(日本での滞在)を楽しんでくださいね。
Enjoy your stay in Japan.
※先ほど、sightseeingはややかしこまった単語だと説明しました。
上記2つの例文も同様で、滞在を意味するstayと楽しむを意味するenjoyを使うことで自然な表現になっています。
How are you enjoying your stay in Tokyo?は、直訳的にHow is your stay in Tokyo?としても通じますが、enjoyを加えることで、話し手の日本観光をぜひ楽しんでもらいたいという気持ちがより伝わります。
もし日本で突然、外国人から道を尋ねられたら?そんな時に便利な表現もあわせて覚えましょう。
海外旅行で観光ツアーを申し込む
前章では、訪日外国人との会話フレーズを中心に見てきましたが、この章では逆に、私達が海外旅行に出かけた際、旅先で使える表現を学習します。
日本の旅行会社が販売するパッケージプランには現地ツアーが含まれることが多いですが、航空券やホテルなどを全部自分で手配する場合、街中の旅行代理店やホテルで現地発の観光ツアーを申し込む機会もあります。
よく使われる表現を見てみましょう。
ツアーの申込みの流れは、ホテルやレストランの予約と似ています。例文を見る前に、こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
なお、現地ツアーという日本語は英語でlocal tourやsightseeing tourと呼ばれ、ガイド付きはguided tourと言います。
sightseeing tourは観光旅行という意味合いに近いです。
明日のツアーを申し込みたいのですが。
I’d like to reserve a tour for tomorrow.
※申し込むという英語だけで考えるとapplyを使ったapply for〜が思い浮かびます。
これをツアーに使っても間違いではありませんが、applyはどちらかというと研修や試験などへの応募申込みの際に好んで使われます。
ツアーの場合は予約というニュアンスから、reserveやbook、もしくはツアーに参加するを表す熟語go on a tourを入れてもOKです。
どんなツアーがありますか?
What are the options?
※選択肢を表すoptionを使うことで、どんなツアーがあるかを尋ねることができます。
種類を意味するkindを用いてWhat kind of tour do you have?とすることもできます。
バスの市内観光コースがいいです。
I would like to take a bus tour of the city.
※観光ツアーはその開催時間や乗り物などにより、
a whole day tour(終日ツアー)、a half day tour(半日ツアー)、walking tour(ウォーキングツアー)やcycling tour(自転車ツアー)など様々です。
ツアーにはどんな目的地が含まれていますか?
What kind of destination does the tour include?
食事は含まれていますか?
Are the meals included?
※辞書では含む、含める、入れると訳されているincludeは、パッケージや料金に何かが含まれているかを聞く時にとても便利な単語です。
買い物やレストランでの食事など、日常のシーンでもDoes the price include service charges?(料金にはサービス料が入っていますか?)のような形でよく使われます。
ホテルに迎えに来てもらえますか?
Can you pick me up at my hotel?
※pick+人+upは〜を迎えに行くという英語でよく知られていますが、pick up meのように語順を間違える人が多いので、頻出熟語としてセットで覚えてしまいましょう。
もし迎えに来てもらえない場合は、
Where is the gathering spot of the tour?(集合場所はどこですか?)
のように聞いてみてください。
gathering spotはmeeting pointでも置き換え可能です。
日本語のツアーガイドはいますか?
Do you have a tour guide in Japanese?
※ガイド付きツアーを意味するguided tourを使ってDo you have any guided tours in Japanese?(日本語のガイド付きツアーはありますか?)としても似た意味になります。
ちなみに現地で直接申し込む観光ツアーは、よほど有名な観光地でない限り、日本語のガイドは少ないのが現状です。
そんな時は、せっかく海外にいるのだとプラスに考えて、英語のガイド付きツアーにチャレンジするのも良いでしょう。意外に英語でも理解できると分かると、自信にも繋がりますよ。
観光英語検定について(番外編)
この記事を読んでいる方の中には、将来英語の語学力を活かして、観光業界で仕事に就きたいと思っている人もいるかもしれません。
そんな方におすすめなのが、全国語学ビジネス観光教育協会が主催する民間資格、観光英語検定です。
この試験は、英語の一般的能力に加え、空港やホテル、交通、レストラン、ショッピングなど、旅行や観光に特化した英語スキルや知識を測る試験です。専門用語や業界特有の言い回しも学習内容に含まれます。
検定レベルは3級(英検3級程度)→2級(英検2級程度)→1級(英検準1級/1級程度)の順に難易度が上がります。
どのレベルも筆記50問とリスニング40問の構成で、実際に面接官と会話をするような試験はありません。
独学で合格する受験者もいますが、不安がある人は、観光英語検定受験のためのカリキュラムを提供する、外国語学校などの専門学校に通うのも1つの方法です。
観光英語検定について、合格率や参考書、試験日程などの詳細は下記公式HPが参考になるので、興味がある人はぜひ覗いてみてくださいね。
観光英語検定公式HP:http://kanko.zgb.gr.jp/index.html
まとめ
今回は観光という英語にスポットを当てて、関連表現などを紹介しました。
観光の基本英語はsightseeingとtourismの2つでしたね。
他にも、外国人観光客に声をかける時に使える短めのフレーズも見てきました。
英語に慣れていない人は、このようなケースでなかなか勇気を出せないことが多いです。
ですが初めの一歩を踏み出せば、後は難しい英語を知らなくても、ジェスチャーなどでコミュニケーションは続くものです。
そういった経験を少しずつ積んでいくことで英語がもっと楽しくなり、英会話力も上達していきます。
この記事で学んだフレーズを、観光に関わる色々な場面で使いながら習得していってくださいね。