フライドポテトは和製英語?正しい発音・複数形からスラングまで例文解説

Can I please have some fried potatoes?
これは「フライドポテトをください」という英文ですが、何がおかしいか分かりますか?
実はフライドポテトは和製英語で、文脈によっては相手に伝わらない可能性があるんです。
この記事では、国によって呼び方が異なるフライドポテトとポテトチップスの呼び方を紹介します。
さまざまなポテトの種類の英語表現やスラングも紹介しますよ!
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フライドポテトは和製英語?
マクドナルド(マック)のサイドメニューなどで人気の高いフライドポテト。
じゃがいもを細長くカットし、揚げて塩で味付けされ、ケチャップなどと一緒に食べるものです。ポテトフライとも呼ばれます。
一見、フライドポテトはカタカナなので英語だと思う方も多いですが、実はこれは和製英語なんです。
フライドポテトをそのまま英語にすると、fried potatoになります。このfried potatoは、揚げた(fried)じゃがいも(potato)という意味です。
細長いあのフライドポテトのみならず、薄切りやくし形切り、角切りなど、すべての形のじゃがいもに対して使えてしまう言葉になります。
なので、海外でfried potatoを注文しても、どんなじゃがいも料理が出てくるか分かりません。
>>ファストフード(Fastfood)の店で使う英語表現!まる暗記すれば大丈夫!
フライドポテトは英語で?
ではフライドポテトは英語でなんと言うのでしょうか。
フライドポテトの呼び方はさまざまあり、地域によって変わります。
french fries(北米)
フライドポテトのアメリカやカナダでの名称は、french friesです。日本でもフレンチフライと呼んでいるお店もありますよね。
他にも、french-fried potatoesや、単にfriesと呼ばれることもあります。
基本的に、フライドポテトはたくさん入っている製品なので、複数形を使うことが一般的です。
それでは発音を確認しましょう。
french fries
french-fried potatoes
fries
french friesのfrenchは「フランスの」という意味ですが、これはフライドポテトがフランス語圏であるベルギー発祥の食べ物だからそう名付けられたのではないかと言われています。
発祥や語源については諸説あるようです。
フライドポテト無しでは生きていけない。
I can’t live without french fries.
chips(イギリス英語圏など)
イギリスやオーストラリアなどのイギリス英語圏の人たちは、フライドポテトをchipsと呼びます。
chips
chipsと聞いてポテトチップスを思い浮かべそうですが、イギリスなどではポテトチップスには別の名前がついています。
次はポテトチップスを英語でなんと呼ぶのかをみていきましょう。
ポテトチップスは英語で?
じゃがいもを薄く輪切りにして揚げたものを、日本ではポテトチップスや略してポテチと呼んだりしますよね。
フライドポテトと同じく、ポテトチップスも国によって名前が変わります。
potato chips/chips(北米やオーストラリア)
アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの国の人々は、日本と同じようにpotato chips、あるいは単にchipsと呼びます。
potato chips
chips
アメリカ英語でchipsといえばポテトチップス、イギリスでchipsといえばフライドポテトのことになります。
同じ単語で違う物を指すので、実際に使うときにはその国に合わせた単語を使いましょう。
彼女はポテトチップスを一袋持ってパーティーに来た。
She came to the party with a bag of potato chips.
一方、オーストラリアやニュージーランドでは、ポテトチップスとフライドポテト両方をchipsと呼びます。ほとんどの場合は、文脈からどちらを指すのかを判断できます。
しかし、フライドポテトをhot chips、ポテトチップスをcold chipsと言うことで、違いを明確にすることも可能です。
マクドナルドはイギリスでもオーストラリアでも、もちろんアメリカでも、フライドポテトをfriesとして統一しているので、friesと言えばフライドポテトのことだと理解してもらえるはずです。
crisps(イギリスやアイルランドなど)
イギリスやアイルランドなどでは、ポテトチップスのことをcrispsと呼びます。
crisps
crispsと同じ語源の形容詞にcrispがあります。crispは、カリッとしたやパリパリしたという意味です。
イギリスなどでポテトチップスをcrispsと呼んでいるのは、ポテトチップスがパリパリしているからです。
>>couch potato(カウチポテト)の意味と使い方|英語も死語?スラングや読み方
他にもあるポテトの種類の呼び方
ポテトには、フライドポテトやポテトチップス以外にもたくさんの種類があります。
ここからは、いろいろなポテト製品の英語を一覧で紹介します。
ポテト製品の種類 | 英単語と発音 |
フライドポテトがより細くなったもの | shoestring fries |
太くカットされたフライドポテト | steak fries |
フライドポテトの表面が波打った形のもの | crinkle-cut fries wavy fries |
らせんを描くようにカットして揚げたポテト | curly fries |
らせん階段のように薄くスライスして揚げたポテト | tornado fries |
くし形切りで皮付きのポテトを焼いたりあげたりしたもの | potato wedges |
potatoにまつわるスラングやフレーズ
本来はじゃがいもを意味するpotatoですが、ここでpotatoを使ったスラングやフレーズを紹介します。
スラングとしてのpotato
スラングとしてのpotatoには、人がつまらない、魅力がない、怠惰だ、太っているなどの意味があります。
彼はつまらない。
He is a potato.
また、物の質が悪いことや、ゲームが下手な人を指すことがあります。
あのプレイヤーはこのゲームが下手です。
That player is a potato in this game.
また、potato headで、「あほ、まぬけな、馬鹿な」という意味にもなります。
いずれにしても、あまり良い意味では用いられないですね。
potayto, potahto
potaytoもpotahtoも、potatoの発音のスペルを表記したものです。正しいつづりはどちらもpotatoです。
potaytoはアメリカ英語の発音を、potahtoはイギリス英語の発音を表しています。
potayto, potahtoはポテイトゥ、ポタートゥというように発音します。
2つの発音を聞き比べてみましょう。
potato
potato
イギリス英語はローマ字読みに近い発音ですね。
このpotayto, potahtoというフレーズは、どちらもあまり変わらないことを意味しています。
発音は違えど、指している内容は同じであるということですね。
同じ意味のフレーズに、tomayto, tomahtoという物もあります。
こちらはtomato(トマト)の発音の違いを表していて、tomaytoがアメリカ英語、tomahtoがイギリス英語です。
tomato
tomato
私はピンクベージュよりピンクの口紅のほうが好きだな。
I prefer the pink lipstick to the pink beige one.
どう違うの?どちらも変わらないよ。
What’s the difference? Potato, potahto.

まとめ
フライドポテトやポテトチップスは地域によって呼称が変わって面白いですよね。
オーストラリアでは両方とも同じ名前だというのも驚きです。
英語で会話するときには、相手の名前に対する認識も確認しながら使い分けられるといいですね。